『いちごのビターチョコムース』混ぜて冷やすだけ! 本格でヘルシーなデザートレシピ
旬のいちごと、高カカオチョコにはそれぞれ血糖値の上昇を抑える工夫があり、それらを使ったムースは血糖値が気になるひとにおすすめしたいスイーツです。調理工程も混ぜて固めるだけでお手軽なので、ホワイトデーのお返しにもぴったりですね。「いちごのビターチョコムース」のレシピや糖尿病予防ポイント、高カカオチョコやいちごのメリットについて管理栄養士の佐久間さんに解説していただきます。
監修管理栄養士:
佐久間 愛子(管理栄養士)
管理栄養士として介護・医療業界を渡り歩く。病院経験を経て予防医療の大切さに気付き、現在はICTでの特定保健指導に従事。また、糖尿病への理解を深めるため2021年に日本糖尿病療養指導士を取得。今までの経験を活かし、栄養・健康分野のライターとしても活動中。
混ぜて冷やすだけ!いちごのビターチョコムース
材料(20cmのパウンドケーキ型使用)
・粉ゼラチン5g
・水大さじ1
・カカオ70%以上のチョコ100g
・牛乳120cc
・生クリーム120cc
・いちご10個
・はちみつ大さじ1
・ココアパウダー適量
(下の生地)
・全粒粉クッキー50g
・バター25g
栄養価
エネルギー:282kcal
たんぱく質:4.6g
脂質:21.3g
炭水化物:20.9g
食物繊維:2.9g
食塩相当量:0.2g
作り方
① 下準備:バターを溶かす・いちごのヘタを取る・型にクッキングシートを敷く・ゼラチンと水を加えてふやかしておく
② クッキーを袋にいれて砕き、溶かしバターを加えてもみ込む
③ 型に②を敷き詰め、小瓶の底を使って押し固める
④ いちごを並べ、冷蔵庫で冷やす
⑤ チョコを細かく刻み、ボウルに入れる
⑥ 牛乳を500wで1分20秒程あたためる
⑦ ⑥にふやかしたゼラチンを加えて溶かす
⑧ ⑤と⑦、蜂蜜を加えてチョコが溶けるまで混ぜ、粗熱をとる
⑨ 生クリームを角が立つまで泡立てる
⑩ ⑧に⑨を3回に分けて加え、なめらかになるまで混ぜる
⑪ 型に流し込み、何度か型を軽く下に落として空気を抜く
⑫ 冷蔵庫で3~4時間冷やす
⑬ 型から出しココアパウダーをまぶす
⑭ お好みの厚さに切って完成
糖尿病予防のポイントは?編集部
今回の料理の糖尿病予防ポイントを教えてください。
佐久間さん
まず、メインであるチョコを70%の高カカオタイプにしました。一般的なチョコレートはGI値が高くなりますが、高カカオチョコは比較的GI値が低くなります。GI(グライセミック・インデックス)とは、血糖値の上がりやすさを表す指標で、数値が低いほど血糖値が上がりにくいとされています。トッピングのいちごは旬の食材で美味しいだけでなく、1個5kcal、糖質1gと低カロリーで低糖質な果物です。ボトムには全粒粉のクッキーを使用して食物繊維量をアップさせました。食物繊維は血糖値の上昇を緩やかにする作用があるからです。最後に、甘み足しに使った蜂蜜は血糖値やコレステロールの改善効果が期待でき、冷やすと甘さが増す特徴がある優秀な甘味料です。
編集部
チョコレート自体は避けた方が良いでしょうか?
佐久間さん
そうですね。残念ながらミルクチョコやホワイトチョコは砂糖の含有量が高く、血糖値を上昇させやすい食品です。原材料に砂糖を多く使用しているため、中~高GI食品に分類されます。血糖値が気になるときは高カカオチョコを選びましょう。また、高カカオチョコは低GIだけでなくカカオポリフェノールが豊富です。カカオポリフェノールには抗酸化作用があり、老化防止や高血圧・動脈硬化予防にも役立ちます。しかし、高カカオチョコも脂質は高いので食べ過ぎには注意が必要です。
編集部
いちごは低カロリー・低糖質な間食になるかと思うのですが、1日どれくらい食べても大丈夫でしょうか?
佐久間さん
果物の1日の適量は200gと言われていますが、血糖値が気になるひとは血糖値の影響も考えて1日80kcalを目安にできると良いですね。いちごの場合は15個程度です。最近は糖度が高い品種が多く販売されているので、甘さが強いものは15個よりも少なめにしておきましょう。
編集部まとめ
血糖値を気にしつつ甘いものを楽しみたいときは、高カカオ(カカオ70%以上含有)チョコのような低GI食品を選ぶと良いでしょう。低GI食品は、血糖値の急上昇を起こしにくいためです。また、高カカオチョコはカカオポリフェノールも豊富。カカオポリフェノールは、老化や高血圧予防などのメリットもある成分です。春が旬のいちごは、低カロリー・低糖質なのでたくさん食べられるのも良いですね。高カカオチョコ・いちご・全粒粉のクッキーは血糖値が気になるひとの間食にもピッタリ。低GI食品や食物繊維入りのお菓子を上手に活用して、美味しく高血糖対策をしましょう。
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