1972年からニッポン放送の「テレフォン人生相談」のパーソナリティを務めている加藤諦三さんが2月2日の大竹まことゴールデンラジオに登場。幻冬舎から発売中の著書【「人生、こんなはずじゃなかった」の嘆き】について伺った。

大竹「ようこそいらっしゃいました。誕生日を迎えられたそうですね。」

加藤「はい、86歳になりました」

大竹「お元気でいらっしゃいます。こちらの本には『我が人生に悔いなし』という言葉が出てまいりますね。」

加藤「それはおそらく人生の最大の勝者だと思うんですよね。今、最大の勝者っていうと、大金持ちになったり、権力思ったりと思いますけれども、いくらお金をたくさんもらっても死ぬときに「なんて俺の人生は意味のない人生だったんだろう」と思ったら、しょうがないですよね。」

大竹「本の中では、権力をほしいままにしたヒトラーでさえ、最後は自殺したとお書きになっています。」

加藤「権力をほしいままにしても、アルコール依存症になる人がいるわけですから、それよりもお金がなくても、死ぬときに『我が人生に悔いなし』と言えた人が人生の勝者だろうと思うんですね。」

大竹「これは加藤さんの祖父にあたる、加藤政之助さんが亡くなる時に残した言葉で、政之助さんは最後は政治家になられたそうですね。」

加藤「はい、だけど政治家は財産を持ってはいけないと言って、今の鴻巣市の半分ぐらいの土地を寄付しちゃったらしいんですよ。政治家はとにかく金持っちゃいけない、井戸塀と言って、井戸と塀だけ家にあればいいんだと。」

室井「かっこいい!『我が人生に悔いなし』って北斗の拳のラオウじゃなかったんだね。」

大竹「加藤政之助さんは、『心清く、気高く、他人(ひと)のために生きられる律儀な青年に育て』とおっしゃってます。」

加藤「心清くなんていうと、時代遅れの昔の話みたいに思うけれども、とにかく心を清く生きればいいんだと。金も権力もいらないと。政治家はそれでいいんだと言って、最後までそれを貫き通したんですよ。そして最後にわが人生悔いなしと。」

大竹「いろんなことをしている政治家に、ぜひこの言葉を聞いていただきたいですね。」