「自信を持ってリスクを受け入れた」今永、上沢の移籍理由に海外メディアが「勇気ある決断」と賛辞
新天地を決めた今永と上沢。彼らの活躍が楽しみだ(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext
2024年を迎え、メジャー挑戦を目指していた2人の日本人プレーヤーの新天地が決定した。今永昇太がカブスに移籍、そして上沢直之はレイズとマイナー契約を結んだ。
ともにポスティングでの移籍となり、契約内容が1億ドルを超えるとも囁かれた今永は4年総額5300万ドルという条件でカブス入りを決意。また、上沢は他球団からメジャー契約を提示されたものの、レイズでマイナーから這い上がる道のりを選択した。
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いずれも、多くの球団が関心を寄せてきたことも伝えられていた中、この両者の決断には「予想外」と捉える声も少なくなかった。しかし、それぞれの米球界移籍への強いこだわりがあったことも報じられており、海外メディアからは今永、上沢の新天地への思いに対する賛辞も送られている。
ドミニカ共和国メディア『MOMENTO DEPORTIVO RD』は現地時間1月15日(日本時間16日)、今永と上沢の去就決定を伝えるトピックを配信した。「イマナガとウワサワの勇気ある決断」と銘打たれている通り、両者の意思決定を称える内容となっている。
その中で同メディアは、「2人とも、新しい球団でより多くのお金や、名声を得ることを選ぶこともできた」と綴っており、今永については「ヤンキースやレッドソックスの名声、金額に屈することなく、彼はカブスと4年5300万ドル、5年目のオプションとして総額8000万ドルで契約することを選んだ」と振り返った。さらに「30歳の左腕はお金のことを気にすることなく、長年のファンであるカブスと契約を結ぶことを決めた。2016年に彼らがワールドシリーズで優勝するのを見ていた」などと論じている。
また、上沢に対しても「彼の新しい契約は、シーズン開幕の40人名簿に加わることを保証するものではなく、メジャーチームに昇格する前に、まずマイナーリーグで時間を過ごさなければならない可能性さえある」と指摘。その上で上沢が、投手育成で高い実績を残してきたレイズでのプレーを望んだと説明しながら、「メジャーリーグでプレーするという夢をかなえるまでに、どれだけ長く待たなければならないとしても、これが自分の進みたい道であるという絶対的な自信を持ってリスクを受け入れた」と強調した。
同メディアは、「彼らが今年メジャーリーグでどれだけ成功するかは見守るしかない」としながらも、「お金を稼ぐことではなく、どれだけ学べるかを考えて移籍を決断したことは頼もしい限りだ」と評している。
所属先も決定となり、それぞれの意志を曲げることなく新天地を選んだ両雄への期待は、すでに高まり続けている。中堅選手とも呼べるキャリアを積んできた今永、上沢が新たな舞台でどんなパフォーマンスをみせるか。2024年、これまで以上に、日本のファンが胸を踊らせるシーズンとなりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]