メジャーへ狭き門も覚悟のマイナー契約 レイズと正式サインの上沢直之に対する米メディアの評価は?「絶対的な評価はないが」

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日本ハムでまさにエース級の働きを見せ、球団から挑戦を了承されていた上沢。(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 デッドライン寸前までかかった熟考の末に、厳しい挑戦を決意した。

 現地時間1月11日、レイズはポスティング制度を利用してメジャーリーグ移籍を目指としていた上沢直之とマイナー契約を締結したと発表した。11日午後5時(日本時間12日午前7時)の交渉期限ギリギリでの正式サインとなったようだ。

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「後悔したくないという思いが強かった」

 昨年10月28日に移籍決断の会見で、そう語った29歳は、マイナー契約でも構わないという覚悟が最後までブレなかった。ポスティングの正式公示後はレイズのほか、オリオールズ、エンゼルスなど複数球団が興味を示したと報じられたが、メジャー契約には至らなかった。

 それでもサインを交わした。球団を通じて「メジャーリーグに挑戦するチャンスをいただけて感謝しています」と語った上沢は、レイズを選んだ理由として「チームのこれまでの成功と、投手を育成してきた多くの歴史に心から引かれた」と語っている。

 今回の契約によってメジャーでの挑戦権を得ることになった上沢だが、ここから歩む道は決して楽ではない。マイナー契約から開幕のメジャーロースター入りを勝ち取るのは、毎シーズンごとに一人いるかいないかの世界。春季キャンプからの熾烈な争いで強烈なアピールをしなければならないのだ。

 無論、上沢に対する評価が全くないかと言われればそうではない。米移籍専門サイト『MLB Trade Rumors』は、「ウワサワには、ヨシノブ・ヤマモトやショウタ・イマナガのような知名度や絶対的な評価があるわけではない。しかし、投手補強を必要としていて、大型契約が難しい球団にとって、興味深い中堅投手と言える」と紹介していた。

 とにもかくにも、憧れだったメジャーでプレーするための足掛かりは得た。あとはデータ野球を積極果敢に取り入れるレイズで、真価を発揮し、チャンスを掴むのみだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]