注目集める広島の開幕投手問題 新井監督が嬉しい悲鳴となるか 浮上する「投手の名前」

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床田はチームトップの11勝をあげた(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 昨年リーグ2位と躍進した広島では開幕投手争いも注目ポイントとなりそうだ。

 チームの大事な開幕戦を任せられる投手といえば、大事な位置づけとなる。その後も各球団のエースと当たり続けることでチームの柱として、精神的にも肉体的にもタフさが求められる。

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 広島で近年開幕投手を務めてきたのは大瀬良大地だ。2023年シーズンも5年連続5度目となる大役を任された。2022年までの4年間は完投勝利を含む3勝0敗、防御率1・45と安定した成績を残した。2023年の開幕戦では初回にヤクルト・村上宗隆に被弾するなど、5回2失点で勝利投手とはなれなかったが、ここまで右腕エースとして力を発揮してきた。

 その大瀬良の2023シーズンは23試合に登板、6勝9敗、防御率3・61と苦しんだ。オフに入って右ひじのクリーニング手術を敢行。開幕までに調子をあげ、6年連続の大役を任せられるか、注目となりそうだ。

 大瀬良の牙城を崩そうと意気込んでいるのは右の本格派、森下暢仁にもある。2023シーズンは20試合に先発登板し、9勝6敗、防御率3・01。明治大から2019年ドラフト1位入団を果たすと、ルーキーイヤーから10勝、8勝、10勝、9勝とこれまでの4シーズンで通算37勝とチームをしっかり支えていることも高く評価されている。

 また2023シーズン、安定感抜群の投球を見せたのは左腕エース、床田寛樹にもある。24試合で11勝(7敗)、リーグ3位の防御率2・19と圧巻のパフォーマンスを示した。特に開幕戦で当たるDeNAとは昨年7試合に登板し、3勝(1敗)、防御率1・88と相性の良さも示しているとあって、これらの材料を新井貴浩監督がどう判断するか。

 昨年8勝(8敗)をあげた九里亜蓮も注目の存在となる。かつてリーグ最多勝に輝いた右腕も今季でプロ11年目を迎えるとあって、円熟味あふれる投球術で大役を射止められるか。

 チームの先発陣ではほかにも即戦力右腕としてドラフト1位ルーキーの常廣羽也斗(青山学院大)の活躍も期待されている。

 広島の2024年シーズン、V奪回を目指すチームのキャッチフレーズは「勝(しょう)しゃ」になるという強い意志と「がむしゃら」に戦うという意味などが込められた「しゃ!」に決定。まさにこのキャッチフレーズ通りに、がむしゃらに勝ち星を積み重ねようとする選手が増えるほど、大きな果実に手が届く。

 果たして新井監督が大事な開幕投手を託すのは誰となるのか。キャンプ、オープン戦を含めたし烈な争いが注目を集めそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]