本場では通じない日本特有の表現(画像はイメージ)

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【こっそりミームを教えます・132】 K-POPブームが広がる中で、ネットやSNS上では特有のミームが目に入るようになった。中には韓国語を元にした造語もあり、「どういう意味だろう?」と首をひねるようなものも多い。今回ご紹介する「イルデ」を説明できる人は少ないだろう。文字からはまったく想像できないが、一体どのように使われているのだろうか?

●韓国では通じない? 日本生まれのK-POP造語「イルデ」



 「イルデ」とは、「イルボン デブィ」という韓国語を省略した言葉。イルボンは日本、デブィはデビューの意味だ。つまり、韓国のアイドルが日本でデビューすることを指している。

 最近イルデしたグループには、「Billlie」や「LE SSERAFIM」などがある。どちらも韓国では人気のグループで、すでに日本でも多くのファンを獲得している。韓流アイドルたちが日本で曲をリリースし、それに合わせて日本で活動することを「イル活」とも言うようだ。

 主にK-POPファンが使う「イルデ」だが、一体いつから使われているのだろうか。調べてみると、Xでは2011年頃から「イルデ」を使う人が登場している。残念ながら、最初に使い始めた人物までは特定できなかった。

 いわゆる第二次韓流ブームの頃から使われているよう。ペ・ヨンジュンさん主演の「冬のソナタ」が日本で大ヒットした時期を第一次韓流ブームと呼ぶ。これに対して第二次韓流ブームは、K-POPが日本で大ヒットした時期である。

 当時話題となった韓流アイドルといえば、「少女時代」や「KARA」が挙げられる。ちなみにどちらのグループも一度解散したものの、奇しくも22年に復活を遂げている。

 韓国語が元になっている「イルデ」だが、このように略すのは日本特有の表現。本場の韓国ではまったく通じない言葉になっている。見方を変えれば、韓国と日本のコラボともいうべきミームだ。知っているだけでも、十分にコアなK-POPファンとして見られるかもしれない。(フリーライター・井原亘)

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井原亘

元PR会社社員の30代男性。現在は流行のモノや現象を追いかけるフリーライターとして活動中。ネットサーフィンとSNS巡回が大好きで、暇さえあればスマホをチェックしている