M-1の最終決戦で0票…それでも北野誠がさや香を讃える理由
年に1度の漫才の祭典、『M-1グランプリ2023』(テレビ朝日系)が24日に放送され、令和ロマンが優勝しました。今年で19回目で史上最多の8,540組が出場し、特に関西では優勝が発表された瞬間に世帯視聴率が28.0%(関西地区/ビデオリサーチ調べ)にまで到達するなど、大いに盛り上がりました。CBCラジオ『北野誠のズバリ』では、M-1の放送翌日にパーソナリティの北野誠が感想を語るのが恒例となっていますが、ここではその中から一部分を抜き出して取り上げてみました。
決勝戦は2組が拮抗
決勝戦の最終ラウンドに勝ち上がったのは、さや香、ヤーレンズ、令和ロマンの3組。
7名の審査員が最も面白いと思った組に1票ずつ投票した結果は令和ロマンが4票で優勝。
ヤーレンズは3票と僅差での勝利となったのですが、ファーストラウンドで1位だったさや香がなんと0票。
さや香のネタは、新山さんが「今までの四則演算に加えて、新たに5つ目の計算方法『見せ算』を提案する」というプレゼンを行うものでした。
昨年の大会では惜しくも準優勝となり、今年は優勝候補と目されていましたが、この結果は内容のわかりにくさが原因なのでしょうか?
放送の最後には審査員の山田邦子さんから「面白くなかった」とまで言われてしまいました。
最終決戦で冒険?
数学的な内容がとっつきにくく、1人でしゃべり続けるという形が、笑いの爆発にはつながらなかったのかもしれません。
北野「たぶん彼らは決勝に残ったら、最後の最後にあれやろうと決めてたんですよ。何の迷いもなくあのネタにいきなり入ってたので。練習してきて1年間あのネタ作って、新しい漫才の形を自分らで作ったと思うんですよ。
俺も『さや香も普通にやっとけよ…』と思いましたけど、でも決勝でやるから意味があったと思うから、僕はあの勇気は讃えたいですね」
大橋麻美子「素人が観てても、挑戦されてるんだろうなと思いながら、でも(評価が)割れるんだろうなって」
北野「ああなると、さや香は誰も(票を)入れへんやろうなと思ってましたんで」
あの発想はどこから?
ここで高校野球大好き芸人のかみじょうたけしが、さや香との意外な縁を語ります。
かみじょう「さや香さんは、どうやってあのネタを作ったんだろうなというのが気になりましたね。2人でむちゃくちゃ話し合ってあのネタを作ったのか。彼がすごい独創的な発想を持ってるじゃないですか、あの人が先頭切って作ったのか。
教習所一緒やったんですよ、せやからすごい応援してたんですけど」
北野「難しいネタをやって、たぶん劇場でもウケてたと思うんですよね。ただ、M-1の舞台であのお客さんの前でやってると、突拍子もない。
さや香を観る準備をしてるから、イメージが審査員にもあったと思うし、お客さんにもあったと思う。でもここまで行ったら、自分の好きなことやったらええと思ったから」
かみじょう「才能があり余ってるから、やっちゃうんでしょうね」
北野は最後にさや香だけではなく、すべての出場者に対して「ホンマにすごいですよ」と讃えました。
(岡本)