プロデューサー中島さち子氏、美術家 長坂真護氏が協働!「ミドルクラゲ 海月プロジェクト」始動【大阪・関西万博】

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©鷲崎 浩太朗 (hannah)
2025年に開催される大阪・関西万博のテーマ事業「いのちを高める」のパビリオンは「いのちの遊び場 クラゲ館」。音楽家であり数学研究者、STEAM教育者と多彩な顔を持つ中島さち子氏が「創造性の民主化」を目指してプロデューサーを務める。

クラゲは、創造性やいのち、そしてそれらにとって「揺らぎのある遊び」を象徴しており、クラゲ館の大屋根は大クラゲ、クラゲ館の中には、ミドルクラゲを吊り下げる。今回、そのミドルクラゲの一つとして、ガーナのスラム街の人々とペットボトルのごみを用いて「月の塔」を創り上げた美術家・長坂真護氏と中島プロデューサーが協働し、クラゲ(海月(うみつき))をモチーフとした、新たな巨大ごみアート作品を作る。その制作プロセスそのものを協奏型とし、国内各地やガーナ、カンボジア・・・などをつなぎ、ペットボトルのごみを集めて大きなミドルクラゲ”海月(うみつき)”を作ります。過程の中で、世界のさまざまなごみの問題をこどもたちや市民が一緒になって考えるとともに、万博を機会とした世界の有機的なつながりを生み出していく予定だ。

©鷲崎 浩太朗 (hannah)

大阪・関西万博テーマ事業「いのちを高める」のプロデューサーである中島さち子氏は、万人万物の創造性の民主化を目指し、会期前からさまざまな活動・催事を仕掛けている。本テーマ事業のシグネチャーパビリオン「いのちの遊び場 クラゲ館」の”クラゲ”は、皆の中にある創造性やいのちの象徴であり、揺らぎのある遊びや原始性、時に言葉で説明できない何かを表現している。クラゲ館の中に吊り下げる象徴的なミドルクラゲの一つ「海月(うみつき)」を中島プロデューサーとともに全面手がけるのは、 MAGO CREATION株式会社 代表取締役美術家である長坂真護氏だ。

長坂氏は、2017年に世界最大級の電子機器の墓場と呼ばれるガーナのスラム街・アグボクブロシーへ向かい、それ以降、スラムの人権と環境問題を改善するため廃棄物で作品を制作し、その売上から生まれた資金で、現地にアートギャラリー、リサイクル工場、オーガニック農園やEVの事業を展開している。経済・文化・環境の3軸が好循環する新しい資本主義の仕組み「サステナブル・キャピタリズム」を提唱し、2030年までにガーナ人10,000名の雇用創出を目指している。

長坂氏は、2019年ガーナのスラム街アグボグプロシーで地球環境保全と世界平和を願うアート作品として街の人と共に「月の塔」を創り上げた。この作品は、スラム街で拾ったペットボトルを切り合わせ、ドーム型に編み上げ、球体中心にはライトが設置されたものであり、このタワーは今でもガーナのスラムの人々が集まる広場で街を照らす平和のシンボルとなっている。長坂氏の考える環境や経済、ごみの課題、平和への願いと創造性と中島氏の「創造性の民主化」への想いが深く共鳴し、クラゲ館に誕生するミドルクラゲ”海月(うみつき)”を世界中の方々とごみを用いて創り出すプロジェクトが進められている。

本プロジェクトは、万博会期前から始まる。

まず2023年12月ガーナにて第一弾の、ミドルクラゲ”海月(うみつき)”のパーツを作り出すワークショップが開催される。また、2024年1月より順次、国内外へ、同様の「ペットボトルのごみ拾い+パーツ作り」を呼びかけていく(詳細は後日改めて発表)。2024年5月3日(金)には大阪府大阪市住之江区にある「西尾レントオール咲洲モリーナ」にて「ごみ祭り」を開催し、「ミドルクラゲ”海月(うみつき)”プロジェクト」のみならず、多くの方に、さまざまなごみでアート作品を作り出す祭りを展開し、中島氏・長坂氏も当日ごみアートコンテストの審査員を務める予定だ。