食品や日用品、公共料金など、あらゆるものやサービスの値上げラッシュが続いています。住宅ローンの金利や住宅価格も上昇気配にありますが、賃貸物件の家賃に関してはどのように推移しているのでしょうか。

東京23区のマンション賃料が2015年1月以降で最高値を更新

出典:アットホーム「2023年8月全国主要都市の『賃貸マンション・アパート』募集家賃動向」

アットホームが発表した「2023年8月全国主要都市の『賃貸マンション・アパート』募集家賃動向」によると、東京23区のマンションの平均家賃は、前年同月比・前月比ともにシングル向き・カップル向き・ファミリー向き・大型ファミリー向きのすべてで上昇しています。なかでもカップル・ファミリー・大型ファミリーに向けた物件の家賃は、2015年1月以降で最高値を更新しています。

世帯年収の高い世帯を中心に、住宅購入の検討を考える人が増加傾向

出典:リノべる「賃料上昇の実情と将来予測に関する調査」

賃貸価格が上昇している状況を受け、リノべるが都内の賃貸マンションで暮らす20代~50歳の男女を対象として、賃料上昇の実情と将来予測に関する調査を実施。賃貸価格の高騰を実感しているか聞くと、59.3%の人が「実感している」と回答。また、これから賃貸価格が上がることに不安があるか問うと、71.4%の人が「不安を感じている」ことが分かりました。

出典:リノべる「賃料上昇の実情と将来予測に関する調査」

これから賃貸価格が上がることに不安を感じている人に対し、賃貸価格の高騰を受けて住宅購入の検討が視野に入り始めたか聞くと、31.8%の人が「検討し始めている」と回答しました。

出典:リノべる「賃料上昇の実情と将来予測に関する調査」

年代別に見ると、世帯年収が高い世帯を中心として住宅購入を検討する傾向にあり、世帯年収400万円未満の世帯では22.93%、400~600万円の世帯は29.18%なのに対し、年収600万円を超える世帯はいずれも4割を超える結果に。世帯年収1,000~1,200万円の世帯は53.75%と半数を超えています。

東京23区の賃貸価格の高騰は今しばらく続くと予想される中、家賃を払い続けるのか、住宅購入に踏み切るか迷っている人もいるでしょう。まずは住宅にかけることができる金額を計算し、ベストな選択は何か検討してみてはいかがでしょうか。