YouTuberによるiPhone 15 Proの落下テストの結果、「背面ガラスが従来よりも割れやすくなっている」ということが指摘されていますが、この種の落下テストは科学的厳密性に欠けるとしてしばしば軽視されることがあります。そんな中、スマートフォンや家電製品の延長保証サービスを提供するAllstate Protection Plansが、iPhone 15 Pro Maxを含むハイエンドスマートフォンを用いて科学的に落下テストを実施し、どの端末が壊れやすいのかを検証しています。

Drop test shows iPhone 15 Pro screen can still break

https://appleinsider.com/articles/23/10/09/drop-test-shows-iphone-15-pro-max-glass-no-more-fragile-than-other-premium-phones

Allstate Protection Plansが公開した落下テスト動画は以下からチェックできます。

Allstate Protection Plans | Our Most Expensive Breakability Test Ever - YouTube

2023年9月22日に発売されたiPhone 15シリーズの中で最も高価なモデルが、iPhone 15 Pro Maxです。販売価格は1199ドル(日本だと税込18万9800円)からとなっており、非常に高額です。



2023年4月にSamsungから登場したGalaxy S23 Ultraも販売価格は1199ドル(日本だと税込25万3440円)から。



より高価なのが折りたたみ式のスマートフォンで、SamsungのGalaxy Z Fold5とGoogleのPixel Foldはどちらも販売価格が1799ドル(日本だとGalaxy Z Fold5が税込25万7400円から、Pixel Foldが税込25万3000円から)からです。



年々端末価格が高騰しているスマートフォンですが、アメリカではスマートフォンの修理・交換に過去12カ月で173億ドル(約2兆5700億円)を費やしているそうです。



また、アメリカ人スマートフォンユーザーの34%が1年以内にスクリーンを損傷した経験があると報告しています。



そこで、Allstate Protection Plansは市場で最も高価なスマートフォンであるiPhone 15 Pro Max・Galaxy S23 Ultra・Galaxy Fold5・Pixel Foldの4つの耐久性をテストするために落下テストを実施しています。



テストでは高さ6フィート(約1.8メートル)からスマートフォンを落下させます。まずはディスプレイを下にして端末を落とします。





iPhone 15 Pro Maxの場合、ディスプレイガラスが粉々に割れてしまいました。



Galaxy S23 Ultraも同じくディスプレイが粉々に割れており、修理必須という状態に。





Galaxy Fold5とPixel Foldは端末を開いてディスプレイ面を下にして落としています。Galaxy Fold5は角部分の擦れやスクリーン部分の小さな凹み、フレーム部分に傷が入っている程度で、端末が使用不可になるほどの損傷は受けていません。



Pixel Foldも同じく損傷は軽微で、折りたたみ式スマートフォンの方が通常のスマートフォンよりもディスプレイガラスの耐久性は高い模様。



続いて、スマートフォンの背面を下に向けて落下させます。



iPhone 15 Pro Maxは背面ガラスもバッキバキに割れており、メインカメラのレンズにも損傷が発生。ただし、メインカメラと超広角カメラ以外は完全に機能するそうです。



メインカメラモジュールはもはや外れそうです。



Galaxy S23 Ultraも背面ガラスはバキバキに割れていますが、メインカメラのレンズは無事で、端末も問題なく動作する模様。



Galaxy Fold5とPixel Foldは折りたたんだ状態でディスプレイ面を下にして落下させています。



閉じた状態で落とすとiPhone 15 Pro MaxやGalaxy S23 Ultraと同じようにディスプレイガラスがバキバキに割れてしまい使用不能に。



Pixel Foldも同じくガラスはバキバキに割れて、使用できなくなってしまいました。



検証した4台のスマートフォンは6フィートの高さから落とすと粉々にガラスが割れてしまいました。驚いたことに、折りたたみ式スマートフォンの2台は、メインスクリーンの損傷が軽微で済みました。



各スマートフォンを落としてしまった場合の修理費用が以下の通り。



アメリカ人スマートフォンユーザーの47%がスマートフォンの修理費用が150ドル(約2万2000円)以下になると考えているそうですが、実際の修理費用の平均は209ドル(約3万1000円)だそうです。