台湾旅行で台南に行ったら絶対食べるべき「必食グルメ」4選
食楽web
●台湾の古都であり、台湾随一の美食都市である台南の必食グルメ4つと、滞在におすすめの新ホテルをご紹介
レトロな街並みが広がる台湾の古都・台南は、海が近く海産物が豊富な上、マンゴーをはじめとしたフルーツの産地も近いなど、台湾随一の美食の街でもあります。日本から台南へは、高雄空港まで複数都市から直行便を就航しており、東京成田空港から約3時間半の飛行時間で訪れることができます。今回は「小吃」という軽食を食べ歩く文化が根付く台南でぜひチェックしておきたい、絶品グルメをご紹介します。
※2023年9月27日時点で1ニュー台湾ドル(TWD)=4.62円
レトロな街並みが広がる台湾の古都・台南の風景
100年以上の歴史を誇る台湾ラーメンの元祖「担仔麺」
「担仔麺」小 50TWD
台南を訪れたらまずチェックしておきたいのが、1895年創業の『度小月』発祥の「担仔麺」です。創設者の洪さんは元々漁師をしていましたが、天候不良で魚が獲れない不漁の時期「小月」に、家族を養うために麺を売るようになったのがお店の始まりです。
『度小月』の「担仔麺」は、特製肉そぼろ、インドネシアボルネオ島のマングローブエビを使い、百年伝承の五賢酢とエビスープなどで味を整えています。麺はコシのない食べやすい中華麺で、醤油ベースでほんのり酸味とニンニクが効いたスープが優しい味わい。シャキシャキのもやし、大根おろしの辛さが肉そぼろの旨みと甘い脂とベストマッチです。
人気店ですが、台南市内に複数店舗があるほか、原始店では通し営業をしているので、ピーク時間を避ければ意外とスムーズに入店できました。台南では食べ歩き文化が根付いているので、小サイズを一品だけ注文するのも問題ありません。小腹が空いた時にもおすすめの一品です。
●SHOP INFO
店名:度小月 原始店
住:台南市中西區中正路16号
TEL:+886-06-2231-744
営:11:00~21:30
休:なし
https://noodle1895.com/ja/home-jp/
鰹出汁香る! 汁だくエビチャーハン「蝦仁飯」
手前左が「蝦仁飯」65TWD、右が豚肉をトッピングした「蝦仁飯」85TWD
漁港が近い台南は、台南以外では味わうことができない海産物を使った料理が目白押し。鰹出汁で炊いたご飯と、エビを炒めたエビチャーハンの「蝦仁飯」もその一つです。
二大人気店の一つである『集品蝦仁飯』の「蝦仁飯」は、鰹出汁のほか、醤油や砂糖でご飯を炊き込んでおり、チャーハンというより汁だくエビ丼という趣。テーブルに置いてある、塩味強めのたくあんで味変しながら食べるのが台南人流です。鰹出汁の香りが豊かで、エビもたっぷりなため、小サイズでも十分な満足感を得られます。
ちなみに台湾の食堂は、注文票にメニューをチェックし、スタッフに渡してオーダーするスタイルが主流です。また、「小菜」と呼ばれる副菜を冷蔵庫などから好きに選んで食べる文化もありますので、ぜひトライしてみてください。
●SHOP INFO
店名:集品蝦仁飯
住:台南市中西區海安路一段107號
TEL:+886-06-2263-929
営:9:30~21:00
休:不定休
https://maps.app.goo.gl/eZnZL9mSs2xrp1uJ9
新鮮な甘いイカスープが染み渡る! 台南のイカビーフン「小巻米粉」
イカビーフンの「小巻米粉」130TWD
台南市の中心部にある伝統的な市場通りで、有名な軽食店が数多く並ぶ国華街。近年、国華街は正興街(Zhengxing Street)など周辺の街とともに、個性的な飲食店やクリエイティブなショップが増え、台南屈指の飲食・ショッピング街となっています。本場の台南グルメ店が軒を連ね、連日長蛇の列ができ、正午過ぎには売り切れてしまうこともしばしばです。
『葉家小巻米粉』もそんな人気店の一つで、ミシュランガイドでもビブグルマンに輝いています。イカビーフンの「小巻米粉」は、台南産のモンゴウイカでとったスープに、太い米粉麺を合わせ、カットして茹でたモンゴウイカをトッピング。スープは新鮮なモンゴウイカの自然な甘さが感じられ、朝ごはんやお酒を飲んだ後に飲みたくなるような、滋味深い味わい。テーブルに置いてあるスイートチリソースと醤油を混ぜて、イカを味付けして食べるのが現地流です。
新鮮な魚介類が獲れる台南ならではの人気グルメとあり、平日でも待つのが当たり前で、昼過ぎには売り切れて閉店してしまうことも。時間に余裕を持って訪れてみてください。
●SHOP INFO
店名:葉家小巻米粉
住:台南市國華街二段142号
TEL:+886-06-2226-142
営:8:30~売り切れまで
休:月曜
https://www.facebook.com/Yehjia142
台南人のご馳走! ワタリガニのおこわ「紅蟳米糕」
「紅蟳米糕」小980TWD、大1880TWD(写真はコース用)
懐に余裕があるならばぜひ食べて欲しいのが、台南でお祝い事の際に振る舞われるワタリガニのおこわ「紅蟳米糕」。特に1940年に台南で創業した台湾郷土料理レストラン『阿霞飯店』の「紅蟳米糕」は、この料理を目当てに台南を訪れる人もいるほど人気です。「紅蟳米糕」は、卵がたっぷりつまった産卵前のメスのカニをたっぷりと使用し、もち米とともに醤油ベースで炊き上げています。カニの卵のホクホク感にカニの身の味わい、そこにしいたけの旨みが合わさり、箸が止まらない美味しさです。食べる際には、お店の人がカニの身や卵を取り出して取り分けてくれるので、手が汚れることもありません。
このほか『阿霞飯店』では、名物のカラスミの炭火焼きなど、有名な台湾料理をコース仕立てでも味わえます。要人も接待などで利用する人気店なので、予約をするのがおすすめです。最近は支店もできているので、予約でいっぱいの場合はそちらを訪れるのもいいでしょう。
●SHOP INFO
「阿霞飯店」
住:台南市忠義路2段84巷7號
TEL:+886-06-2224-420
営:11:00~14:30、17:00~21:00
休:月
https://www.asha-restaurant.com/
台南最高層のルーフトップバー併設のオーシャンビューホテル「アロフト台南安平」
台南を訪れる際にステイしたいのが、2022年1月にオープンした『アロフト台南安平』です。世界的ホテルチェーンのマリオットグループとしては初となる台南のホテルで、古跡が集まる台南発祥の地・安平エリアに立地します。
ポップでスタイリッシュなデザインが特徴の『アロフト台南安平』は、1階に『Re:mix Lounge』『Re:fuel by Aloft』、旬の地元産食材を使ったダイニング『DEPOT by Aloft』、季節のカクテルを味わえる『W XYZ BAR』があります。
「DEPOT by Aloft」では、台南名物のミルクフィッシュを使った炒め物や牛肉スープの牛肉湯のほか、焼売や肉まんなどの点心、おかゆなど、台湾らしい朝食を味わえます。
さらにホテルの16階には安平港を270度見渡せる、台南最高層のルーフトップバー『SKY BAR』も完備。150平米と広々としたスペースに80席があり、夕暮れ時には海に沈むサンセットを、夜には安平の夜景を眺めることができます。
「安平」400TWD
『SKY BAR』と『W XYZ BAR』では定番のアルコールドリンクだけでなく、パイナップルラムにパイナップル、タバスコ、冬瓜糖を合わせた「安平」など、ホテルオリジナルカクテルも複数ラインナップ。常夏の台南らしい、フルーツを使った爽やかなカクテルで、海風を感じながら乾杯したいところです。
●SHOP INFO
「アロフト台南安平」
住:台南安平区光州路108号
TEL:+886-6297-6161
https://www.marriott.com/ja/hotels/travel/tnnal-aloft-tainan-anping/?hybridAEMFallbackRedirect=true
まとめ
製糖業が基幹産業であった台南は、他の地域に比べて甘めの味付けが特徴で辛いものが少なく、日本人の舌にも馴染みやすい料理が豊富。海産物やフルーツなど新鮮な食材を使った料理が魅力的で、台北の人たちもわざわざ食べ歩きしに台南を訪れるほどです。台湾の場合、チェーン店はクレジットカード対応の場合が多いですが、町場の食堂などはまだまだ現金文化なので、訪れる際には両替をお忘れなく! 日本からもアクセスしやすいので、週末の食い倒れ旅にいかがでしょうか?
(取材・文◎中森りほ)