カラアゲニストも唸る旨さ。東京・亀戸で味わえる聖地・中津仕込みの絶品からあげとは?
食楽web
●今年9月にオープンしたばかりの気鋭のからあげ店『COCCALA~コッカラ~』。聖地・中津のからあげに魅せられた店主が作る絶品からあげを日本唐揚協会認定カラアゲニストが実食レビュー。
先日、からあげ食べ歩き仲間と話していた時、「大分・中津の醤油を使ったからあげ屋ができたみたい」との情報をキャッチしました。中津市と言えば“からあげの聖地”であり、カラアゲニストである筆者の故郷でもあります。一体どんなからあげで、どこで食べることができるのか……。
調べてみると、東京・亀戸に今年(2023年)9月にオープンしたばかりのお店ではありませんか! これは食べに行くしかありません。居ても立っても居られず電車に飛び乗って亀戸に向かった筆者。お目当てのお店は『COCCALA~コッカラ~』というテイクアウト専門のからあげ店です。
JR総武線・亀戸駅東口から徒歩5分の場所にある『COCCALA~コッカラ~』
岩手県出身の店主・日沢和紀さんは、もともとはバーの店長。ひょんなことから中津と縁ができ、一念発起してからあげ専門店をオープンしたといいます。
「バーに来店されていた常連のお客さんが中津出身の人で、その人から中津からあげの魅力を教えてもらったんです」(日沢さん)
店主の日沢和紀さん。もともと飲食業に携わっていただけに食材への“目利き”がスゴい
それまではからあげに特別な興味はなかったという日沢さん。しかしそのお客さんが勧めてくれた中津の有名店のからあげを取り寄せて食べてみて、その美味しさにびっくり。そのトリコになり、お店を始めることにしたんだそうです。
からあげの聖地・中津の醤油と国産銘柄鶏を使用
作り置きはせず、オーダーが入ってから揚げてくれるので、いつでも揚げたてが味わえる。衣は片栗粉のみ
からあげ店を始めると決意した後、店主の日沢さんは実際に中津を訪れて現地のお店を食べ歩き、その中から理想の味を探ったとのこと。鶏肉もいろいろなものを試してみて、臭みが少なく、ビタミンEが豊富でジューシーな肉質が特徴国産銘柄鶏「桜姫」にたどり着いたそう。
「漬けダレのレシピ開発には1年かけました」と日沢さん。使用するのは大分県中津市内にある『浦野醤油』。九州の醤油というと甘口をイメージする人もいるかもしれませんが、これは甘さひかえめ。「この醤油も、その常連さんに教えてもらったんですよ」と日沢さん。
それらを使ったからあげ、さっそくいただいてみましょう。
モモ肉とムネ肉のからあげ(各200g)を盛り付けてもらいました
オーダーしたのは「もも」(100g・350円)と「むね」(100g・250円)。
5~6分ほどで揚がったからあげ、まずはムネ肉からいってみます。衣は完璧な薄衣。残留油感ゼロの、見事な仕上がり。そしてムネ肉とは思えないフンワリ感。肉に前歯がすんなりと沈み込んでいく食感で実にウマい! 筆者の持論ですが、ムネ肉からあげの美味しいお店にハズレはありません。
ムネ肉のからあげ。薄衣で柔らかい、完璧な仕上がりに脱帽!
続いてモモ肉。これはもう言わずもがなの美味しさです。肉の旨みがしっかり溶け込んだ肉汁が、舌やホッペの内側にトロリと吸い込まれていくような感覚になります。
モモ肉は肉汁豊富で旨みも強い。醤油のほのかな甘みもイイ!
モモ肉もムネ肉も、醤油が実にいい仕事をしています。肉の旨みとケンカすることなく、ほんのりナチュラルな甘みを醸すような味わい。少し時間が経ってから食べてみましたが、それもまたウマし。むしろ味に深みが出ているような印象すらありました。
まとめ
お弁当や丼物も充実。ランチなどでも使い勝手が良さそう
からあげ単品のほか、お弁当や丼物もやっているので、ランチなどでも活用の幅が広がりそうです。しかし美味しいからあげを食べさせてくれるお店は、研究熱心な店主がいるものです。オープンしたてのお店ですが、味は間違いなし。からあげ界でのこれからの活躍が楽しみなお店がまた出てきてくれたことが何より嬉しい筆者でした。
●SHOP INFO
店名:COCCALA~コッカラ~
住:東京都江東区亀戸6-56-9
TEL:03-5875-3342
営:11:00~19:30
休:日曜
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。