カラアゲニストも絶賛! 荒木町の居酒屋の名物「白黒2色のからあげ」が美味しい理由
食楽web
●四谷三丁目のグルメスポット・荒木町の居酒屋で味わえる唯一無二の「白黒からあげ」とは? 日本唐揚協会認定カラアゲニストが実食レポ
四谷三丁目駅からほど近い東京・荒木町。江戸時代は大名屋敷が、明治時代以降は料亭や茶屋が建ち並び、粋な芸者衆の行き交う花街として栄えたエリア。いまでも地形や景観などに当時の面影を偲ぶことができ、独特の風情が人気を集める一方で、都内屈指の大人のグルメスポットとしても知られています。
今回お邪魔したのはその荒木町にある『家庭料理とお酒 かなえ』。こちらには“白黒2色”のからあげがあるとの噂。日々、からあげを食べ歩いている経験からすると、おめでたい紅白2色のからあげはけっこう多いのですが、白黒は珍しいですよね。
荒木町の風情ある路地にたたずむ『家庭料理とお酒 かなえ』
一体どんなからあげなのか気になりますよね。白のからあげで黒のからあげを挟めばオセロみたいに全部白になるのか…。などとひとりでつまらないことを妄想しながら丸の内線・四谷三丁目駅を降りた筆者。新宿通りから杉大門通りに入り、右に折れると趣のある細い路地が。そこを道なりに歩くと「かなえ」と書かれた看板が目にとまります。これが今回の目的地です。
箸で触れただけでその美味しさがわかる!
アットホームな雰囲気の店内
いざ店内へ。壁にかかったメニューに目をやると、さすが荒木町の居酒屋とあって、おつまみが充実していますね。気になる料理がたくさんありますが、今回は脇目も振らず「白黒2色の鶏唐揚げ」をオーダー。1個から、好きな組み合わせで注文できます。筆者は白黒各3個の計6個(800円)をお願いしました。
おつまみメニューが充実しています。これは呑兵衛にはたまらない
7~8分ほどで登場した2色からあげ、目を白黒させるほどではありませんが、明確に2色です。これは面白い!
「白黒2色の鶏唐揚げ」(6個)。左が白で右が黒です
まずは白からいただこうと箸で挟んだ瞬間「お! この衣はゼッタイ美味しいぞ!」と確信した筆者。衣のサックリした食感が箸を経由して伝わってくるのです。これも筆者にとっては珍しい体験。こんなからあげは初めてです。
白は箸で触れただけで衣の美味しさがわかってしまいました!
さっそく白からあげをパクリ。直感通り、衣はサックリしていて油切れも良好。実に美味しい衣です。ショウガの効いた肉もまた爽やか系の味わい。なんとなく“洋風からあげ”という印象。
店主の稲葉陽子さんによれば、「オリジナルのスパイスで味付けしています」とのこと。これはワインなどに合わせてみたいですね。
黒は正統派醤油からあげという印象。これは日本酒がほしくなる!
続いて黒からあげ。ニンニク醤油風味の、正統派醤油からあげという印象です。醤油を効かせているからでしょうか、衣の軽いおこげがまた美味。白とは違ってこちらの衣はシャリッとした筆者好みの食感です。
前歯でシャリッと食感を味わって、奥歯でジャリジャリとすりつぶしていく感覚がたまりません。鼻から抜けていくニンニクの風味も絶妙です。日本酒や焼酎のロックなどと合わせてみたいと思いつつも、白いご飯もいいなと思いました。
からあげメインのちょい呑みセットも!
お酒好きにオススメの「ちょい呑みセット」は、からあげ4個+小鉢+600円以内のドリンクで構成される人気メニュー
さてメニューには、からあげ4個に小鉢とドリンク(600円以内)も付いた「ちょい呑みセット」(1200円)なるものも存在します。からあげをメインにしたセットメニューがあるのは嬉しいですね。夜の荒木町に集まってくる粋な大人たちのお酒のアテとしても活躍しているようです。
白黒2色のからあげとはどんなものか。美味しいのかそうでないのか白黒つけてやろう! と荒木町に乗り込んだ筆者でしたが、箸で触れただけでもうグロッキー状態。口に運べば即KO、見事に返り討ちにあってしまいました。
●SHOP INFO
店名:家庭料理とお酒 かなえ
住:東京都新宿区荒木町7-1野崎ビル103
TEL:080-7171-3974
営:17:00~24:00(土曜17:00~22:00)
休:日・祝
●著者プロフィール
松本壮平
ライター・編集者。一般社団法人日本唐揚協会認定カラアゲニスト。生まれも育ちも「からあげの聖地」である大分県中津市。美味しいからあげを求めて東奔西走する「から活=からあげ探索活動」に明け暮れている。