セントウルSに出走予定のピクシーナイト(撮影:橋本健)

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 スプリンターズSへ向かう上で重要なステップレースであると同時にサマースプリントシリーズの最終戦。今年は4年ぶりに阪神競馬場内回りの芝1200mコースで行われる。この舞台は向こう正面の半ばからスタートして、最初のコーナーまでの距離が短く、また3~4角は緩やかな下り勾配となっているため先行争いは激しいものとなる。Aコース使用時の直線距離は356.5m。最後には急坂も待ち構える難コースだ。

 ◎ピクシーナイトは一昨年の2着馬で同年のスプリンターズS優勝馬。香港スプリントで落馬の憂き目にあって、1年以上の休養を余儀なくされた。不良馬場の高松宮記念はさすがに見せ場を作れなかったが、前走の京王杯スプリングカップは8着とはいえ0.4秒差。着順から受けるイメージほど悪い内容ではなかった。阪神競馬場での勝利経験はないが、ゴール前に急坂がある中山競馬場でスプリンターズSを勝っているのが心強い。

 〇ビッグシーザーは同舞台マーガレットS優勝馬。初勝利まで3戦を要したものの初勝利を中京競馬場芝1200mコースのレコード勝ちで飾ると福島2歳S、中京2歳S、そしてマーガレットSと4連勝。重賞初挑戦となった葵Sは人気を背負いながら逃げたモズメイメイを早めに捕まえにいったが、ゴール前で逆に苦しくなってしまった。控える競馬もできる馬だが、現状では相手に合わせるというよりも力でねじ伏せる競馬が似合いそうだ。

 ▲ジャングロは一昨年の中京2歳Sをレコードで勝ち、今回と同舞台昨年のマーガレットS優勝馬。ほかニュージーランドトロフィーというタイトルも併せ持っている。NHKマイルカップ7着のあと脚部不安を発症し1年以上の休養を余儀なくされたがアイビスサマーダッシュ6着なら悪くない。1200m戦は【2-0-1-0】と得意の舞台。怖い1頭だ。

 △エイシンスポッターは鞍馬S優勝馬。豪快な末脚が武器で、同舞台の2022ファイナルSの勝ち馬でもある。全5勝を芝1200mで記録しているスプリンターでこの距離なら【5-1-2-2】。前走CBC賞は2番人気を裏切ってしまったが、完全な前残り。それでもメンバー最速の末脚を繰り出していた。

 安定している△スマートクラージュは全5勝のうち4勝を阪神競馬場で記録している阪神巧者だ。小倉2歳S優勝馬△ロンドンプランは前走の内容が悪いものではなかった。復活も視野に入れておきたい。