上位人気が予想されるサリエラは不振のデータを跳ね返せるか(撮影:下野雄規)

写真拡大

 開催は引き続き今週も「新潟・小倉・札幌」の3場。

 暦は9月に入り、夏競馬は今週で最終週ということになる。

 日曜日の重賞は、小倉競馬場でGIII小倉2歳S(小倉・芝1200m)。そして新潟競馬場でハンデGIII戦新潟記念(新潟・芝2000m)が行われる。

 今週は荒れる重賞で有名な新潟記念にスポットを当て、過去10年のデータを使って馬券のヒントを導きだしていこう。

1.1番人気馬不振継続中!?

 まずは、いつものように上位人気馬のチェックから。

 新潟記念の1番人気馬は不振継続中。ここ4年間で一度も馬券圏内になれていない。過去10年でもわずか2勝。成績は【2-2-0-6】である。近4年が極端に不振ということかもしれない。ちなみに負けた1番人気馬は、19年レイエンダ(57キロ)10着、20年ワーケア(53キロ)10着、21年ザダル(57.5キロ)13着、22年ヒートオンビート(57キロ)5着という面々。昨年まではすべて関東馬だったが、昨年のヒートオンビートは関西馬だったので共通項はちょっと見つけづらい。

 ちなみに2番人気馬は【3-0-1-6】、3番人気馬は【0-2-2-6】。上位人気はどれも信用度イマイチだが、それでも近4年は1番人気馬のかわりに「2番人気か3番人気」が馬券圏内になっている。さらに補足すれば4番人気馬は【0-0-0-10】と大不振である。

2.2ケタ人気馬は10年で6回波乱の使者に!?

 昨年は10番人気だったカラテの勝利。同馬は57.5キロのトップハンデでもあった。2着には9番人気ユーキャンスマイル、3着に3番人気のフェーングロッテンで、3連単の配当は70万円台という波乱になったわけである。一昨年も12番人気マイネルファンロンが勝利だったので、これで2年連続の2ケタ人気順の1着ということだ。

 過去10年で2ケタ人気馬が馬券圏内に絡んでいる年は6回。内訳としては1着3回、3着3回。「10番人気から13番人気」というゾーンの馬たちが激走している。さらに昨年もそうだが、併せて「9番人気の馬」も3回食い込んでいたりする。人気薄馬を積極的に入れていかないと3連系の馬券を獲るのは難しくなるということだろう。

3.やっぱり8枠優勢 逆に少ない出目枠は?

 近3年、8枠は連続して連対中である。

 一昨年は17頭立ての大外2頭(16番&17番)、枠連が8-8という決着。3年前も18頭立ての8枠17番が1着、8枠16番が3着になっていた。そして昨年、1着は3枠だったものの、2・3着はともに8枠勢だったのである。

 過去10年でも、3着までの最多出目は8枠。次いで3枠が多い。逆にすくないのは5枠の1回。さらに1枠と2枠もともに2回ずつと少ない。ちょっと気にしておきたいデータではある。

4.トップハンデ、最軽量ハンデ馬の成績は?

 新潟記念はハンデ戦。ということで、トップハンデ馬と最軽量ハンデ馬の結果も気にしておきたい。

 過去10年、毎年トップハンデ馬は決まって「57.5キロか58キロ」である。昨年は57.5キロのカラテが勝利したが、過去10年でトップハンデ馬が勝ったのは初。それまで2着というのはあったが全体的には凡走が多い。昨年カラテが人気薄になっていたのもそのためかもしれない。

 一方、最軽量ハンデ馬は例年「49キロから53キロ」の範囲に収まる。こちらはトップハンデ馬よりも成績は不振。最高着順で3着(2回)となっている。

(netkeiba編集部)