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『RUSH BALL 2023』go!go!vanillas

2013年のインディーズデビュー、2014年のメジャーデビューから数えて、今年はダブル10周年イヤーの真っ只中。『RUSH BALL』には2014年から10年連続出演と、バンドの歴史を紐解けば『RUSH BALL』と常に並走してきたといっても過言ではないgo!go!vanillasが強烈なカウンターをぶっ放す! 

リハの時点からすでに本編のような沸きっぷりで、メンバーをホーム感たっぷりに迎える泉大津フェニックス。「やるか『RUSH BALL』! ロックンロールの魔法にかかってくれ!」と牧達弥(Vo.Gt)が導いたのは「マジック」だ。昨晩の雨でちょっぴり過ごしやすい空気の中、底抜けにピースフルなアンサンブルが野外の場にフィット。ジェットセイヤ(Dr)も初っぱなからフルスロットルで、軽快なドラミングで場を鼓舞する。

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「25周年おめでとう! エブリバデイのエネルギーでこのお祭りを祝おうぜ。今日はもう『RUSH BALL』に全部プレゼントして最高の祭りにしよう!」と柳沢進太郎(Gt)がゴキゲンに『RUSH BALL』コールを捧げ、「カウンターアクション」へ。牧と柳沢が1本のマイクを分け合い歌うなど見せ場をつくりつつ、ハイエナジーなステージングを展開していく。

MCでは漫画『ONE PIECE』も25周年だということに触れる彼ら。

「ゴムゴムの実のようにね、長い歴史になりますよ、コレは」(柳沢)

「おぉ、結婚式のスピーチみたい(笑)」(牧)

「俺たちと『RUSH BALL』の結婚式!」(柳沢)

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そんなほのぼのしたやりとりを経て、甘酸っぱいメロディが弾け飛ぶ「お子様プレート」へ。何よりも彼らがあまりにも楽しそうだから、観ているこちらのテンションまで自動的に引き上げられていく。長谷川プリティ敬祐(Ba)がお約束の「EMAポーズ」で導いたのは、この日初解禁となった「エマ (alt ver.)」だ。サポートの井上惇志(Key)の軽快な鍵盤も効いた新鮮な表情のリアレンジで、より一層カラフルな音像を繰り広げていく。エンディングの「one shot kill」では、ハンドマイクでさらにあおりにあおる牧。広大な舞台の端から端まで、大観衆の一人も逃さないよう届ける彼らの姿勢に、オーディエンスも全力でレスポンス。祝祭感たっぷりのステージで、さらに大きなシルエットを見せてくれたgo!go!vanillasだった。

取材・文=後藤愛 撮影=渡邉一生

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