ほうとうや信玄餅だけじゃない！山梨・甲府に行ったら絶対食べたい「超ローカル飯」4選

2023年8月26日 10時50分

食楽web

　甲府のローカルフードと言ったら何を思い浮かべますか？　ほうとうや、信玄餅など全国各地に山梨名物や甲府名物を出すお店はあれど、甲府に行かないとなかなか食べられないものとか、全国とは違う、甲府独自のものなど、行ってみないと知らない甲府ローカルフード＆ルールって実は色々あるんです！

　ということで、甲府旅行に行ったら食べて欲しい＆チェックしてほしいもの、紹介します！

【その1】山梨県外ではほぼ見ない！？知名度激低だけど旨い「おざら」

冷たいほうとう？　きしめん風？　山梨県でしか見ない「おざら」

　熱々、トロトロの汁にぶっとい平麺、そして野菜たっぷりの「ほうとう」は全国的に有名な名物ですよね。ですが、「ほうとう」の派生系といえる「おざら」の存在は県外ではあまり知られていません。

「ほうとう」の麺を、ごぼうやきのこの入ったつゆにつけて食べる、いわば「ほうとう」の冷やしバージョン。甲府市内はもちろん、山梨県内の「ほうとう」を出すお店には大概「おざら」もメニューにあるんですが、山梨県外の人は知らないから注文しない。ざるに乗った冷たいほうとうの麺にあったかいおつゆで、山梨県民としては、おばあちゃんの作る夏休みの昼ごはん、なんだそうです。冷やしきしめんともそうめんとも違う「おざら」。甲府に行ったら絶対食べてみて！

【その2】ほうとうの店には「スイーツほうとう」もあるんです！

「小豆ほうとう」。キャラブキなどお新香がセットになるのも甘味処ぽくっていい～

「ほうとう」が名物の山梨・甲府。当然「ほうとう」のバリエーションも色々あり「きのこほうとう」とか「辛口ほうとう」、「カレーほうとう」のほか、種類が多い店には「鴨肉ほうとう」、「猪肉ほうとう」、「熊肉ほうとう」など、なかなか聞かないラインナップも存在しています。

　そして「ほうとう」はスイーツにも！　それが「小豆ほうとう」。いわゆる、お汁粉に「ほうとう」の麺を入れた、お餅や白玉粉の代わりが「ほうとう」になったもので、昔からある地元では定番スイーツ。甲府の昭和の女子高生は、放課後に「小豆ほうとう」を食べながら女友達と恋バナをしていた、青春の味が「小豆ほうとう」なんです。山梨・甲府に来ないと絶対に味わえない味です！

【その3】B－1グランプリ優勝の「とりもつ煮」の発祥は『奥藤本店』！

甲府駅近くにある『奥藤本店』。“元祖「鳥もつ煮」発祥の店”の説明が店頭に

　2010年のB－1グランプリで優勝、直後は山梨県内の肉屋に鶏肉はあってもとりもつは消えた、と言われるほどブームとなった「鳥もつ煮」。いわゆる鶏のレバーや砂肝、ハツ、キンカンなどを甘じょっぱ～い醤油ダレで煮たものです。主に甲府のお蕎麦屋さんにある酒のつまみ、みたいな料理です。

　この料理、発祥がはっきりしていて、それが『奥藤本店』。戦後まもない昭和25年ごろに考案されたもので、甲府では“蕎麦屋に行ったら「鳥もつ煮」”がいつの間にか浸透したとのこと。そして店によっては「馬もつ煮」を出す店もあります。馬肉が名物なので、当然馬のモツもあり、その味はものすごくパンチが効いています。

　なので、甲府のお蕎麦屋さんに入ったらまずは「鳥もつ煮」で軽く一杯、それからお蕎麦。もし「馬モツ煮」を飲食店で見かけたら、山梨・甲府旅行記念精神で注文するのもありです！

【その4】甲府のカツ丼は卵とじじゃない！　卵とじのカツ丼は「煮かつ丼」なんです

甲府ルールだと、左が「カツ丼」で、右が「煮かつ丼」。カツとキャベツ。ソースもかかってない

　もし甲府で定食屋さんや、蕎麦屋さんなどに入って「カツ丼」を食べたいと注文すると、それはごはんの上にキャベツとカツが乗った丼がやってきます。カツを卵でとじた、いわゆる一般的なカツ丼を食べたいと思ったら、「煮カツ丼」って注文しないとダメ！　大概のお店のメニューにも「カツ丼」と「煮カツ丼」の2つがあります。そして、ほとんどのお客さんは「煮カツ丼」より「カツ丼」を注文するとのこと。つまり卵でとじてないのがデフォなのが甲府の「カツ丼」なんです。

　北関東の「ソースカツ丼」とも違い、ソースにくぐらせず揚げたのをカットしてそのまま丼にイン。なので、甲府の人が東京などに行くと、「カツ丼」食べたいと思って注文したら「煮カツ丼」が出てきた～、ってことにもなるそうです。そもそも甲府のような、カツをまんまのっけた丼って、東京の蕎麦屋のメニューにはまず見ないけれどね。