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●行列しても買いたいファンのいる、奥浅草で愛される老舗『千葉屋』で、「大学いも」と「切揚」をお持ち帰りしてみた。

 奥浅草にある老舗の大学いも屋『千葉屋』は行列が絶えない和スイーツの人気店。筆者は若かりし頃、浅草であった習い事の発表会を見に来た家族が、こちらの「大学いも」と「切揚(きりあげ)」をご褒美に買ってくれることが何よりの楽しみでした。甘じょっぱくてクセになる魅惑の味わいで、家族と争うように食べ尽くした思い出があります。

 しばらく食べていないと千葉屋の味が無性に恋しくなる、ファンの多い店。それでは、『千葉屋』に行ってみましょう。

並ぶことを覚悟していざ『千葉屋』へ

赤と白の看板が目印の『千葉屋』は、銀座線の浅草駅から徒歩10分以上歩いた言問通り沿いにあります。売り切れで買えないことがないよう、オープンの10時頃に行ったらすでに2組並んでいました。店では会計担当の人、いもを切る人、揚げる人などがせわしなく働いていています。ガラスケースには、蜜たっぷりのいもたち。

左:大学いも400g・880円、右:切揚200g・500円

 商品は「大学いも」「切揚」「ふかしいも」と、清々しいほどにいもだけの真っ向勝負の店で量り売りと袋売りがあります。

 購入した大学いもはビニール袋に詰めたあと、さらに千葉屋と赤く書かれた紙袋に入れてくれます。出来たては袋がまだあたたかい。徒歩圏内に浅草寺もあり、お参りしたり、観光や買い物したついでに買うことができますよ。

黄金色の「大学いも」に舌鼓を打ちまくる

 まずは、大学いもからいただきましょう。分厚くゴロッとカットされ、揚げられたいもに蜜と黒ごまが絡められています。透きとおるような透明感のあるいも……蜜が照り輝く黄金色のビジュアルにうっとり。

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 外はサクッ、中はしっとり。ホクホクしたいもに蜜が中まで浸透しています。甘さとしょっぱさが両立した味で、みたらしにも似ている千葉屋だけの味わい。さらに黒ごまが香ばしさをプラスします。はしたないですが、ビニール袋の底についた蜜の最後の1滴まで舐めとりたいくらいです。

ファン多し! 「切揚」は売り切れ注意

 千葉屋に行ったら大学いもと共に必ず買いたいのが「切揚」。薄くスライスされ揚げられた「切揚」は、簡単に言えば、蜜のかかったさつまいもチップスです。大学いも同様に蜜とごまがかかっていて、輪切りと四角い短冊切りが混在しています。

 パリパリで香ばしく、大学いもとはまた違った食感を楽しめますよ。ハマってしまったら最後、カロリーなどはお構いなし。無くなるまでひたすら手と口を動かすことになります。なんておそろしい食べものでしょうか。ファンも多く、遅くに行くと売り切れていることもあります。必ず食べたい人は早めにお店へ行ってみてください。

まとめ

 『千葉屋』は、他の店とは一線を画す味わいの「大学いも」と「切揚」が絶品の名店です。季節を問わず、並んででも買って食べたいというファンが絶えません。素材を活かし、長年培ってきた本物の味だからこそ、これからも多くの人に贔屓にされ続けていくことでしょう。

(撮影・文◎乃々)

●SHOP DATA

店名:千葉屋

住:東京都台東区浅草3-9-10
TEL:03-3872-2302
営:10:00~18:00
休:火曜