「ONE PIECE DAY'23」にてルフィとジャンプする宇垣美里

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宇垣美里

雑誌でマンガコラムを持つほど、マンガ好きの宇垣美里が7月21、22日に東京ビッグサイトで開催された「ONE PIECE DAY'23」を取材。インタビューでは作品の魅力を存分に語ってくれた!

【写真】「ROAD TO GEAR5展」での宇垣美里

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好きなキャラが多すぎる問題

――宇垣さんはいつから『ONE PIECE』を読んでいるんですか?

宇垣 具体的にいつからっていうのは記憶が曖昧なんですが、小学校のときに、お兄ちゃんがいる友達から単行本を借りて読んだのがキッカケだったと思います。同級生の間で話題になっていて、『ONE PIECE』は読んでいて当然でしょ!っていう雰囲気がありましたね。そこからずっと読んでいて、今は電子版のコミックスを愛読しています。

――好きなキャラクターを教えてください。

宇垣 え〜、たくさんいすぎて選ぶのが難しいのですが、強いて挙げるならチョッパーかな。フォルムがかわいいのはもちろん、船医として敵だろうが分け隔てなく助けたり、何か気概を見せることもあるじゃないですか。チョッパーが仲間になった話は、『ONE PIECE』の中でも特に好きなシーンです。

あと、ミンク族のキャロットとのやりとりを見ていると、すごく癒やされます。キャロットがチョッパーのことを「チョニキ」と呼ぶところも、超絶かわいい!

――女のコのキャラクターもかわいくて、実に魅力的です。

宇垣 初期の頃は、強い女のコキャラがまだ少なかったんですが、途中からめちゃめちゃ強い女のコが次々出てきたじゃないですか。私、守られているだけの女のコより、心身共に強いコが好き。見ていて爽快な気持ちになるんですよ。

――その中でもお気に入りはいますか?

宇垣 やっぱりナミやニコ・ロビンかなぁ。ワノ国編だと、小紫! モモの助の妹で、彼女自身は決して戦闘能力が高いわけじゃないけど、心が強い人っていうのがわかるシーンがあってとても印象的でした。

ナミでいうと、雷雲のゼウスも好き。ビッグ・マムへの葛藤、そしてナミの相棒になるまでの過程を読んだとき、裏切ったりミスしたりしても、もう一回やり直せるんだと思ったし、そんなゼウスがかわいいって思えましたね。

――『ONE PIECE』は現在106巻。ここに至るまでさまざまなストーリーが生まれていますが、宇垣さんはどの章が好きですか?

宇垣 ニコ・ロビンが仲間になるところも好きだし、エニエス・ロビー編も好きだし、魚人島編も大好きだし......。

パンクハザード編からのドフラミンゴのストーリーも印象深かったですね。国や政府、王はどうあるべきかなど、上に立つ人間ってこうだろうっていう姿勢を見せてくれるキャラクターがいっぱい出てきて、いろいろと考えさせられました。その立場にいるからこその責任も語っていて、ぜひどこぞのふんぞり返った偉い人にも読んでもらいたいですね。

――『ONE PIECE』から得た教訓はありますか?

宇垣 誠実で真摯であること、相手が誰だろうとブレずに変わらないことって、やっぱり大切なんだよなって。ルフィは動物的でぶっ飛んでいるから感情移入できるタイプじゃないんですが、その周りの人たちの気持ちはセリフや描写でしっかり表現されているから、どうしても好きにならざるをえない。

登場人物も多いですし、読者それぞれに好きなキャラクターがいて、どんな人でも誰かに感情移入できると思う。それも『ONE PIECE』のスゴさですよね。

――確かに。

宇垣 好きな章の話に戻ると、ワノ国編はルフィの正体というか、何者かがわかるような描写があるので、すごく面白かったですね。次から次へと敵が強くなっていくので、どうやって戦っていくのかという期待感もあります。

――ワノ国編では、ギア5というルフィの新形態も発動しました。『ONE PIECE』を読む上での醍醐味は?

宇垣 無数に張り巡らされた伏線。そういえば、前に背中だけのセリフがあったよなとか、その伏線が回収されたときにハッと気づかされるんですよ。友達から「このシーン、実は......」って言われて、まじかって読み返して、ほんまや!みたいなこともしょっちゅうあります(笑)。

【写真】「ROAD TO GEAR5展」での宇垣美里


ギア5に至るまでの過程を展示した「ROAD TO GEAR5展」にて。「ギア1〜5まで複製原画を見ながら巡っていけて、大好きなあの名場面も見られて大満足でした!」

読み終わるとおなかがすく

――宇垣さん流の『ONE PIECE』の読み方は?

宇垣 私はまず普通に読んで、いろんな人の考察を見たり聞いたりするのが好き。なるほどって思うことも多いので。毎回読むたびに思うのが、ひとコマひとコマの描き込みのスゴさ。

この間、映画『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』を見て、めちゃめちゃ面白かったんですけど、情報量が多くて、見終わった後におなかがすくくらいカロリーを使ったんです。それは『ONE PIECE』も一緒で、読み終わるといつもおなかがすいているんですよね。

――読んでいるときって、独特の没入感がありますよね。

宇垣 年下のコと話していると、アニメ版だけ見てるって聞いたりもするんですけど、『週刊少年ジャンプ』の連載やコミックスを見てもらいたい。私は電子版でコミックスを買っているから、毎回、拡大しながら細かいところまで見ています。あと、コミックスのSBSコーナーもオススメ!

――尾田栄一郎先生と読者の交流コーナーで、SBSで知られざる事実や重要な情報が発表されたりしますよね。

宇垣 キャラクターのモデルになったのが誰なのか明かされたり、誕生日がわかったりと新発見があるのでいつも楽しみにしています。

――『ONE PIECE』もいよいよ最終章です。

宇垣 今後の展開が楽しみですし、きっと予想だにしない出来事もたくさんあると思います。エンディングを迎えるまで、絶対に読み続けますよ!

【写真】「ROAD TO GEAR5展」での宇垣美里

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●宇垣美里(うがき・みさと) 
1991年4月16日生まれ、神戸市出身。同志社大学卒業後、2014年、TBSにアナウンサーとして入社。2019年4月フリーアナに。タカラcanチューハイ「すみか」イメージキャラクター。TBSラジオ『アフター6ジャンクション』(月〜金曜18時〜/火曜担当)に出演中。最新フォトエッセイ『風をたべる2』(集英社)が発売中 

スタイリング/滝沢真奈 ヘア&メイク/山下智子 衣装協力/Ezick ALM. 

©尾田栄一郎/集英社 ©尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

取材・文/高篠友一 撮影/LUCKMAN