無良崇人さん&田中刑事さんが語るアイスショー『ワンピース・オン・アイス』の魅力。再現度の高い衣装に注目
宇野昌磨選手があの世界的人気のキャラクターに。この夏、大人気コミック『ONE PIECE(ワンピース)』がフィギュアスケートと融合したアイスショー『ワンピース・オン・アイス』が開催されます。公演直前のお稽古を訪問、主要キャストの2人にお話を聞きました。
豪華キャストが勢ぞろいのアイスショーがこの夏開催
1997年に週刊少年ジャンプでスタートした『ワンピース』は、この世のすべてを手に入れた海賊王が遺した”ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)”をめぐり、野望やロマンを求める海賊たちが海を冒険する大海賊時代のお話。主人公の少年モンキー・D・ルフィも海賊王を目指し、出会った仲間と強い絆を結びながら戦い、成長していきます。
『ワンピース・オン・アイス』で主人公のルフィを務めるのは、冬季五輪2大会連続メダリストであり世界選手権2連覇中の宇野昌磨選手。ルフィの仲間「麦わらの一味」は剣士ロロノア・ゾロ役に平昌五輪代表の田中刑事さん、コックのサンジ役には全日本選手権2位の島田高志郎選手、ウソップ役には織田信成選手。そのほかにも舞台となるアラバスタ王国の王女ネフェルタリ・ビビ役に本田真凜選手、反乱軍のリーダーには世界選手権6位の友野一希選手、悪の秘密結社「バロックワークス」社長のクロコダイル役にはプロスケーターとして活躍する無良崇人さんなど、ここには書ききれないほど豪華なキャストがそろっています。
アニメ『ワンピース』の声優たちによるセリフに合わせて、フィギュアスケートならではのスピードと躍動感で『ワンピース』の世界を表現。群舞による戦闘シーンや、プロジェクションマッピングなどの演出もふんだんに使った、必見のスペクタクルショーです。
そんな『ワンピース・オン・アイス』の魅力やお稽古の様子を、クロコダイル役の無良崇人さん、ゾロ役の田中刑事さんが共同取材の場で教えてくれました。
●スケート好きも「ワンピース」好きも楽しめる形に
8月11日(土・祝)の開幕まであと少し。無良さんに現在の率直な感想を伺うと、「完成してきたなというのが感じられる状態に入ってきていますし、めっちゃ楽しいです。スケートが好きな方もワンピースが好きな方も楽しめる形になっているんじゃないかなと僕らは思っているので、ぜひご覧いただきたいです」。
田中さんは「最初にお話をいただいたときはどういう形のショーになるのかわからなかったんですけど、もう残り10日くらいになって完成に近づいていくにつれて、『すごいものをつくっているんだ』と。僕らもそれを自覚しながら楽しくやっていますし、その楽しさが皆さんにも伝わってほしいなと思います」と手応えを感じている様子。
お互いのキャラクターについては「ゾロの一番の見せ場は刀を使った動き。そこが難しさであり見せ場だと思うんですけど、実際にあの重さの刀を振り回したり、くわえて滑るというのは普通のスケーターにはない部分なので、その姿を見てすごいなって思いますし、動きが見れば見るほどゾロに寄ってくるのは見ていて感動します」と無良さんが言うと、「無良くんのクロコダイルは最初の立ち姿がもう『まんまやん』と思いました(笑)。僕は悪に染まりたいわけじゃないんですけど、ラスボスとか悪の親玉的なキャラクターがすごく好きで。悪のカリスマ性が投影されていて、立ってなんとなく手を挙げているだけでも『あ、クロコダイルだ』というのがスッと入ってきて。衣装を着て顔もメイクをした姿を見るとさらに魅力的なカリスマ性のある、氷に立つクロコダイルの姿が見えました」と田中さん。
無良さんに「普段は悪い行動をされることはないと思うのですが」と話を振ると、「わかんないですよ?(笑)」といたずらっぽくニヤリ。悪のトップを演じているときの気持ちを聞くと「アラバスタ編のアニメや映画をクロコダイル目線で見返して、彼の目にはどういう風に映るんだろうと考えたりしていました」と役に対して誠実な一面も。
田中さんはお稽古中、自分の出番以外でもずっとリンクサイドで刀を振ってイメージトレーニングを重ねているそう。「ちょっとでも間違えると相手に当たって怪我をさせてしまいますし、(イメージ通りに振れないと)かっこよくならないので」とストイックに鍛錬する姿はゾロそのもの。三刀流で戦うゾロは1本を口にくわえて戦うスタイルですが、実際にやってみた感想を聞くと「用意していただいた刀は噛みやすく、口にくわえやすいので助かっています(笑)」と笑顔に。
●再現度の高い衣装にみんなが「すげーな」
稽古では、音楽や効果音、セリフに合わせてキャスト全員が本気の演技。コミカルなアクションにクスッとしたり、細かい感情まで伝わってくるような表現に涙が出そうになる場面も。『THE ICE』盛岡公演を翌日に控えた宇野昌磨さんも駆けつけ、繰り返し振りつけを確認していました。「これは絶対に満足度の高いアイスショーになるはず」と確信するほど、どのシーンも熱がこもった素晴らしい演技でした。
また、この日は練習着でのお稽古でしたが、衣装もかなり再現度が高いのだそう。
「衣装を着て、メイクをして、小道具をつけて、鏡の前に立ったときに『すげーな』ってみんな言っていました。『まんまクロコダイルやな』って自分でツッコミをしてしまうくらい(笑)、それだけちゃんと寄せてもらっていて。昨日衣装を着てリハをしたときは、みんな普段よりさらにキャラらしく動けていたと思いますね。スタッフの皆さんが、自分たちキャストに対していい形をつくろうとしてくれているのかがすごく感じられました。それに負けないように俺らはやらないといけないよね(無良)」
「そうですね。しっかりと僕らががんばらないと、と思いました(田中)」
最後に、『ワンピース・オン・アイス』を楽しみにしている方や、フィギュアスケートが好きな方、『ワンピース』が好きな方へ、お二人からのメッセージをお届けします。
「『ワンピース』が好きな方にも、スケートが大好きで応援してくださっている方にも、いろんな方に見ていただきたいアイスショーとなっています。このショーを見てフィギュアスケートが好きになったり、『ワンピース』が好きになったり、新しいエンターテインメントとしていろんな可能性があるアイスショーだと思っています。僕らスケーターも制作陣も本気になってこのショーをつくり上げようとしているので、ぜひ楽しみにしていてください!」(田中)
「皆さんの期待を裏切らないものになっていると思いますし、あと数日の仕上げでもっとクオリティーが高い状態にして初回を迎えられれば。それだけの熱意を持って今回のアイスショーに僕らは臨んでいるので、実際に会場に見にきていただいて、『ワンピース』やフィギュアスケートの両方を好きなものに加えていただければな、と。その期待に応えられるだけの頑張りが詰め込まれているので、ぜひ会場で見ていただければなと思います!」(無良)
暑い夏は涼しいスケートリンクで、『ONE PIECE』の世界を楽しんでみませんか?
<INFORMATION>
『ONE PIECE ON ICE 〜エピソード・オブ・アラバスタ〜』
横浜公演 8月11日(金・祝)〜13日(日) 会場:KOSÉ新横浜スケートセンター
名古屋公演 9月2日(土)〜3日(日) 会場:ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)
オフィシャルHP https://www.onepiece-on-ice.com