「フルHD」超えのWQHD画質! 新2カメラ式ドライブレコーダー「ケンウッドDRV-MR770」を装着テスト
コスパに優れた最新ドライブレコーダー執筆:Hideaki Hamasaki(浜先秀彰)
現在では様々なスタイルのドライブレコーダーが各社からリリースされているが、なかでももっともポピュラーなのは前後2カメラタイプ。
【画像】実機を細部まで解説! ケンウッドのドラレコ「DRV-MR770」【リアカメラ映像も】 全30枚
フロントカメラを搭載している本体に別体のリアカメラを組み合わせたもので、車両前後の状況を同時に撮影できる。
2カメラ式ドライブレコーダー「DRV-MR770」は、細かなこだわりやノウハウを詰め込んだ「Xシリーズ」の1台。本体はシンプルで洗練されたデザイン。前面はマットブラック仕上げとなる。 浜先秀彰
あおり運転被害による事件をきっかけに従来からの1カメラタイプに代わって市場の主流となった。
売れスジだけに各社とも積極的に新製品を続々と投入するためラインナップが幅広く、競争も激しい。ユーザー側から見れば、コストパフォーマンスに優れたモデルが多い“狙い目のジャンル”なのだ。
ケンウッドから新たにリリースされた「DRV-MR770」は同社の主力となるモデルで、ドライブレコーダーに求められる基本性能をワンランクアップした注目の1台。
ちなみに、同仕様で駐車録画に対応した車載電源ケーブルを付属する「DRV-MR775C」もラインナップしている。
今回、発売直後ではあるが、DRV-MR770を実際にクルマに装着してレビューを行うことができた。
フルハイビジョンの約1.8倍
本体(89×50×38mm)、リアカメラユニット(60×25×29mm)ともにコンパクトなため、目障りにも視界の妨げにもならずスマートな取り付けが可能。
デザインも洗練されており、高級感のあるマットブラック仕上げとしている。
日中のフロントカメラ映像(WQHD画質)。BSデジタル放送で知られるフルハイビジョンの約1.8倍となる高解像度で記録する。 浜先秀彰
本体右側面に装備されている操作キーは大型で間隔も広く取られているので扱いやすくブラインド操作もOK。設定メニューを表示する背面ディスプレイは2.7インチと大型で表示がクッキリしていて情報を読み取りやすい。
だれも迷わず扱える操作性の良さは、ケンウッドドライブレコーダーの伝統だ。
機能面で最大の特徴となるのは、鮮明な映像記録を行えること。フロントカメラはWQHD画質(解像度2560×1440)で、一般的に高画質といわれているフルHD画質(同1920×1080)に比べるとワンランク上の鮮明さ。
高感度性能の高さに定評のあるSTARVISセンサーやトップクラスの明るさを持つF1.8レンズ、明るさ調整機能などによって夜間の照明が少ない場所でも明るい映像を捉えられる。
新搭載「Hi-CLEAR TUNE」の威力
しかもフロントカメラは対角162°、リアカメラは対角163°と広視野角で広いエリアをカバーする。
ケンウッド独自の映像・車載技術から生まれた「Hi-CLEAR TUNE(ハイクリア・チューン)」とも相まって、映像記録のクオリティは間違いなく業界トップレベルといっていいだろう。ぜひ写真を確認してほしい。
夜間のフロントカメラ映像(WQHD画質)。同社が培ってきた映像技術と車載技術の結晶「Hi-CLEAR TUNE」で徹底チューニングされている。 浜先秀彰
なお、記録映像の再生は本体背面ディスプレイのほか、専用のパソコン向けビュワーソフト「KENWOOD ROUTE WATCHER II(無料)」でも行える。
また、WindowsだけでなくMacにも対応しており、前後の映像を同時に見られるだけでなく記録された場所の地図・Gセンサー情報・日時なども確認ができる。
そして、ドライバーをサポートする機能が充実している点も見逃せない。
音声コマンド機能ではハンドルを握り、正面を向いた運転姿勢のまま「声」で安全に操作ができる。
「緊急録画!」と発話すれば手動録画ができ、「静止画撮影!」と発話すれば写真を撮影。さらに「表示切り替え!」と発話すればフロント映像とリア映像の表示切り替えが行えるのだ。
ADAS機能・価格について
また、運転支援機能が豊富に用意され、「発進遅れ警告」「車線逸脱警告」「前方衝突警告」「前方割込み警告」「前方蛇行運転警告」「後方急接近警告」「リフレッシュ通知」「エコドライブ表示」など8種類を用意。
あおり運転被害を受けた際に素早く手動録画ができる「緊急イチ押し録画ボタン」や、常時監視モードと衝撃検知録画モードの2種類が選べる「駐車録画機能(オプションの車載電源ケーブルが必要)」を搭載しているのも心強い。
リアカメラユニットもマットブラックで、落ち着いたデザイン。小型でルームミラーに映り込んでも目障りにならない。 浜先秀彰
このほか記録エラー対策として、「SDメンテナンスフリー」、「SDカード寿命告知機能」を備え、高耐久型の3D NAND型32GBマイクロSDカードを付属している。
今回レビューした「DRV-MR770」はオープン価格。市場推定価格は3万4800円前後となっている。