近所の店で買い物をした際に、お釣りを受け取った男性。その中に見慣れない猫のキャラクターが描かれた硬貨を発見した(画像は『Metro 2023年7月4日付「Dad given rare £2 coin in his change sells it on eBay for more than £200」(Picture: SWNS)』のスクリーンショット)

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買い物を終えて受け取った釣り銭の中に、見慣れない2ポンド硬貨(約361円)を見つけた英在住の男性。気になって調べてみると珍しい硬貨であることが分かり、ネットオークションに出品したところ、100倍以上の価格で落札された。この硬貨は2011年に記念硬貨として発行されたもので、たった1枚の硬貨の落札価格に男性は「とても信じられなかった」と驚愕している。英ニュースメディア『Nottinghamshire Live』などが伝えた。

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英グレーター・マンチェスターのロイトン在住で4児の父親であるベン・メイソンさん(Ben Mason、26)は昨年10月、近所の店でお釣りを受け取った際に、1枚の硬貨に目を引かれた。それは2ポンド硬貨で、中央に猫のようなキャラクターが描かれていた。

このキャラクターが気になったベンさんは、ネットで調べてみることにした。すると、この硬貨は2011年にイギリス王室領であるマン島で開催された第4回コモンウェルスユースゲームズを記念し、マスコットキャラクターである“トーシャ(Tosha)”をデザインして発行された珍しい硬貨だと判明した。ちなみにマン島特有の動物として、尻尾が無いマンクス猫がいる。

ベンさんは「この事実を知って、eBayのネットオークションではいくらで落札されているのか調べてみようと思ったのです。すると驚いたことに、200ポンド(約3万6159円)を超える価格で売却されていました」と当時を振り返る。たった1枚の2ポンド硬貨が、本当に100倍もの価値を持つのか。ベンさんは半信半疑でeBayに出品してみた。

最初の2日間で190ポンド(約3万4350円)の入札があったが、それ以降しばらくは特に大きな動きは無かったという。190ポンドでも十分な価格だが、残り1時間になると次々と入札があり価格がつり上がっていき、最終的に236.74ポンド(約4万2802円)で落札されたのだ。

「私には4人の子どもがおり、物価の上昇で生活費のやりくりが大変だったので、本当に嬉しかったですよ。1枚の硬貨にこれほどの価値があるなんて、信じられませんでしたね」と大喜びのベンさんは、落札価格から取引手数料を差し引いた、206ポンド(約3万7238円)を手にした。

1枚の硬貨がこれほどの価値を持つ一因として、流通数の少なさが挙げられる。硬貨が発行されたマン島は、イギリス王室が領主でありながらも、イギリス国家の一部ではないというユニークな島だ。マン島の人口は2023年の時点で推定8万4400人であり、面積は572平方キロメートルと東京23区よりも狭い。

また、マン島には“マンクス・ポンド(Manx Pound)”という独自の通貨が存在する。マンクス・ポンドと英ポンドはレートが同等であるため、マン島内ではマンクス・ポンドの他に英ポンドを使用できる。その一方でマン島以外ではマンクス・ポンドを使用することはできない。こうした要因が重なり希少性が高くなったことで、コレクターからの注目が集まり、高値で取引されるようになったと考えられる。

ちなみに今年1月には、レストランで食べていたアサリの中から紫真珠が見つかり、50万円を超える価値があると推測され、大きな話題を呼んでいた。

画像は『Metro 2023年7月4日付「Dad given rare £2 coin in his change sells it on eBay for more than £200」(Picture: SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)