「50代で人生の全盛期がきました!」松本明子、芸能生活40年目にしてデビュー曲「♂×♀×Kiss(オス・メス・キッス)」がカラオケ入りでテンションMAX! 現在はキャンピングカーレンタル業も経営

“不作の83年組”として不遇のアイドル時代を過ごすも「電波少年」シリーズなど多くのバラエティ番組で一世を風靡した元祖バラドルの松本明子。デビュー40周年を迎える今年、自身のブログで「デビュー40年目にして、デビュー曲がカラオケに入りました!」と喜びの声をあげた。

当時、チャートで最高131位のデビュー曲がついに

1982年にデビューしたアイドルといえば、中森明菜に松本伊代、早見優に堀ちえみ、小泉今日子……と錚々たる面々が揃う、いわゆる“花の82年組”。その翌年の83年にデビューしたのが松本明子だった。

しかし、デビュー曲『♂×♀×Kiss(オス・メス・キッス)』はヒットチャートで最高131位という散々な結果で、「当時はコンサートもやらせてもらえませんでした」と言う。

それから40年後の6月12日。プライベートで訪れたカラオケボックスで自身のデビュー曲が加わっていることを発見。そのときの喜びを松本明子本人に“アポあり”で聞いた。

「私、カラオケが好きで多いときで月2回は行くんですよ。近所のママ友や2021年から始めたレンタカー会社のスタッフとも行くし。

6月12日に投稿したカラオケのブログは、スタッフたちと行ったときのものです。毎回『松本の歌でも歌うか~!』となるので、DAMのデンモクを見たら、松本明子の楽曲リストに『♂×♀×Kiss』が加わってたんですよ。

去年の忘年会で行ったときには間違いなくなかったのに!」

デビュー曲『♂×♀×Kiss』がDAMで配信された喜びを表現した1枚(本人ブログより)

松本さんがいつの間にかレンタカー業を始めていたことも驚きだが、まずはデビュー曲のDAM配信を発見した経緯を詳しく聞いてみよう。

「私、毎回カラオケで自分の歌を歌うんです。でも、たった1年間しか活動しなかったアイドル時代の歌は1曲も入っていないので、バラドルになってからの高田文夫さんや吉田拓郎さん、松任谷由実さんに作っていただいた歌を歌うんです。

でも、いつか自分のアイドル時代の歌を歌いたいと、10年くらい前からマネージャーさんにも聞いてたんですよ。ナベプロ(所属事務所のワタナベエンターテインメント)の力でカラオケの楽曲に『♂×♀×Kiss』を入れられないのかって(笑)」

デビュー曲同様、波乱万丈な芸能人生

しかし、いっこうに入れてもらえない。

「やっぱりカラオケってみんなが知ってて歌われる曲じゃないとダメみたいで……。

ところが、今になって東野幸治さんや有吉弘行さん、明石家さんまさんがこぞって『なんちゅうタイトルや』って、クセの強いタイトルをイジってくれて。それで知名度が上がり、カラオケ会社さんの好意もあって入れてくれたんでしょうか」

デビュー当時はコンサートで歌うことすらなかった『♂×♀×Kiss』も、最近は披露する機会が増えたという。それもカラオケ入りした要因なのではないかと分析する。

「ももクロ(ももいろクローバーZ)のみなさんが大晦日に毎年開催している年越しライブ『ももいろ歌合戦』にありがたいことに3年連続で呼んでいただき、『♂×♀×Kiss』を歌わせてもらいました。カラオケにないから、わざわざわバンドさんが生演奏してくださったんですよ。

自身のブログタイトルも『♂×♀×Kis』

あと、『オードリーのオールナイトニッポン』の10周年記念ライブでも『♂×♀×Kiss』を歌わせてもらいました。

イベントでは黒いブーメランパンツ姿の春日さんと熱い接吻を交わすハプニングも大爆笑でした」

40年の時を経て日の目を浴びるようになった『♂×♀×Kiss』。

このデビュー曲と同じように、松本明子自身の芸能人生もまた波乱万丈だった。

「デビュー翌年に出演したラジオ番組で大先輩に乗せられて放送禁止の4文字の言葉を叫びました。言葉の意味もわからずに『話題になるかな、売れるかな』と思ったのですが翌日から謹慎……。

当時は売れたい一心での突発的な行動だったんです」

しかし、その数年後、“元祖バラドル”として返り咲いて再び売れっ子に。1990年2月22日発売の芸能誌「週刊明星」ではバラドル転身後に初めて出した曲『この恋いけませんか』をカラオケで歌う様子が報じられている。

アイドルから一転、バラドルとしての活躍を紹介した「週刊明星」(1990年2月22日発売号)

ここ数年はバラドルとしてよりも倹約家としての露出も増えてきたが、ここにきて“デビュー曲”“ 不作の83年組”“謹慎”の3つを大いにいじられ「50代で人生の最盛期が来ましたよ」と笑う。

なぜレンタカー屋を創業

さらに現在はなぜかレンタカー業も経営している。この経緯についても聞いた。

「コロナ禍で山登りにハマったんですけど、交通費や宿泊費がかさむんですよね。

そこで自分の倹約魂に火がつき、アウトドアブームもあって、キャンピングカーのレンタル業なんてどうかと思ったんです。

さすがにもう謹慎を受けるようなことはなくても、芸能界はいつ仕事を失うかわからない。だから副業を始めることにしたんです」

そこで、事務所の社長に直談判して許可をもらい、キャンピングカーに改装した軽自動車をレンタルする会社を2021年3月に始めたという。

「4台のレンタカーを用意して開業しましたが、なかなか難しいものですね。

でも水際対策の緩和からインバウンド需要が高まって、海外の観光客の方からの予約がかなり入るようになりました。まだまだ赤字ですが(笑)」

松本さんが経営する軽キャンピングカーレンタル「オフィスアムズ」のHP

今後の松本さんはレンタカーの経営はもちろんのこと、これまでどおりテレビやラジオなどの出演もしつつ、まさかのアイドル活動も続けていくという。

「今年の秋に、1983年組の同期の森尾由美ちゃんや大沢逸美ちゃんたち7人で『お神セブン』と称したコンサートを計画中です。

実は2018年にも同じメンバーでコンサートを開いてるんですが、そのときは私のデビュー曲だけカラオケに入ってないというオチがあったんですけど、今年は堂々と歌えます!」

とにかくテンション上がりまくりの松本さん。最後に、『♂×♀×Kiss』をカラオケDAMの楽曲に加えた第一興商の広報担当に、その事実確認をした。

「『♂×♀×Kiss』がDAMに加入したのは2023年4月18日です。この曲は以前よりカラオケ配信リクエストを多数いただいておりましたが、今年デビュー40周年というおめでたい節目を迎えられるタイミングもあり、配信させていただくこととなりました」

JOYSOUNDにはまだ入っていないようだが、今の彼女の勢いなら、それも時間の問題か。

取材・文/河合桃子

集英社オンライン編集部ニュース班