ハウスメーカーの14社の注目商品をチェック。各社の特徴を知ろう
アフターメンテナンスに定評のあるハウスメーカーの家。じつは、構造・工法、デザイン、プランなどそれぞれ違いがあり、得意とする分野も微妙に異なります。家づくりの第一歩は、情報収集から。各社の特徴を知り、自分らしい家づくりに役立てましょう（掲載は50音順）。
自然と触れ合える遊びごころを大切にした暮らしを発信
●アールシーコア（BESS）
「住む」より「楽しむ」をスローガンに、ログハウスを中心とした個性豊かな木の家を展開するBESS。吹き抜け、広いウッドデッキ、土間、薪ストーブなどを積極的に取り入れ、効率だけではない遊びごころを大切にした家を提案します。
写真は大きな三角屋根が特徴の「G-LOGなつ」。四季とともに暮らす日本らしい感性を大切にしたログハウスです。
使い込むほどに味わいが増し、手をかけることを楽しめる自然材にこだわり、「お手入れしながら長く住み続けてほしい」との思いから、定期診断、60年保証、住宅履歴の一元管理等、ユーザーサポートシステムも整備しています。
●構造・工法
丸太組構法、木造軸組構法、枠組壁工法（ドーム）
木材使用量は一般的な木造住宅の約3倍（構造材比）。断熱性、調湿性にも優れ、リラックスさせる森林浴効果も。
50周年記念に開発した新躯体は2階・3階建ての技術とノウハウを結集
●旭化成ホームズ（HEBEL HAUS）
今年度50周年を迎えた旭化成ホームズは、2階・3階建ての技術とノウハウを結集した「重鉄制震・デュアルテックラーメン構造」を開発。この新躯体は重鉄構造と制震技術が融合した強靭な骨格を備えるとともに、住まいに広がりと心地よさを創出します。写真のような、大開口部を持つダイナミックな外観も可能に。
同社は頑強な構造体による安心・安全な住まいの提案を基盤に、今後はIoT設備の導入やZEH仕様の標準化など、持続可能な社会への貢献も目指しています。
50周年記念モデル「RATIUS|RD FINEST VILLA（ファイネスト ヴィラ）」の内観。ウッディな仕上げは別荘でくつろぐような空気感に。
●構造・工法
鉄骨ALC造
重鉄制震・システムラーメン構造とハイパワード制震ALC構造という、2つのテクノロジーを組み合わせた構造。
品質と予算の透明性を確保したマイスターが手掛ける木の住まい
●木下工務店
完全自由設計の木の住まいづくりをマイスターとともに行う木下工務店は、高い断熱気密性能を発揮する発泡断熱システムや、きれいな空気と省エネを両立する熱交換型換気システムを標準採用しています。
この基本性能の高さをそのままに、セミオーダー注文住宅の「smite（スマイテ）」を発売。豊富な間取りをそろえ、1500万円台からのシンプルな価格を実現しました。創業67年の実績があるからこそできる「50年長期保証システム」でより安心な暮らしを提案。
「smite（スマイテ）」では、外観は5つのスタイルから、インテリアは6つのスタイルから好みで選ぶことが可能。
●構造・工法
木造軸組工法、ツーバイフォー
耐震に制震をプラスした安心の「DUOフレーム工法」の採用で、揺れによる建物の変形を軽減します。
高品質部材「PRIME WOOD」が心地よい木の家。専任チームが一邸一邸コーディネート
●住友林業
1975年に木造注文住宅事業を開始した住友林業は、現在、国内外で森林経営と住宅・不動産の販売事業を展開。こうした同社の強みは、高品質のオリジナル部材「PRIME WOOD」を用いた木の家を、営業・設計・インテリア等その分野のプロが一邸ごとにコーディネートすること。
写真は、「PRIME WOOD」を用いた豊かな木質感のある空間。床材はウォルナット、ナラ、チークなど豊富な樹種から選択可能。
また今、平屋が注目されているそうで、同社が得意とする軒の出を生かした外観デザインと可変性の高いビッグフレーム構法が魅力です。ZEH性能で住み心地のいい木の家を提案しています。
「MyForest BF」外観。バルコニーの横格子が水平ラインを強調し安定感を感じさせます。
●構造・工法
ビッグフレーム（BF）構法
木質梁勝ちラーメン構法は、柱の太さだけでなく、強固な接合部により、設計の自由度の高い強靭な構造体を実現。
環境にも家計にもやさしい、エネルギー自給自足型の先進的な暮らしを提案
●セキスイハイム
1971年にユニット住宅を発売し、以来「時を経ても続く価値ある住まい」を提供し続けるセキスイハイム。高品質な建物に太陽光発電や蓄電池を搭載し、昼も夜も太陽エネルギーを活用する「おひさまハイム」や、独自の空調システムを活用した「あったかハイム」など、1年中心地よく、環境にも家計にもやさしい住まいを提案。
電気を買わないエネルギー自給自足型の住宅で、ZEHの一歩先をいく先進の暮らしを実現します。
写真は自然の力を生かし、ゆったりと生活ができる「グリーンモデル」。住んでいるだけでCO2の削減につながり、地球温暖化抑制に貢献します。
こちらは、屋根いっぱいに大容量太陽光パネルを搭載した「グリーンモデルパッケージ平屋」。
●構造・工法
ボックスラーメン構造、ユニット工法（鉄骨、木質）
柱と梁を溶接し一体化したユニットを積み重ねた「ボックスラーメン構造」。圧倒的な強さとプラン自由度の高さを実現。
一邸ごとに最適な住まいを提案し、「住生活研究所」で家族の幸せをサポート
●積水ハウス
2020年から「『わが家』を世界一幸せな場所にする」というビジョンを掲げ、人生100年時代の幸せをサポート。2018年に幸せを研究するための「住生活研究所」を開設し、仕切りのない空間で家族がつながりを感じながら、思い思いに過ごせる大空間リビング「ファミリー スイート」を提案しています。
技術面では、過去の巨大地震に対して全・半壊0棟という事実が高い耐震性を証明し、また高い断熱性に加えZEHを推進。設計は、一邸ごとにイチからプランを組み立てる「邸別自由設計」で一人ひとりの夢を形にします。
上は主力商品のひとつ「シャーウッド」。確かな強さから得られるダイナミックな空間が特徴。
●構造・工法
シャーウッド構法（木造）、軽量鉄骨造、重量鉄骨造
シャーウッドは「シャーウッドプレミアム構造材」と「MJ接合」により耐震性と設計の自由度を高めます。
自由設計を基本としたログハウス。総ログ、総2階建てをポリシーに全国で展開
●TALOインターナショナル
フィンランドの建築設計事務所に勤めていた創業者が、現地で目にしたマシンカットログハウスに感銘を受け、「ログハウスといえば丸太小屋（ハンドカットログハウス）」だった日本でマシンカットログハウスを普及させるべく創業しました。
写真は自由設計で建てた事例。田舎暮らしや別荘に限らず、都市型住宅まで幅広く対応しています。
2階までログを積む「総ログ主義」をポリシーとし、業界初の総2階建てシステムの認定を取得。自由設計を基本としているので理想の暮らしを形にできます。全国に代理店のネットワークがあるため、建設地域に密着した対応が可能。
一昨年特許を取得した「カーテンウォール」という新工法により、デザイン性の高い大開口のログハウスを実現。
●構造・工法
丸太組構法
妻面や2階までログ（丸太組構法）で建築する「総ログ」により、耐震・蓄熱・断熱・耐火性等を2階にも実現。
2m72cmの天井高を生かした豊富なライフスタイル提案にも注力
●大和ハウス工業
「建築の工業化」の理念をもって、プレハブ住宅の原点「ミゼットハウス」の発売から64年。現在主力商品の「xevoΣ（ジーヴォシグマ）」は空間の広がりと耐震・断熱性能を兼ね備え、住まう人にとって最善の住宅を提供します。
また家族全員で家事をシェアするという考え方で、ママの家事の負担を軽減する「家事シェアハウス」、音の響きにこだわった防音空間「奏でる家」などのライフスタイル提案にも注力。国産材の活用等、サステナブルな家づくりにも取り組んでいます。
天井高2m72cmを確保した「グランリビング」。柱や壁の少ない大空間とすることで間取りの変更も柔軟に対応。
●構造・工法
軽量鉄骨造
エネルギー吸収型耐力壁「D-NΣQST（ディーネクスト）」を装備することで、震度7クラスの地震に耐え続けます。
耐震・耐久性を持つオリジナルの工法を全国の加盟店で展開
●パナソニック ビルダーズ グループ
耐震・耐久性を持つ優れた構造とパナソニックの先進技術を組み合わせた「パナソニック耐震住宅工法 テクノストラクチャーの家」。「テクノストラクチャー」とは木の弱点を鉄の強さで補強したオリジナル部材「テクノビーム」を使用した工法。
写真のように柱のない大空間や大きな吹き抜け、構造難易度の高いスキップフロアなども構造の安全性を確認したうえで実現できます。
昨年は強さと快適さを持つ住宅をベースに、こう暮らしたいという個々のニーズに対応する「ベイシー ライフプラス」を発売。現在、全国に約380社あるパナソニック ビルダーズ グループ加盟店で対応しています。
建物の梁の部分を支える木と鉄の複合梁「テクノビーム」。
●構造・工法
テクノストラクチャー工法
強い梁「テクノビーム」を用い、一棟一棟構造計算をして建てることで、確かな耐震性と間取りの自由度を実現。
柔軟な設計と健やかな空気環境、頑強な鉄骨構造の住まいを提供
●パナソニック ホームズ
「よい家をつくりたい」という想いから、創業者・松下幸之助氏が、1963年にナショナル住宅建材株式会社を設立。2018年に現在の社名パナソニック ホームズに変更し、今年創業60周年を迎えます。
写真は、ブラックサッシや大判タイルの採用で重厚な邸宅感を感じさせる「カサートBlack＆Stone model」。
主力商品「カサート」は、地震に強い頑強な鉄骨構造で15cm単位の設計が可能。9階建てまでの多層階住宅も同社の得意分野のひとつです。また、全館空調システム「エアロハス」や将来を見越した「先読み設計」等、安心で快適な暮らしをサポートします。
ZEHにも対応可能な全館空調システム「エアロハス」のイメージ。
●構造・工法
軽量鉄骨造、重量鉄骨造
「制震鉄骨軸組構造」は、高層ビル建築で採用される制震技術を住宅用に開発、強さと自由性を実現。
高品質で適正価格、だれもが望む理想の家を1万2000棟提供
●富士住建
「住宅価格はもっと安くなるはず」との思いで、1998年に「完全フル装備の家」の発売を開始。建てる人に負担のかからない価格設定と、引き渡したその日から生活が始められる家を実現し、その実績は1万2000棟以上に上ります。
家族が自然と集まり、コミュニケーションが生まれる対面式キッチン（写真）や1.5坪の広い浴室も標準装備とし、家族のコミュニケーションを大切にする生活スタイルを応援。高品質な断熱材や全窓の樹脂サッシ、Low-Eペアガラス等の採用を目指し、エコな家づくりにも力を入れています。
1.5坪の浴室は「くつろぎ・癒しの空間」がコンセプト。家族で楽しんだり、ひとりで
テレビを観ながらリラックスしたり。
●構造・工法
木造軸組工法、ツーバイフォー工法
木造軸組工法は樹齢60年の紀州檜を使用した「檜4寸構造」のほか、「檜集成構造」「JWOOD構造」があります。
「蔵」をはじめとした独自のスタイルを提案。デザイン力と技術力にも定評
●ミサワホーム
「CENTURY 蔵のある家」は、ZEHやLCCM住宅に対応する主力商品。大収納空間「蔵」により一般的な住まいの3倍以上の収納面積を可能にし、さらに天井高を高くすることで開放的な空間を生み出します。
上の写真は「CENTURY 蔵のある家 ZEH ADVANCE」の内観。換気システムや全館空調による衛生的で快適な空気環境を提案。
「蔵」による多層の空間構成は、子育て世代や多世帯同居を中心に人気。咋年55周年を迎えたミサワホームはグッドデザイン賞33年連続受賞、半世紀にわたる南極・昭和基地の基地建設サポートの実績があり、デザイン力・技術力にも定評があります。
スペースを2つに分け、入り口も2つ設けて別々の用途に使用する「蔵」も用意。
●構造・工法
木質パネル接着工法、木造軸組工法
木質パネル接着工法はパネルを強固に面接合し、一体の箱型を構成。外部からの荷重を分散し、高い強度を発揮
広さを体積という観点でとらえ空間をムダなく使い切る設計を実現
●三井ホーム
北米生まれのツーバイフォー工法をいち早く日本に取り入れた三井ホームは、高耐震・高気密・高断熱な独自の構造に全館空調「スマートブリーズ」を組み合わせることで、廊下、階段室などの共用部もムダなく使い切る空間設計「㎥設計」を実現。
上はその一例。広さの基準を体積という観点でとらえ、勾配天井、バルコニーの「スカイラナイ」等で開放感が。
2021年にはサスティナビリティブランド「& EARTH with WOOD」を立ち上げ、人と地球環境にやさしい「木」の家づくりを通して、「テレワーク」「家事ラク」「健康」等のニューノーマルに即したニーズに対応します。
こちらはエントランスの木調が彩りを添える「Lucas（ルーカス）」。
●構造・工法
ツーバイフォー
ツーバイフォー工法に独自技術を加えた「プレミアム・モノコック構法」は地震や火災に強く、快適な空気環境に。
設備や性能など、家族ごとの「欲しい」にフィットした家づくりをリーズナブルに実現
●レオハウス（ヤマダホームズ）
レオハウスは創業70年を超えるヤマダホームズの住宅ブランド。同社の注文住宅は自由度が高く、家族ごとの「欲しい」にフィットした家づくりをリーズナブルに実現できます。
とくに「スーパーフル装備パック」はヤマダデンキとの連携によるトータル提案が魅力。家電、家具、カーテンなど、新生活の必須アイテムを住宅と併わせて用意することができます。また制震装置の搭載やオール電化が標準設定であるなど、性能面においても充実しています。
土間エリアがある光の差し込むリビング。家具やカーテンなどは好みに合わせてインテリアコーディネーターがアドバイスしてくれます。
こちらはニッチや表しの梁、ハンモックの設置など、建主の思いを詰め込んだ空間。
●構造・工法
木造軸組工法（6面体構造）、ツーバイフォー
木造軸組工法に、剛性に富むツーバイフォー工法の構造用耐力面材をプラスした強固な6面体構造を採用。
