ランドリールームを小さな家でつくる間取りの工夫。やっぱりあると家事がラク
延べ床面積26坪というコンパクトな家に、小さいながら、洗面所と兼用のランドリールームを盛り込んだ事例を紹介します。省スペースを図り、玄関やキッチンとつながる回遊性のある間取りで、コンパクトな動線&家事ラクな家を実現。いつでも洗濯と物干しができる家は、とにかく快適です。5年暮らした使い勝手をレポート!
諦められない室内干し!洗面所をランドリールーム兼用に
筆者は夫と2歳になる娘の3人家族です。5年前に地元の工務店で、延床面積が26坪の小さな家を建てました。
もともとは独立したランドリールームに憧れがありましたが、スペースを確保するのは困難と判明。しかし共働きであることや、家族のアレルギー性鼻炎などを考慮し、洗濯物の室内干しスペースは諦めたくありませんでした。
そこで、洗面所をランドリールームとして兼用する案を採用。1階にLDKや水回りをまとめ、2階に寝室やファミリークローゼットを設けました。
洗面への動線を考えた回遊性のある間取りに
洗面所のランドリースペースはキッチンと玄関の間に位置します。広さはわずか2畳ほど。入口を2つ設けたことによって、回遊できる動線になりました
料理の隙間時間に洗濯を片づけたり、出かける準備をするのにキッチンと玄関と洗面所を行き来したり。動線がまとまっているためムダな動作がなく、時短になっています。
また、「帰宅→手洗い→着替え」を行ってキッチンやリビングに向かうので、外の汚れを室内に持ち込みにくいのも、この間取りにしてよかった点です。
ランドリースペースを快適に使うための工夫
わが家の洗面所は、通路や脱衣所も兼ねています。室内干しに欠かせないつり下げ物干しは、衣類を干しても壁や人に当たらない壁から300mmの位置に取りつけました。
通路幅は1100mmあるので、洗濯物を干す動作も快適に。また、洗濯物を干したままでも洗面所を使えます。
さすがに物干し竿の端から端まで洗濯物を干すと、出入りのジャマになるでしょう。しかし、乾燥機と併用しているため、そんな心配も無用です。
ファミリークローゼットは2階にありますが、洗面所にも小さな衣類収納スペースを設置。普段着、パジャマ、靴下、ハンカチなど、毎日使う衣類はすべて収納できるようにしました。
無印良品の「スチールユニットシェルフ帆布バスケットセット(幅585×奥行430×高さ875mm/税込1万8900円)」は、設計時から購入を決めていたもの。
帆布製の引き出しが衣類収納にぴったりで、キャスターつきのため、移動させればアイロンやたたむときの作業台としても使えて便利です。
収納は来客時に隠せるようロールスクリーンを設けています。洗面所には横に広い窓を設け、明るさと通気性を確保しました。室内干しをしてもイヤなにおいがこもりにくく、湿気も逃せるようにしています。
5年たっても満足!ランドリースペースをつくってよかった
毎日使う衣類は1か所で洗濯動作が完結し、時短にもつながりました。日替わりで着る服は、干したままになることも。ズボラな筆者には、それもアリだと思っています。
季節によって衣類が乾きにくいといったデメリットもありますが、サーキュレーターなどの家電をプラスして対策もできます。
洗面所のランドリースペースは、来客時や家族の入浴時など洗濯のタイミングに気をつかいますが、採用したメリットの方が大きいです。独立したランドリールームがつくれなくても、収納や間取りの工夫で、毎日の生活動線は十分に快適となりました。