東京株式(大引け)=317円高、買い優勢の地合いで再び新値街道へ

写真拡大

 29日の東京株式市場は買い優勢の地合いが続き、日経平均は約33年ぶりの高値を更新。ただ、上昇一巡後は利益確定売りで上げ幅を縮小した。

 大引けの日経平均株価は前営業日比317円23銭高の3万1233円54銭と3日続伸。プライム市場の売買高概算は11億9414万株、売買代金概算は3兆5095億円。値上がり銘柄数は1135、対して値下がり銘柄数は603、変わらずは97銘柄だった。

 きょうの東京市場は前週後半の流れを引き継いで、リスク選好の地合いのなか日経平均は上げ足を加速した。懸案の米債務上限問題が解決する方向となったことで、前週末の米国株が買われ、東京市場もその強調相場に追随した。外国為替市場で1ドル=140円台までドル高・円安に振れたことも輸出セクター中心に追い風となった。海外投資家の実需買いや先物買いが観測されるなか、日経平均株価は一時600円以上の上昇をみせたが、後半は利益確定売りに伸び悩む展開を強いられた。ただ終値ベースで300円を超える上昇で3万1000円台を維持し、値上がり銘柄数は1100を超え全体の62%を占めている。売買代金も3兆5000億円台で、これで12営業日連続の3兆円超えとなった。

 個別では、ソフトバンクグループ<9984.T>が大幅高に買われ、アドバンテスト<6857.T>が売買代金を急増させ値を飛ばした。ソシオネクスト<6526.T>も商いを伴い上値追いが鮮明。三菱商事<8058.T>、三井物産<8031.T>など総合商社株も人気。三菱重工業<7011.T>も高い。PHCホールディングス<6523.T>が値上がり率トップとなり、ワイエイシイホールディングス<6298.T>、シンプレクス・ホールディングス<4373.T>も急伸。リョーサン<8140.T>の上げも目立つ。野村マイクロ・サイエンス<6254.T>も物色人気に。

 半面、売買代金断トツのレーザーテック<6920.T>が朝高後に売られたほか、キーエンス<6861.T>も冴えない。SCREENホールディングス<7735.T>も軟調。日立製作所<6501.T>が売りに押され、資生堂<4911.T>も下落した。ジャパンマテリアル<6055.T>が大きく下値を探ったほか、ローツェ<6323.T>、旭ダイヤモンド工業<6140.T>なども軟調に推移した。

出所:MINKABU PRESS