登山中に疲れて歩けなくなった犬。担架に乗せられて4時間18分かけて無事に下山するも、一緒に山に登った飼い主に「愚かで無責任」と非難の声が続出した(画像は『Metro 2023年5月15日付「Mountain rescue sent up Scafell Pike to stretcher dog ‘too tired’ to walk down」(Picture: KMRT/SWNS)』のスクリーンショット)

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今月13日、イギリス湖水地方の山岳救助隊のもとに救助要請が入った。ペットの大型犬を連れて登山をしていた飼い主からで「歩き疲れた犬が下山しようとしない」という連絡だった。その後、現場に駆けつけた救助隊により犬は担架に乗せられ、4時間18分かけて無事に下山したが、世間からは飼い主を非難する声があがっている。英ニュースメディア『Metro』『The Mirror』などが伝えた。

5月13日、イギリス湖水地方(北西部カンブリア郡)の「ケズウィック山岳救助隊(Kinder Mountain Rescue Team、以下KMRT)」のもとに救助要請が入った。

それは英イングランド最高峰「スカーフェル・パイク(Scafell Pike)」の登山者からで、ペットの大型犬を連れて標高3209フィート(約978メートル)の山頂まで登ったものの、疲れ切った犬が寒さの影響もあって自力で下山できないという内容だった。

連絡を受けた救助隊は、飼い主に下山を促しながら現場に向かった。そして中継地である「グレインズ・ギル(Grains Gill)」で合流した後、疲れ果てた犬を担架に乗せて4時間18分かけて下山した。

救助の様子を捉えた写真には、担架に乗せられた犬が笑みを浮かべている姿も写っており、KMRTの広報担当者は当時の状況について次のように述べている。

「犬は、寝袋に包まれて快適に過ごしながらセスウェイト・ファームのキャンプ場(Seathwaite Farm)まで担架で運ばれました。33キロ(72ポンド)の大型犬でしたが、他の救助者と比べたら軽いものです。下山中、犬はずっと大人しく落ち着いていました。そして飼い主とともにKMRTの山岳ベース(Keswick Team Base)まで車で送られ、他のチームに引き渡されました。」

ちなみに今回の救助には13人の隊員が招集されたそうで、世間からは「いい話。疲れている犬をレスキュー隊が助けてくれるなんて。彼らは本当によくやってくれた」「山岳救助隊は素晴らしいヒーローたちだ」など労いのコメントが寄せられた一方で、飼い主を非難する声もあがっている。

「犬を救助するために13人というのはおかしい。救助する際に人間が危険にさらされていたらどうするのだろう。」
「普段はたいして歩いていない犬に、いきなりマラソンをさせるようなもの。そんなハードな山登りをさせることがそもそも間違っている。」
「常識のない飼い主だな。犬は飼い主の行くところならどこへでもついていこうとする生き物だけど、犬の安全を考えてあげるのが飼い主の責任だ。」
「山岳救助隊は他人のために自分を危険にさらすことができる勇敢な人々です。この犬を救助することに不満はなかったと思いますが、愚かで無責任な飼い主は反省すべきですね。」

画像は『Metro 2023年5月15日付「Mountain rescue sent up Scafell Pike to stretcher dog ‘too tired’ to walk down」(Picture: KMRT/SWNS)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 上川華子)