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「経済産業省」が主催 5社が出展

執筆:Hideaki Hamasaki(浜先秀彰)

経済産業省が主催する「サポカー試乗会」が、2023年2月26日に埼玉県上尾市の「アリオ上尾 東平面駐車場」で開催。コロナ禍が影響し、今回は2年ぶりとのことだ。テレビ埼玉が運営を行い、埼玉県警も協力を行っている。

【画像】サポカー体験試乗会 会場のようす【5社が出展】 全12枚

このイベントは“ペダル踏み間違い”が原因となる事故が後を絶たないことから、安全運転機能を搭載したクルマや後付け装置への理解・認識を深めてもらうことを目的にしたもの。


なくならないペダル踏み間違いによる急発進が原因の事故。自動車メーカー、後付けメーカー各社による抑制装置を搭載した「サポカー」の体験イベント(経済産業省主催)が開催された。写真はスズキ・ソリオ。

とくに高齢ドライバーや運転経験の浅い人が主なターゲットになるだろう。

参加したメーカーは後付け装置メーカーが、「データシステム」「サン自動車」の2社。自動車メーカーが「ホンダ」「スズキ」「ダイハツ」の3社となり、いずれもデモカーを持ち込んでいた。

会場はショッピングモールであるアリオ上尾の東平面駐車場で、買い物が終わったお客さんが愛車へ戻る際にちょうど目に入る位置。

テレビ埼玉による事前の告知やアリオ上尾入口などでのポスター掲示、警察署員の声かけなどの効果もあり、関心を持つ人もかなり多く見られた。パトカーや白バイの展示で父親や母親の手を引く子どもの姿も少なくなかった。

ペダルを床まで踏み込むと……

受付で誓約書を書けばだれでも飛び入りで参加ができるのが本イベントの特徴。ただし今回は運転による体験ではなく、助手席・後席に乗っての同乗体験となる。

参加者がはじめに後付け装置メーカー、自動車メーカーのどちらかを選択すると係員が誘導してくれる。


こちらはデータシステム社の「アクセル見守り隊」「ペダルの見張り番II」(機能は共通で、販路によって名前が異なる)。今回は特別に、オプションユニットを外から見える場所に設置してくれた。

実際にデータシステムのデモカーで体験をしてみたが1名あたり10分以上の時間をかけてくれるため、気になったことは質問ができ、説明もゆっくりと聞くことができた。もちろんショップではないのでセールスされる心配もない。

データシステムのペダル踏み間違い防止装置は「アクセル見守り隊」と「ペダルの見張り番II」(どちらも機能は共通)。

これらは停車時、または徐行時(10km/h以下での前進および後退)にアクセルペダルが急激に踏み込まれたり、アクセルペダルとブレーキペダルが同時に踏み込まれたりするとアクセル信号が“自動”でキャンセルされるもの。

体験レーンでスタッフがアクセルを床に着くまで一気にベタ踏みしても、人が歩く程度のスピード(クリープ状態)でノロノロとしかクルマが前に進まなかった。

これならば踏み間違いに気づいてすぐにブレーキを踏めば事故を起こさずに済むだろう。

細かなチューニング、OPも

しかも感度調整を5段階に行えるため、クルマやドライバーに合わせて最適なセッティングが可能だ。

急坂などでアクセルを強く踏み込む必要がある際は、手動で付属スイッチを押せば動作を一時的にOFFにできる。


開催場所がショッピングモールの駐車場のため、買い物帰りの方が多く参加。埼玉県警の展示も人気を集める。

また、オプションユニットのウインカー連動キャンセルアダプターを接続していれば、ウインカー作動中は動作が一時的にOFFになり、右折時にアクセルを強く踏んでもアクセルに制御がかかることがない。

同社製品は国産車のほとんどに専用ハーネスを利用して取り付けが可能で本体は見えない場所に設置でき、車両に対しての加工作業も不要だ。

最新の適合情報、取扱店についてはデータシステムのホームページで確認ができる。国土交通省認定品なので信頼性にも優れている。