【▲ 国際宇宙ステーション(ISS)とドッキングするクルードラゴン「エンデュランス」(Credit: NASA TV)】


日本時間2022年10月7日、有人宇宙船クルードラゴン「エンデュランス」が国際宇宙ステーション(ISS)に無事到着しました。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の若田光一宇宙飛行士ら有人宇宙飛行ミッション「Crew-5」の4名は第68次長期滞在クルーの一員として、2023年4月頃までの6か月間に渡ってISSに滞在します。


既報の通り、クルードラゴン「エンデュランス」は日本時間2022年10月6日1時0分、米国フロリダ州のケネディ宇宙センター39A射点から「ファルコン9」ロケットで打ち上げられました。地球を周回しつつ1日ほどかけて高度を上昇させたエンデュランスは、日本時間10月7日6時1分にISS第2結合部「ハーモニー」前方のポートへドッキングすることに成功しました。


エンデュランスには若田飛行士をはじめ、NASAのニコール・マン(Nicole Mann)宇宙飛行士とジョシュ・カサダ(Josh Kassada)宇宙飛行士、ロシアの国営宇宙企業ロスコスモス(Roscosmos)のアンナ・キキナ(Anna Kikina)宇宙飛行士が搭乗していました。宇宙船とISS船内を隔てるハッチはドッキングから2時間近くが経った7時49分に開放され、4名はISSに乗船。現在ISSのコマンダー(船長)を務めている欧州宇宙機関(ESA)のサマンサ・クリストフォレッティ(Samantha Cristoforetti)宇宙飛行士ら滞在中の7名と合流しました。


【▲ ISSで合流した11人の宇宙飛行たち。下段の左から3人目が若田光一宇宙飛行士(Credit: NASA TV)】


ハッチオープン後のセレモニーでクリストフォレッティ飛行士が新たに到着したクルーを一人ひとり紹介した際、3回目のISS長期滞在に臨む若田飛行士は「おかえりなさい」と声をかけられました。マイクを受け取った若田飛行士はご家族をはじめ、自分にとって家のような場所へ戻るために支えてくれたすべての人々に感謝しますと語っていました。


JAXAによると、若田飛行士の滞在中には静電浮遊炉(ELF)を利用した高融点材料の熱物性測定や、将来の月・火星探査に向けた基礎データ取得(ローバー用潤滑剤など液体挙動の観測)、超小型衛星の放出などがISSの日本実験棟「きぼう」で実施される予定です。また、2022年4月から約6か月間滞在してきた「Crew-4」ミッションの4名は、若田飛行士らCrew-5の4名と交代してISSを離れ、クルードラゴン「フリーダム」で地球へ帰還する予定です。


 


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mage Credit: NASA TVNASA - NASA’s SpaceX Crew-5 Mission (NASA Blogs)NASA - Commercial Crew Program (NASA Blogs)NASA - Space Station (NASA Blogs)

文/sorae編集部 速報班