『ちむどん』最終週でまさかの主役交代を画策!11月には歌子のスピンオフドラマも予定

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《暢子という役を1年間やりきれたことはすごく幸せでした。大変な時期もありましたが、撮影現場に行きたくないと思う朝は一度も無くて、毎日ここに来て作品を作ることがとても楽しかったです》

NHKを通じ、こうコメントした黒島結菜(25)。現在放送中のNHK連続テレビ小説ちむどんどん』が、約1年の撮影を終えて8月31日にクランクアップした。

本作は黒島扮するヒロイン・比嘉暢子が沖縄返還と同時に上京し、料理人を目指す物語。直近の第21週では、念願の沖縄料理店をオープンさせた暢子だが、開店2カ月で赤字に転落してしまう“まさかやー”の展開に……。毎回、放送終了後にはTwitterで“ちむどんどん反省会”と称する突っ込みが相次ぐなど、朝ドラ史上最も視聴者をザワつかせている本作。9月30日に控える最終回が迫っているが、視聴者の批判が収まることはなさそうだ。

「8月31日の放送回では、暢子の幼なじみの智(前田公輝)が交通事故に遭います。そのことを鶴見の沖縄県人会会長の三郎(片岡鶴太郎)から電話で聞いた暢子が、『智が瀕死の重体?』と驚くシーンが物議を醸したのです。

実際には、トラックに轢かれそうになり、頭を軽く打ったというもの。ですが、『瀕死の重体』という“誤用”が気になった視聴者も多かったようで、Twitterではこのワードがトレンド入りするほどでした」(テレビ誌ライター)

テレビウオッチャーの桧山珠美さんは言う。

「智の交通事故を勘違いする場面など、もうコントです。吉本新喜劇なら全員がずっこけたりしますが、中途半端です。時々、同じ人物とは思えない台詞や行動が目につくので消化不良に感じます」

Twitterでも誤用に対して、批判の声が相次いだ。

《瀕死の…と言えば続きは「重傷」では?「瀕死の重体」では、頭痛が痛いと同じよね?》
《智の瀕死の重体を伝言ゲームで「最後全然違うじゃないか!」で勘違いにもっていくのキツイよ》
《「瀕死の重体」はおかしい言葉としてわざと使ってるんだろうな》

「視聴者が突っ込みたくなるような“炎上商法”的な狙いもあったのでしょうが、これまでも共感できないストーリー展開に批判の声が上がっていただけに、ジョークとは受け止められにくかったようです」(前出・テレビ誌ライター)

■上白石萌歌を主演とした“特別編”には比嘉家4きょうだいトークも

そんななか現在は、上白石萌歌(22)扮する暢子の妹・歌子と智の恋模様がサイドストーリーとして描かれている。

「歌子は幼いころから智に恋心を抱いていました。かたや智は過去に暢子から振られましたが、徐々に歌子に引かれていきます。8月29日の放送回では、智が歌子にネックレスをプレゼント。歌子は妊娠中の暢子を助けるため上京し、智とケンカをしつつも距離を縮めていきます」(前出・テレビ誌ライター)

しかし、桧山さんは苦笑い。

「智は“姉の暢子がダメなら妹の歌子”という感じですし、歌子も体が弱い設定であるのはわかりますが、脚本のせいで“サボリ”にも見えてしまいます。歌子は暢子の店で働くことになりましたが、人手不足のところに都合よく上京するなんて『ありえん!』『まさかや〜!』なことばかりです」

視聴者からの耳の痛い指摘が続くなか、実は最終回に向けて“大きな方向転換”があるという。

「クライマックスに向け、視聴者からの好感度が比較的高い歌子を事実上の主人公として描き、智との結婚の行方を軸に撮影を行ったといいます」(NHK関係者)

ここにきての“歌子推し”は最終週だけにとどまらない。前出のNHK関係者は言う。

「歌子を主演とした“特別編”が放送される予定です。比嘉家の4きょうだいによるトークも収録したスペシャルドラマだといいます。朝ドラのスピンオフは過去にも制作されてきましたが、制作サイドとしては“汚名返上”したい気持ちが強いようです。放送は11月ごろになるでしょう」

■「朝ドラヒロインは脚本で大きく左右される危険な面が」

しかしなぜ、最終盤の“ヒロイン”として歌子に白羽の矢が立ったのだろうか?

「作者の羽原大介さんは、今回の『ちむどんどん』創作にあたり、4姉妹を描いたアメリカ文学『若草物語』を参考にしたそうです。内気で音楽好きな歌子は、この物語に登場する三女のベスにそっくり。個性の強い良子(川口春奈)や賢秀、暢子に囲まれるなか、場を和ませるような癒しの存在です。ドラマ内では数少ない感情移入しやすいキャラクターでしょう。

また、前作の朝ドラ『カムカムエヴリバディ』では、萌歌さんの姉・萌音さん(24)がヒロインを演じたこともあり、萌歌さんも視聴者から好まれるヒロインの素質を持ち合わせていると思います」(前出・テレビ誌ライター)

前出のNHK関係者は言う。

「萌歌さんは黒島さんとは’16年3月放送のドラマ『さよならドビュッシー』(日本テレビ系)で共演経験があり、気心の知れた仲。沖縄ロケでも浜辺から宿までコンクリートの上でも裸足で歩く黒島さんを見て萌歌さんは『野性的な人だな〜』と感じたとか。黒島さんがよく裸足になるのは『地球にじかに触れたいから!』だと聞いて妙に納得していました(笑)。

萌歌さんは『いだてん』では水泳選手を演じるため、日焼けサロンに通い、体重を7キロ増量させる肉体改造をしました。今作でも三線を猛練習で体得するなど、演技力に加え、努力家の姿勢に局内の評価が高く、将来の朝ドラヒロイン有力候補。最後の盛り上がりに期待しています」

最後に桧山さんもこう語る。

「黒島さんは’19年の朝ドラ『スカーレット』ではヒロイン・戸田恵梨香と夫との仲を結果的に引き裂いてしまう役を演じました。朝ドラヒロインは国民的ヒロインになるか否か、脚本で大きく左右される危険な面があります。残り1カ月を切り、どう決着をつけるのか逆の意味で興味があります」

最終週こそ『ちむどんどん』する展開となることを願おう!