海上自衛官は条件反射で反応? 染み付いたソウルミュージックとは リクエストは「長渕」人気
海上自衛隊の行進曲といえば「軍艦マーチ」。正式名を行進曲「軍艦」というこの曲、海上自衛官にとっては骨の髄までしみ込んでいるもののようで、無意識にビートを刻んでしまうほどだとか。
自衛官としてのハレの日にどんな曲流す?
ある日、海上自衛官の夫やこさんに連れられて、基地へ用事を済ませに行ったときのこと。どこからともなく軍艦マーチ(行進曲「軍艦」)が流れてくるので見上げると、艦の上甲板でセレモニーをしていました。
それは、定年を迎え退官する隊員を見送る退官式でした。
海上自衛隊では艦乗り(艦艇の乗組員)が退官するときは、上甲板で乗員が整列し見送る風習があります。そこで流れた軍艦マーチのリズムに、通りがかっただけのやこさんも思わず行進の足取りに。
この曲を耳にすると海上自衛官は条件反射的に行進してしまうそうで、夫いわく上甲板で見送る隊員もつい足元でビートを刻んでしまうのだとか。
護衛艦の甲板といえど、流れる音楽は千差万別(画像:海上自衛隊)。
そこでふと疑問に思ったのが、「見送りの曲は軍艦マーチのみなのか」というもの。そこで、これまた夫やこさんに聞いたら、意外にも「本人のリクエストで決められる」との答えでした。
人気なのはやはり長渕 剛とのこと。文句なしのかっこよさです。個人的にはQueenなどガンガンに盛り上がる曲で見送ったら楽しそうだなと思いましたが、やこさんは自身の退官時には軍艦マーチを希望しているそうです。定番ですし、なにより自衛官人生においてずっと聞いてきた曲だからかもしれません。
そんなわけで今回は、好きな曲で見送ってもらえる海上自衛隊のお話でした。リクエスト曲は世代を反映しているそうなので、今の若い世代が定年を迎える頃にはどんな見送りソングが流行るのでしょうか。密かに楽しみです。