圏央道「藤沢〜横浜」開通見込み再び白紙へ 19か月の工事中断だけでない″原因″は
2024〜2025年度の開通は困難であるという結論に達しました。
施工計画を見直し
工事が進む横浜湘南道路(画像:国土交通省)。
国土交通省 関東地方整備局は2022年8月5日(金)、前日に開催した「第3回 神奈川県圏央道連絡調整会議」の結果を公表。圏央道の未開通となっている神奈川県藤沢市内から横浜市内にかけての区間について、開通見込みを白紙に戻すと発表しました。
未開通区間は、藤沢IC〜栄JCT間7.5kmが「横浜湘南道路」、戸塚IC〜栄JCT〜釜利谷JCT間8.9kmが「横浜環状南線」として工事が進められています。
開通見込みは工事初期は2020年度とされていましたが、施工方法や安全対策への課題により、延期。2024〜2025年度の順次開通予定に再決定となっていました。
予定どおりの開通が困難になった原因として、2019年にトンネルを掘削するシールドマシンが予期せぬ支障物に干渉した影響で約1年7か月中断したこと、一部区間の住宅近接部で騒音・振動の影響を配慮して対策検討を行ったことなどを上げています。
さらに、2021年12月には「シールドトンネル工事の安全安心な施工に関するガイドライン」が策定。これに基づいた施工管理や、周辺への生活環境への配慮をふまえた計画に見直したため、掘進速度に変更が生じるなど、当初工程を実現することが困難な状況になったとしています。
今後の開通目標については「トンネル掘進の状況等を踏まえ改めて公表する」としています。
会議では地元自治体は「沿線地域の安全・安心を最優先に、地域への丁寧な対応を行いながらトンネル工事を推進するとともに、早期開通を目指して欲しい」としています。