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うまくコミュニケーションできないことからくる孤独感、低い自己肯定感、SNSによる誹謗中傷やバッシングなど、今、生きづらさをかかえる人が増えています。そんな中にあって、毎日を心安らかに、快適に過ごしていくためには、どうすればいいのでしょうか? 発達障害(ADHD)、うつ病など、生きづらさを抱えながらも精神科医として活躍するバク先生は、ツイッターでのつぶやきが共感・絶賛され、今、人気急上昇中。そんなバク先生の初の著書『発達障害、うつサバイバーのバク@精神科医が明かす 生きづらいがラクになる ゆるメンタル練習帳』(ダイヤモンド社)の中には、生きづらさを解消するための実践的なヒントが詰め込まれています。本連載では、同書の中から心がスッと軽くなるアドバイスをお届けします。

「負けて悔しい」という感情は、
自分で自分の首を絞めているだけ

 この連載を読まれてきた方は、もうおわかりかとは思いますが、あなたの人生に勝ちや負けという概念は、実は一切存在しません。

 あなたはあなたのルールで「勝ち」「負け」を勝手に想定し、一人で勝ってもいないことに喜び、負けてもいないことに嫉妬や妬みという感情を抱いて、イライラと日常を過ごしているだけです。

 自分で決めた勝ち負けの世界から脱出できることを知り、そんな土俵からは素早く降りてしまう勇気を持ちましょう。

 誰も、あなたの決めた勝敗の基準で生活していないことに気づいてください。

 自分の心から生まれてきた「負けて悔しい」という感情は、自分で自分の首を絞めて「考えているフリ」をしているだけ。

 完全なる時間の無駄! ということはもう十分にわかったと思います。

誰かとの架空の戦いはさっさと放棄して、
自分自身の人生を誇り高く生きましょう

 そもそも、あなたが勝ち負けを判定している相手が、どんな人間なのか? 

 それすらもあなたは勝手に仮定し、思い込みで一喜一憂していませんか。

 勝手に生み出した「他人の価値(感情)」を相手に独り相撲をして、感情に波風立てるなんてバカみたいです。

 そんな架空の辛い戦いはさっさと放棄し、自分自身のこれからの人生を誇り高く生きていきましょう。これから、今から。人のためでなく、自分のために生きてください。

 それにはまず自分を知り、自分を認め、自分を褒め、自分を許しましょう。それが、あなたの人生をスタートラインに戻すために必要な心のあり方なのです。

 大丈夫、必ずうまくいきます。私は、心からそう信じています。

【Point】
 自分を知り、自分を認め、自分を褒め、自分を許しましょう。

バク@精神科医
元内科の精神科専門医
中高生時代イジメにあうが親や学校からの理解はなく、行く場所の確保を模索するうちにスクールカウンセラーの存在を知り、カウンセラーの道を志し文系に進学する。しかし「カウンセラーで食っていけるのはごく一部」という現実を知り、一念発起し、医師を目指し理転後、都内某私立大学医学部に入学。奨学金を得ながら、勉学とバイトにいそしみやっとのことで卒業。医師国家試験に合格。当初、内科医を専攻したが、医師研修中に父親が亡くなる喪失体験もあり、さまざまなことに対して自信を失う。医師を続けることを諦めかけるが、先輩の精神科主治医と出会うことで、精神科医として「第二の医師人生」をスタート。精神科単科病院にてさまざまな分野の精神科領域の治療に従事。アルコール依存症などの依存症患者への治療を通じて「人間の欲望」について示唆を得る。現在は、双極性障害(躁うつ病)や統合失調症、パーソナリティ障害などの患者が多い急性期精神科病棟の勤務医。「よりわかりやすく、誤解のない精神科医療」の啓発を目標に、医療従事者、患者、企業対象の講演等を行う。個人クリニック開業に向け奮闘中。うつ病を経験し、ADHDの医師としてTwitter(@DrYumekuiBaku)でも人気急上昇中。Twitterフォロワー6.5万人。『発達障害、うつサバイバーのバク@精神科医が明かす生きづらいがラクになる ゆるメンタル練習帳』が初の著書。