アントニオ猪木議員「オリンピックの実施時期も再考しては」 - BLOGOS編集部
※この記事は2015年08月10日にBLOGOSで公開されたものです
8月5日、日本を元気にする会・アントニオ猪木参議院議員が「我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会」で質疑を行った。アントニオ猪木議員は、2020年東京オリンピック・パラリンピックの日程が7月24日~8月9日と35度を超える真夏であることについて、下村文部科学大臣に質問。本記事では、衆議院インターネット中継の中から、アントニオ猪木議員の質疑の様子を書き起こしでお伝えする。■東京オリンピック・パラリンピックの熱中症対策は?
アントニオ猪木議員(以下、猪木):2020年東京オリンピック・パラリンピックについてお聞きします。オリンピックは選手や観光客、さらに各国の首脳や要人が一同に集まる会で、テロの標的となる可能性も指摘されていますが、首都・東京がテロ攻撃を受ければ甚大な被害を被ります。ぜひ、万全の体制で安全を確保していただきたいと思います。ところで、2020年の開催日程ですが、これは誰が決めたのでしょうか?先ほども挨拶は「元気ですね!!」じゃなくて「アツいですね!!」と言いましたけど、毎日35度を超える中で、一番大事なことは、今回、建物もそうだし、経費のこともそうだし、パフォーマンスを行う選手たちが、最も環境の良いところで記録を出せるかどうか。
オリンピックの基本は、より速く、より高く、より遠くとありますが、こんなコンディション、暑さの中でオリンピックを開催して、そのようなパフォーマンスが出来るのか。また人によって違うと思いますが、良い記録が出ると思われますか?
そして、この炎天下で、マラソン選手なんかはどうなるのかなと。競歩の選手、ましてや車いすの選手たちは、焼けたアスファルトの上で。気温が35度だと、照り返しが40度を越えますからね。
また、観客の方にとっても毎日熱中症が出ている状態です。元々、東京は10月10日が体育の日になっていますが、今回のメイン会場の計画が白紙になったことです。いっその事、日程も再考するのが良いと思います。いかがでしょうか?
開催期間は2020年の7月15日~8月31日までの間で選択するとありましたが、「IOCの理事会がこの他の日程に合意した場合を除く」ともあります。変えることも可能だということが書いてありますが、ぜひ私からも変えていただければというお願いを最初の質問にさせていただければと思います。
下村文部科学大臣:確かに5年後、ちょうどこの時期に、オリンピック・パラリンピックが開催されるということを考えると、本当に熱中症の問題が出てくるのではないかと思います。2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催日程については、ご指摘ありましたが、IOC理事会が他の国際競技大会とのスケジュール等を総合的に勘案して、7月~8月の間での開催を決めているものでございますので、その変更は困難であるという風に承知をしております。
一方で、7月~9月。本当に今日のような大変に暑さが厳しい時期に大会が開催されるとなると、アスリート、それから観客が過ごしやすいような環境をどう整備するかということは極めて重要なことであるという風に思います。
そのため、今年5月に内閣官房オリパラ推進本部を中心として、暑さ対策にかかる関係府省庁等連絡会議が設置され、道路の暑さ対策を始め、関係省庁、組織委員会及び東京都等が取り組むべき対策について、幅広く検討を行っているところでございます。
例えば、マラソンや競歩などの競技に関しては、路面温度の上昇を抑制する道路舗装技術の活用。それからドライ型ミスト施設の設置など、取組が検討されているところでございます。文科省としても、暑さ対策について、引き続き必要な協力をしっかり行って参りたいと思います。