【5周年企画】2013年下半期、ネット選挙運動解禁で盛り上がりを見せた参議院選挙【BLOGOSで振り返る日本の政治・社会】 - BLOGOS編集部
※この記事は2014年10月11日にBLOGOSで公開されたものです
※10月5日でBLOGOSはサイトオープンから5周年を迎えました。本シリーズでは、2009年から現在までの政治、社会の動きをBLOGOS上で当時話題を集めたエントリと共に振り返っていきます。(BLOGOS編集部)2013年7月には参議院選挙が実施された。この選挙で、自民党は“ねじれ”を解消し、安倍政権は、その基盤をますます強固なものとした。また、この選挙は、いわゆる“ネット選挙運動”が解禁された始めての選挙として注目を浴びた。
ネット選挙運動の象徴的な事例としては、東京都選挙区における山本太郎氏の当選と鈴木寛氏の落選が挙げられる。このことについて、自民党の橋本岳氏が以下のように論評している。
「熟議する新しい政治文化」という理念は、法案審議中も民主党・みんなの党案提案者の口からも何度も語られました。おそらく、今回の選挙戦中、ネット選挙解禁の立役者として鈴木寛候補はそれを実践しようと努力したものと思います。また、この件については実際に鈴木寛氏の陣営で選挙戦を戦った新田氏のエントリも貴重な内容となっている。
しかしその前に立ちふさがったのが山本太郎候補でした。彼の演説やネット上での言動は、原発や放射能についての政策を語っているようで、実は恐怖心をはじめ感情に訴えるものが多く、「熟議」という言葉から最も遠いものと僕個人としては思っています。鈴木寛候補に対するネガキャンでもそのように感じました。ネット選挙運動の真の効果とは?
しかし、今回のネット選挙で確実に変わったことがあります。この年の10月には、猪瀬直樹都知事の徳州会からの献金をめぐる問題が発覚。12月には辞任を発表し、翌年に都知事選が行われることになった。猪瀬氏の当時の対応を都議会議員のおときた氏は以下のように批判していた。
企業経営者やジャーナリスト、学者、文化人など政治家ではないインフルエンサーがどの候補者を支持するか、ネット上で次々と旗幟を鮮明にしました。鈴木さんの場合は選挙直前に苦戦が予想されると、長年の友人である楽天の三木谷さんが「応援する会」の発起人代表となり、渋谷スクランブル交差点前での応援演説や期日前投票の動画公開など、力強いサポートをいただきました。ネット選挙の“当事者”になってみた
それにしても、今回の猪瀬知事の突然の「給与返上」宣言はあらゆる意味でスジが悪すぎます。この他、国会における秘密保護法議論の白熱、みずほ銀行による反社会的勢力への融資などが話題となった半期だった。
・お金を返せばコトが済む、という態度が見えること
・「先々の生活が不安で」5000万円借りた言い訳と矛盾すること
・それでもって期末手当はもらおうとしていること
etc…
しかもこの給与返済条例、「猪瀬都知事」のではなくてあくまで「東京都知事」の給料を規定する条例案。
つまり、もしこれを明日の本会議で可決した後に猪瀬さんが「やっぱりやめます!」なんて辞職して、来年から新しい都知事が来ると、その人に1年間給与が支払われなくなるというブラック企業も真っ青な展開に…( ゚д゚)猪瀬知事「1年間給与は返上するけどボーナスはもらいます」都議会「」
■5周年企画・BLOGOSで振り返る日本の政治・社会
・2009年下半期、民主党・鳩山由紀夫政権の誕生
・2010年上半期、小沢・鳩山のダブル辞任で菅直人政権が発足
・2010年下半期、ネットの影響力が現実社会に波及した尖閣衝突映像流出事件
・2011年上半期、3.11の発生と東京都知事選
・2011年下半期、相次いだ閣僚の舌禍事件
・2012年上半期、生活保護をめぐる議論が沸騰
・2012年下半期、政権交代再び、年末の総選挙で自民党が圧勝
・2013年上半期、橋下大阪市長、慰安婦問題について外国特派員協会で会見