魅惑の口溶け「ショコラカッサータ」のレシピ。今年のバレンタインはこれで決まり!

バレンタインに作りたい。ショコラカッサータのレシピ

調理時間:40分 ※いちごをつけおく時間と、カッサータを冷やし固める時間を除く

今年のバレンタインは、親しい人たちと家でゆっくり過ごす予定の人も多いでしょう。おうちバレンタインだからこそ楽しめる、ひんやりおいしいアイススイーツを手作りしてみては?

イタリアの伝統菓子カッサータを、バレンタインらしくチョコレートベースで仕上げた「いちごとタイムのショコラカッサータ」。イタリア料理に詳しい料理家の河井美歩さんにレシピを教わりました。

カッサータは、人気急上昇中のトレンドスイーツです。バレンタインの定番であるブラウニーや生チョコ以外のお菓子に挑戦してみたい人にもおすすめですよ。

イタリア・シチリア島生まれのカッサータは、リコッタチーズや生クリームたっぷりの生地に、ドライフルーツやナッツ類を混ぜ込んで冷やし固めたケーキのこと。カラフルな見た目がかわいらしく、ホームパーティーやおもてなしにもぴったりのデザートです。材料を混ぜて冷やすだけと作り方も意外とシンプル!

「カッサータは、季節の果物を楽しめて、市販のアイスクリームよりヘルシーに仕上げられるので、我が家でもよく作るスイーツです。今回は、バレンタインに楽しんでいただけるチョコレートたっぷりのショコラカッサータをご紹介します。

旬のいちごやナッツをふんだんに使って、彩り豊かに。タイムを入れることで後味が華やかになり、お酒ともマッチしますよ」

材料(18cmのパウンド型1本分)

・いちご……300g
・砂糖……75g
・白ワイン(あれば)……30cc
・生クリーム……200cc
・リコッタチーズ……125g
・ビターチョコレート……70g

〈トッピング〉
a. ビターチョコレート……40g
a. カシューナッツ……40g
a. ピスタチオ……20g
a. タイム……3本

「フレッシュのタイムが入手できないときは、ドライハーブを代用してもOK。ドライハーブは香りが強いので少し控えめにしてください。ほか、ミントやカルダモンも合いますし、食べる直前に黒こしょうを挽いてもいいですよ。

リコッタチーズの代わりに水切りヨーグルト使っても、あっさりした風味でおいしく仕上がります」

下ごしらえ

・トッピング用のビターチョコレートを粗くきざむ
・ガナッシュ用の生クリーム30ccを常温にしておく
・カシューナッツを予熱なし160℃のオーブンで8分焼き、乾煎りする。ローストしたものを粗くきざんでおく
・18cmのパウンド型にクッキングシートを敷く

作り方

1. いちごを砂糖と白ワインで和える

いちごのヘタを取り、大きければ2~3等分に切り分けます。いちごに砂糖と白ワインを加え、軽く和えます。

しばらく置いておくといちごから水分が出てきます。

「3時間~半日くらい、いちごがひたひたになるほど水分が出るまで常温に置きましょう。夏場に作る場合は冷蔵庫に入れるのがおすすめです」

2. 鍋で煮詰める

いちごを鍋に入れ、弱火でじっくり煮てコンフィチュールを作ります。水分がほとんどなくなるまで煮詰めてください。水気が飛んだら火を止め、粗熱をとります。

「いちごが崩れないように、なるべくほったらかしで煮詰めるのが理想です。焦げそうになったらやさしく混ぜてください」

3. ガナッシュを作る

ビターチョコレートを湯せんにかけて溶かします。溶けたビターチョコレートに生クリーム30ccを加えて混ぜ、ガナッシュを作ります。残りの生クリームは、このあとの工程で使用するのでとっておいてください。

「チョコレートが完全に溶けるまでしっかりと混ぜてくださいね。いちごを砂糖で煮詰めたコンフィチュールを使うため、チョコレートは甘さ控えめのビターが最適です。板チョコを使う場合は、カカオ60%以上のものを選びましょう。

混ぜたときに分離しないようにするコツは、チョコレートを完全に溶かしておくことと、常温の生クリームを使うことです」

4. ボウルで材料を混ぜ合わせる

ボウルにリコッタチーズ、2のいちごコンフィチュール、トッピング用の(a)を入れて混ぜ合わせます。ビターチョコレートとカシューナッツはあらかじめ刻んでおいたものを、タイムは葉をほぐして入れてください。

「タイムは、枝の先を片手で持ち、根本のほうに向かって指でしごくようにこすると、ポロポロと葉が落ちますよ」

5. 残りの生クリームを泡立てる

別のボウルに残りの生クリームを入れ、泡立て器で八分立てにします。八分立ての目安は、泡立て器ですくうとやわらかいツノが立ち、ツノが少し曲って下を向く程度です。

「生クリームをよく冷やしておき、氷水を張ったボウルを下に重ねた状態で泡立てると分離しにくくなり、うまく混ぜられます」

6. 生クリームにガナッシュを加える

生クリームにガナッシュを加えて混ぜ、チョコレートクリームを作ります。

「生クリームとガナッシュを合わせるときは、分離しないように注意しながら混ぜてください。ガナッシュは人肌まで冷ましておき、氷水を張ったボウルを下に重ねながら混ぜると失敗しにくくなります」

7. チョコレートクリームと具材を合わせる

チョコレートクリームのボウルに、4の具材を投入。いちごが崩れないように、やさしく混ぜ合わせます。

8. 型に入れて冷やし固める

クッキングシートを敷いた18cmのパウンド型に生地を入れ、ヘラで表面を平らに整えます。

調理台の上にふきんを敷き、3cmくらいの高さからパウンド型を3回ほど落として空気を抜きます。

冷凍庫に入れて冷やし固めます。冷やす時間の目安は3時間以上で、全体がしっかり凍ったら完成です。

完成したカッサータは、ラップに包んで2週間~1カ月ほど冷凍保存できます。

おうちバレンタインを華やかに彩る、カッサータのレシピ

いちごの甘さとビターチョコのほろ苦さのなかに、タイムの爽やかな後味が残るショコラカッサータが完成。ハーブの香りが良く、コーヒーや紅茶はもちろん、ワインやラム酒、ブランデーなどの洋酒とも合いそうな大人なお味です。

アイスケーキは、普通のケーキより保存がきくのも魅力♪ 時間のあるときに作って準備しておけばバレンタイン当日に慌てなくてすみますよ。

見た目もおしゃれで、大切な人との時間を盛り上げてくれること間違いなしのショコラカッサータ。今年のバレンタインは、あたたかい部屋でひんやりスイーツを楽しむぜいたくな時間を過ごしてみようと思います。

取材・文/小原らいむ