「音戸の瀬戸」を見渡す場所にある呉市の音戸高校。3年生の生徒が地元の特産品を使った商品を企画しています。

この日は24人の生徒から出た100個以上の案の中から生徒たちで5つを選びました。

「くれ産業振興センター」が地元のお店などにお願いして、商品化することになりました。

音戸高校3年 石川美貴さん「まさか自分たちが考えたことが商品になるなんて思ってもなかったので、楽しみもあるけどこれで大丈夫なのかなという不安も半々ぐらいある」

音戸高校のある音戸町では少子高齢化による人口減少のほか、観光客に人気のあった「音戸渡船」が廃止になるなどまちは衰退しています。

町の魅力を高めるためには何が必要なのか。音戸高校の生徒たちが考え出したのは特産品を使った商品開発だったのです。

音戸高校3年 石川美貴さん「地域のことを考えてきてこの商品などを通して音戸町の魅力を伝えていきたい」

先月、生徒たちが考えた商品の1つを地元のお店が試作し、試食会が行われました。

生徒たちが考案した商品のひとつ、「音戸ロールケーキ」。音戸大橋と音戸の渦潮をイメージしたそうです。

クリームにも地元の農園で作られたキイチゴの一種ポイセンベリーを使っています。

反応は上々。製作したお店では早速この週末、ロールケーキを販売し、その後は予約販売を予定しています。

天仁庵 数田祐一さん「面白いですね、地域のためにもなるし。言ったことが商品になるってうらやましいなって、そういう経験ができるのは」

ロールケーキを考案した生徒は。

音戸高校3年 椋田聖矢さん「音戸の物を使っているよというのをPRして、初めて出品する作品なのでガンガンアピールしていきたい」

商談会当日。本当ならば会場のホテルに行くはずでしたが新型コロナの感染急拡大で生徒らは教室からリモートで参加することに…。

「元気よく売り込んでいきたいです。頑張るぞ!音戸~」

商談相手は県内外のデパートやスーパーなど4社のバイヤー。ロールケーキのほかカキカレーパンなど5つの商品をプレゼンします。

そごう広島店 担当者「高校生の皆さんがいろんな考え方を持って新しいものに挑戦しようということがあるのかなと思って、良い参考にさせてもらうことがあるのでは」

しかし、いざ始まるとなかなかうまくプレゼンできません。

同級生の励ましあいもありなんとか商談を終えた生徒たち。プロから見た印象は…

ネクスコ西日本 担当者「高校生の柔軟なアイデアが本当にすごいなとあらためて感じさせられた」

およそ1時間半、初めての商談が終わりました。

音戸高校3年 石川美貴さん「高校を卒業しても永遠に残っていけるような商品になってもらいたい」