折りたたみiPhone、複数プロトタイプをテスト中?ただしアップルは様子見しているとのウワサ
アップルが折りたたみiPhoneを開発中で複数のプロトタイプをテストしているものの、折りたたみディスプレイ技術や折りたたみスマートフォン市場に懸念を持っているため、すぐには製品が登場しないかもしれないとのウワサが報じられています。
ウワサの発信源は、有名リーカー(注目の未発表製品にまつわる有力情報を発信する人)です。Dylan氏はアップル未発表製品の予想につき数々の実績があり、最近も14インチおよび16インチMacBook Proに同じプロセッサが搭載されると的中させていました。
Dylandkt氏は一連のツイートで、アップルは間違いなく複数の折りたたみプロトタイプをテスト中であるものの、折りたたみディスプレイ技術はまだ十分に進化しておらず「妥協点」が多すぎると述べています。
3/3 While other manufactures are iterating on products that are seemingly in beta, Apple is keen on making sure that the design is not a regression from the current form factor of the iPhone. They are interested in playing the long game to see how the technology progresses.
- Dylan (@dylandkt) January 6, 2022
またアップルは折りたたみスマートフォンが今後も市場に存在し続けるのか、それとも数年後には時代遅れになってしまうのかを懸念しているとのことです。同社は「市場を注意深く観察し、競合他社の失敗を改善することに腐心している」ために慎重になっているようです。
さらに他のメーカーがベータ版のような製品を繰り返しているなか、アップルは折りたたみデザインが「現在のiPhoneのフォームファクターからの後退」にならないよう力を注いでいるとも語られています。折りたたみ機能のために使いにくくなったり、ディスプレイの寿命や品質に問題が生じる恐れを払拭したいということでしょう。
今回のDylandkt氏のコメントは「アップルが折りたたみスマートフォンに対してしばらく様子見を続ける」ことを示唆していますが、最近では早ければ2023年に折りたたみ式iPhoneが登場する可能性があるとの噂が相次いでいます。
たとえばアップルの未発表製品に詳しいアナリストMing-Chi Kuo氏は、8インチQHD+のフレキシブル有機ELディスプレイを搭載した折りたたみ式iPhoneが開発中であり、2024年発売(当初は2023年としていたが後に「延期」として修正)と予想しています。
またディスプレイ専門アナリストRoss Young氏は折りたたみiPhoneの発売は「早くても」2023年で、2024年の方が可能性が高いと述べています。かたや大手メディアBloombergは2021年初めに、アップルが折りたたみiPhone開発の「初期作業」を開始したとして、まだ日の目をみるかどうかも不明と含みを持たせていました。
折りたたみiPhoneの噂は数年前から流れており、初代Galaxy Foldが発表された直後にサムスンがアップルに折りたたみ画面のサンプルを提供し、台湾Foxconnが折りたたみ画面のテストを頼まれたとの報道もありました。
ほかDylandkt氏のいう「複数のプロトタイプ」のうち、少なくとも1つは2枚の独立したディスプレイパネルをヒンジで繋ぎ合わせたSurface Duoのような形であり、もう1つはGalaxy Z Flipに似た上下に折りたためるクラムシェル型とのサプライチェーン情報も伝えられています。
サムスンは折りたたみスマートフォンの世代を重ねており、他のAndroidメーカーも折りたたみデバイスを投入しつつあります。いずれも以前より画面品質も上がり故障もしにくく改善されており、上記でいう「ベータ版のような製品」とは言い過ぎの感もありますが、それでも非折りたたみスマホほど頑丈ではなく、価格もはるかに上回っています。
これらの問題が解消されるまで(主に折りたたみ有機ELパネルを供給するサムスンが大幅なコストダウンに成功するまで)、アップルは社内で試作機に取り組みつつ様子見を続けるのかもしれません。
Source:Dylandkt(Twitter)
via:MacRumors