Amazon Web Services(AWS)が2021年11月29日(月)から12月3日(金)まで開催しているAWSのラーニングカンファレンス「AWS re:Invent」の中で、AppleのM1チップを搭載した市販のMac miniをそのままラックに組み込んでM1チップのネイティブ環境が扱えるMacインスタンスを実現した新サービス「EC2 M1 Mac インスタンス」を発表しました。

Use New Amazon EC2 M1 Mac Instances to Build & Test Apps for iPhone, iPad, Mac, Apple Watch, and Apple TV | AWS News Blog

https://aws.amazon.com/jp/blogs/aws/use-amazon-ec2-m1-mac-instances-to-build-test-macos-ios-ipados-tvos-and-watchos-apps/

AWS has new EC2 M1 Mac instances so that you can build your own Mac supercomputer | TechRadar

https://www.techradar.com/news/amazon-has-new-ec2-m1-mac-instances-so-that-you-can-build-your-own-mac-supercomputer

AWSは2020年から「EC2 Mac インスタンス」というサービスを提供してきましたが、このサービスの基盤となるMac miniはCore i7 プロセッサ搭載モデルだったため、「M1チップのネイティブ動作」の試行は不可能でした。しかし、新たに発表されたEC2 M1 Mac インスタンスは、M1チップを搭載したMac miniをそのままラックに組み込んで、Thunderbolt経由でクラウド基盤システムAWS NitoroSystemに接続。iPhoneおよびMacアプリ構築のワークロードにおいて、x86ベースのEC2 Macインスタンスに比べて価格パフォーマンスが60%も向上したベアメタルサーバとしてのM1 Macインスタンスが提供可能となりました。

AWSによると、EC2 M1 Mac インスタンスで利用できるMac miniのスペックは、CPU8コア・GPU8コア・メモリ16GB・Apple Neural Engine16コアを搭載しており、このMac miniがThunderboldで10GbpsのVPCネットワークと帯域幅8GBのEBSストレージに接続されているとのこと。



新たなEC2 M1 Mac インスタンスはアメリカ東部のバージニア州北部リージョンとアメリカ西部のオレゴン州リージョンの2つで提供されており、オンデマンドプランならば1時間あたり0.6498ドル(約73.47円)。さらにSavings Plansという年間契約プランなら最大42%割引できるとのこと。すでにプレビューリクエストが可能となっており、以下のリンクからリクエストを申請できます。

Amazon EC2 M1 Mac Instances (Preview)

https://pages.awscloud.com/M1MacPreview.html