「オコメノカミサマ」からの贈りもの!お米尽くしのラーメンと特製おむすび【お米の魅力、ご飯の味力vol.13】
お米にこだわりあり!だから店名は「オコメノカミサマ」
お米をとことん愛する女性が、ラーメンとお米の融合という今までにないアイデアを思いつき、試行錯誤を繰り返して開発したメニューが好評の「オコメノカミサマ」(大阪府大阪市都島区都島本通3-22-6)。店名の由来は「お米1粒には7人の神様が宿るという言い伝えです」と、店主の大端絵里香さん。
スタッフは全員女性で、女性ひとりでも訪れやすい雰囲気のこちらには、女性にこそ食べてもらいたい魅力満点のラーメンがあります。このラーメンが生まれたきっかけと、味の秘密を聞きました。
お米へのこだわりが詰まった「神様からの贈り物ラーメン」
ーーお米を使ったラーメンを思いついたきっかけは?
大端さん(以下、大端) もともと大のお米好きで、病気で療養している間もお米の勉強をしたりお米検定を取得したりしていました。病院ではよくお粥を食べていたのですが、お粥のサラサラ感をラーメンのスープにしたら新しい味が生まれるかもと思いまして。それから試行錯誤をはじめました。
私のラーメンのスープは、北海道の昆布と枕崎の鰹、椎茸などで作った出汁に、牛骨付きカルビ、豚頭、鶏もみじと3つの肉を加え仕込んだトリプルスープが原型です。そのスープにお米を溶かしたスープを融合させようと開発を重ね、納得のいく味になったのが今の特製スープです。
せっかくなら麺もお米にこだわったものにしたくて、製麺所に米粉を使った麺を特注し、試食を繰り返してスープと相性抜群のモチモチ麺にたどりつき、理想のお米ラーメンが完成しました。見た目でもお米へのこだわりを表現したくて、トッピングの“なんこつつくね”もおむすび型に。お陰様でかわいいいと評判を呼び、画像を撮ってInstagramに投稿してくださる方も大勢います。
ーーこの特製スープ、すごく濃厚でこってりしているように見えるのに、食べるとびっくりするほどあっさりしていますね。
大端 スープの濃厚さやこってり感は主に動物性脂で表現されますが、私のスープの濃厚度合いは、お米のトロトロで生みだしています。お粥からヒントを得た部分ですね。口当たりがやさしく、あと味がスッキリしているという感想をたくさんいただいています。
大端 女性にもっともっとラーメンを食べてほしい、ラーメンを好きになってほしいという想いをもっていたのですが、それを実現できそうな一杯が作れたと思ってます。
あっ!もちろん男性にも、ぜひ味わってほしいですよ(笑)。
ーー使用するお米自体にもこだわっているとのことですが。
大端 納得できるものを使いたくて、各地を探しまわりました。幸いにも私の出身地でもある大阪・寝屋川の農家さんと出会いがあり、そのお米作りと品質に感銘を受け、専属契約を結んで直接仕入れることができるようになりました。地産地消ですね。
一度に大量に仕入れると鮮度を保てず、おいしさをキープできないので、2週間毎に農家に出向いて仕入れる形を続けています。湿度調整や水分量を細かく定めていて、古米を混ぜず、受け取る際に精米してもらうスタイル。可能な限り新米に近い味を、年中お店で楽しんでもらえるよう努めています。
「神様からの贈り物ラーメン」の名にふさわしい、文字通りの魅力と味を兼ね備えた逸品。お米へのこだわりはまさに『大端しか勝たん』です。
その大端さんが作るもうひとつの人気メニュー「特製おむすび」。こちらも契約農家から仕入れたおいしいお米を羽釜で炊き、特製の具を付けて提供されています。この機会に、大端さんご自慢の特製の具の作り方を教えてもらいました。
「特製おむすび」の魅惑の具材3種
ーーおむすびの中に具を入れず、添え物にして提供するのはなぜですか。
大端 お米の味をまず楽しんでもらいたいとの想いから、別に添える形にしました。具はおかずとして味わっていただくイメージです。
おむすびの中に握りこまれた具は、必ずしも口に好みの量入るわけではありませんが、これなら自分の好きなときにおむすびと一緒に口に入れられる。このスタイルがうれしいというお客さんの声もあり、お店の評判をより高めてくれた感じですね。
では、3種の具の作り方をご紹介します。どれも簡単ですから、ぜひおうちでチャレンジしてください。
1. マグロとオリーブオイルで作るおむすびの具
材料
・マグロ……冊100g程度(分量はお好みで)
・オリーブオイル……200cc
・ローリエ……1枚
・マヨネーズ……適量
・塩、こしょう……適量
作り方
1. 鍋にオリーブオイルを入れ、ローリエを加え弱火で温める(沸騰させないように)
2. 鍋にマグロを入れ、全体を均等に温める(レアの状態でOK)
3. 温めたマグロを取り出し、ボウルに移し、ほぐしていく
4. ほぐしたら、マヨネーズを加え、塩、こしょうをふり、よく混ぜ合せて完成
おむすびの具としてはもちろん、特製ツナとしておかずや晩酌の肴にも重宝します。
2. サーモンとオリーブオイルで作るおむすびの具
材料
・サーモン……切り身100g程度(分量はお好みで)
・オリーブオイル……200cc
・ローリエ……1枚
・塩……適量
作り方
1. 鍋にオリーブオイルを入れ、ローリエを加えて弱火で温める(沸騰させないように)
2. 鍋にサーモンを入れ、全体を均等に温める(レアの状態でOK)
3. 温めたサーモンを取り出し、ボウルに移し、ほぐしていく
4. ほぐしたら、塩をふり、よく混ぜ合せて完成
おむすびの具だけでなく、サラダのトッピングにもお似合いです。
3. 焼き豚と味噌で作るおむすびの具
材料
・焼き豚……100g程度(分量はお好みで)
・麹味噌……20g
・合わせ味噌……20g
・にんにくチップ……適量(細かくつぶしておく)
・粗挽き唐辛子……適量(細かく刻んでおく)
作り方
1. 焼き豚を1cm角未満の小さいブロックに切る
2. 1をボウルに入れ、麹味噌と合わせ味噌を加えてよく混ぜる
3. にんにくチップと粗挽き唐辛子を加え、全体に馴染ませて完成
おむすびの具としてもちろん、野菜ディップなどでも楽しめます。
「オコメノカミサマ」はまるでお米のテーマパーク
「女性、お子連れの家族など、ラーメン店へあまり足を運ばない層にこそ、ラーメンの魅力とおいしさを楽しんでもらいたい」という大端さん。その想いは店内の装飾やレイアウトにも表れています。
白を基調とした店内はおしゃれなカフェと見間違えるほど。そして、カウンターは壁を向いた形で配置されています。大半のラーメン店のカウンターは、厨房に面して構えられていますが、その場合、女性客は大きな口を開けて麺を食べる姿を見られてしまうことになる。それを避けたい女性の心理にまで気を配るホスピタリティが光っています。
店内のエスコート役として、プロジェクションマッピングで映し出されるエンジェルが出迎えてくれるのも、テーマパークさながらで、楽しさがあります。
お子さんとご一緒に行くのもよし、おひとり様で行くのもよし、おうちで大端さん特製のおむすびの具を作ってみるもよし。いずれにしても、お米のおいしい季節がさらに楽しくなるはずですよ。
写真/西村仁見
※ 記事の内容は、公開時点の情報です。記事公開後、メニュー内容や価格、店舗情報に変更がある場合があります。来店の際は、事前に店舗にご確認いただくようお願いします
取材協力
店舗名:オコメノカミサマ
公式SNS:https://www.instagram.com/okomenokamisama/
電話番号:06-6932-7924
最寄駅:大阪メトロ谷町線「都島」駅 1番出口からスグ
郵便番号:534-0021
住所:大阪府大阪市都島区都島本通3-22-6
市区町村:大阪市都島区
町域:都島本通3-22-6
営業時間:平日 11:00~15:00(L.O.14:30)、17:30~20:00(L.O.19:30)土日祝 11:00~21:30
定休日:不定休(休みはSNSで告知)