「最高の週末をすごせる子」の親がしている4大習慣
『子育てベスト100──「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』(加藤紀子著)が話題だ。
「コミュニケーションの取り方」から「家での勉強のしかた」「遊び」「習い事」「ほめ方・叱り方」「読書」「英語」「スマホ対策」「ゲーム対策」「食事」「睡眠」まで、子育てのあらゆるテーマをカバー。100の「してあげたいこと」を実践するにあたっては、さらに詳細な「421の具体策」も提示し、理屈だけでなく、実際に何をどうしてあげればいいのかということまで丁寧に落とし込んでいる。
同書は高濱正伸氏(花まる学習会代表)が「画期的な1冊が誕生した。長年の取材で得た情報を、親としての『これは使えるな』という実感でふるいにかけ、学術研究の裏付けやデータなども確認した上でまとめ上げた力作である」と評するなど各所で好評を博し、現在17万部のベストセラーとなっている。本稿では、特別に本書から一部を抜粋して紹介する。
「協力し合う力」が重要になる
これからの時代は、多様な人同士が協力し合って、さまざまな課題に向き合っていかなければなりません。そうして人と交流しながら協力し合っていける力を育むためには、子どものころからさまざま相手や場面に慣れることが大切です。
とりわけ、子どもが家族や親戚など、いろいろな大人と関わり、対話することは、さまざまな価値観を学ぶ貴重な機会になります。
これは週末や休日を楽しく過ごすことで実現できます。家でゆっくり過ごすのもいいですが、あえて家事を一緒にしたり、他の大人と交流したりと、ふだん学校では体験しないことを楽しむ機会をつくるのです。
子どもはさまざまなコミュニケーションを体験する中で、多様な相手とうまくやっていく力を自然に身につけていきます。
では、よい週末をつくるにはどうすればいいでしょうか?
【その1】「家事」を遊び感覚で一緒にやる
掃除や料理を、子どもと遊び感覚で楽しみます。掃除なら、生ごみになるような茶がら(玄関のたたきにまくとホコリを吸着)やミカンの皮(シンクや床磨き)、米のとぎ汁(雑巾で床を水ぶきしてワックス効果)などは、天然素材のお掃除アイテムとして使えます。
子どもとの料理は、毎月1冊ずつ届くクックパッドの『おりょうりえほん』などをきっかけに、親子で料理を楽しみながら食への興味や知識を深められます。
また、家庭菜園などの土いじりも、楽しい対話が生まれます。プランターや発泡スチロールの箱を使った小さな畑でも、栽培できる野菜がたくさんあります。
子どもと家庭菜園を始めるときには『やさいのうえかたそだてかた』(小宮山洋夫著、岩崎書店)のような絵本を参考にすると子どもにも親しみやすいでしょう。
【その2】公園に遊びにいく
いつもの公園もいいけれど、少し足を延ばせば、木登りや焚き火など、冒険遊びができる公園もあります。非日常の自然に触れると、ふだんとは違う会話が弾みそうです。コロナ禍のもと、子どもの運動不足が心配です。十分に気をつけながらも、ぜひ外でのびのびと遊ぶ体験をさせてあげたいものです。
冒険遊びができる公園については、特定非営利活動法人日本冒険遊び場づくり協会のホームページにくわしく掲載されており、全国に広がっています。
【その3】博物館や美術館に行く
子どもの入館料が無料のところも多い博物館や美術館。「子どもにはまだ難しいかも?」という先入観は無用です。
作品の背景がわからなくても、子どもは子どもなりの感性で受け止めます。ホンモノを見られる貴重な機会は、子どもの視野を広げてくれます。
【その4】冠婚葬祭、法事などの親戚づきあいも
いまの子どもたちは冠婚葬祭の経験があまりなく、葬式と法事の違いを知らない子も多いようです。冠婚葬祭に出ると慣習や伝統に触れることができますし、親戚づきあいは幅広い年齢層と交流できる貴重な機会でもあります。
コロナ禍のいま、ますます親戚づきあいが減っていますが、パンデミックが落ち着いてきたら、大人と交流できるこういった機会をぜひ積極的につくってあげたいですね。
(本原稿は、『子育てベスト100──「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』から抜粋・編集したものです)
1973年京都市出まれ。1996年東京大学経済学部卒業。国際電信電話(現KDDI)に入社。その後、渡米。帰国後は中学受験、海外大学進学、国際バカロレア、教育分野を中心に「NewsPicks」「プレジデントFamily」「ReseMom(リセマム)」「ダイヤモンド・オンライン」などさまざまなメディアで旺盛な取材、執筆を続けている。一男一女の母。膨大な資料と取材から「いま一番子どものためになること」をまとめた『子育てベスト100──「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』が17万部を超える大きな話題となっている。