最新のiPhoneも半額で買える!? MNO各社が用意する「残価設定型割賦」を賢く活用しよう

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●スマートフォンの新しい買い方「残価設定型プログラム」
9月24日にAppleから新型スマートフォン「iPhone 13」シリーズ・4機種が発売され、現在購入を検討されている方も多いかと思います。
新しいスマートフォンの購入を検討する際、最も気になるのはやはり販売価格ではないでしょうか。

かつてはNTTドコモやKDDI、ソフトバンクといった主要な移動体通信事業者(MNO)は、「月々サポート」や「月月割」といった購入補助プログラムを提供していました。
しかしこれらのプログラムも2019年には廃止され、丁度今年は買い替えの時期に差しかかっています。

実質負担金額が増えたことで割高に感じてしまうようになったスマートフォン相場ですが、とくに販売価格が高めのiPhoneシリーズなどは購入に躊躇しがちです。
そこで活用したいのが、MNO各社の用意する残価設定型割賦(ローン)による購入補助プログラムです。


これからのスマートフォンのスタンダードな買い方になるかも知れない


残価設定型割賦とは、
例えば10万円の商品があった場合、そのうち5万円分だけを割賦として組み、割賦支払いが完了した際に残債(割賦を組まなかった金額)を支払うか、商品本体を返却するのかを選択するという仕組みです。

いわゆるリースやレンタルに近い購入方法で、すでに自動車の購入方法などでは定着しているものです。これをスマートフォンの販売に応用し、できる限り安価にスマートフォンを購入できるようにしようというのが導入の目的です。


最新のスマートフォンが半額近くで買えることも



●MNO各社で若干異なる残価設定型割賦の中身
残価設定型割賦と一言で言っても、その仕組みや詳細はMNO各社で微妙に異なります。

NTTドコモの「いつでもカエドキプログラム」、
KDDIの「スマホトクするボーナス」の場合は、
最も一般的な残価設定型割賦の支払い方法に準じています。

・端末ごとにあらかじめ設定された金額が24回目の支払金額として設定される
・その金額を差し引いた本体代金から23回払いとして割賦を組む
・23回目の支払いが完了したのち、24回目の時点でスマートフォン本体を返却するのか、残債を支払う(もしくは新たに残債で割賦を組む)か、どちらかを選択する
※23回目以前での返却も可能で、その場合残った支払金額を減額する優遇措置などが用意されている場合がある

このような仕組みとなっています。
NTTドコモとKDDIの場合、各社が販売する機種への買い替えを行わなくても利用できるのがポイントです。


仕組みはとてもシンプルだ


ソフトバンクの「トクするサポート+」の場合は、
24回目の支払いまでを割賦として組み、25回目以降の支払のタイミングで端末を返却するか残債をそのまま返し続けるかを選択できます。
スマートフォン本体を返却する場合は、ソフトバンクが販売する別の機種への買い替えが必要になります。

楽天モバイルも残価設定型割賦の「楽天モバイルiPhoneアップグレードプログラム」を提供していますが、機種がiPhoneに限られる上、支払い方法が楽天カードに限定される点に注意が必要です。

文字だけを読むと難しく感じるかも知れませんが、
「スマートフォン本体を2年後に返却する契約をすることで、半額で購入できる」
このように覚えておいて問題はありません。


各社の購入方法の違いは店頭などでしっかり確認しよう



●残価設定型割賦で納得のいくコストバランスを
こういった、残価設定型割賦で最新のスマートフォンを購入できるメリットを最大限に活用していただきたいのが、10代の子どもを持つ保護者の方々です。

昨今の中高生の間では、スマートフォンのブランドやグレードによってスクールカースト(生徒間の上下関係)が生まれやすいとよく言われます。

「そんな些細なことを……」と大人は一笑に付しがちですが、スクールカーストはいじめに発展するケースもあり、笑って無視できる話ではないのが頭の痛いところです。

そのため、子どもから最新のiPhoneなどをねだられて困ったといったケースはよく耳にします。

そういった場合に、安価な型落ちのiPhoneと同等か、場合によってはさらに安価に最新モデルを購入することができる残価設定型割賦は保護者の心強い味方となります。

子どもの場合、同じ端末を長く使用していると飽きて次の機種をねだり始めるというのも、残価設定型割賦と相性が良い理由の1つです。

2年毎に買い換えることを前提としていれば、子どもとしては2年で必ず最新機種を買ってもらえるという安心感があり、保護者としても毎年ねだられるといった心配が減ります。
どのみち買い与えなければいけないのであれば、お互いに納得がいく金額と利用期間の落としどころの指標となる残価設定型割賦は、親子の相談を進めていく上で非常に便利なプログラムと言えます。


子どもにスマートフォンを持たせるべきなのか、どんなスマートフォンを持たせれば良いのか、保護者の悩みは尽きない


当然ながら、子どもたち以外でも、
・最新機種をできるだけ安く買いたい
・どうせ2〜3年で買い換えるのだから買い替えの際に返却しても問題ない
・買い替えたあとの古い端末の処分にいつも困る
このように考える人は少なくないと思います。

残価設定型割賦によって回収された端末は、再整備された上で中古市場にリユースされるほか、適切な処理によってリサイクル部材として活用されるため、環境への配慮という点でも大きく貢献できます。

スマートフォンを新しく買い換える(買い足す)たびに、古い端末が家に溜まってホコリを被っているような人にも、是非とも活用していただきたいプログラムです。


残価設定型割賦という仕組みが成り立つのは、スマートフォンのリセールバリューが高いからこそである


もちろん、新品の端末を一括払いや12回払いといった短めの割賦で購入し、買い替えの際に自分で中古買い取り業者へ売りに行くという方法もあります。

しかしながらこういった方法には、
・まとまった購入資金が必要
・古い端末を自分で売りに行く手間がかかる
・買取価格は相場次第で不安定
・地元に中古買取業者(買取店舗)が存在しないとなかなか行えない
このような問題があります。

その点、全国各地にキャリアショップを持つMNO各社であれば、より手軽にスマートフォンの購入や返却が可能です。
スマートフォン本体に酷い傷や故障がない限り、相場に左右されず購入当初に契約した金額で返却可能な点もメリットと言えます。

MNO各社が販売するスマートフォンは、Apple Storeのようなメーカーの直営店舗や、これまでSIMフリー端末として一般市場で売られていたスマートフォンよりも価格面で若干高い場合があります。
そういった価格面での不利も、残価設定型割賦を利用することで相殺できる場合があります。

この秋、スマートフォンの買い替えを検討しているなら、ぜひともMNO各社の残価設定型割賦も検討してみてください。


執筆 秋吉 健