安くておいしい秋の味覚といえば「サンマ」を思い浮かべますが…

食卓の味方も今や昔、今年も深刻な不漁が続くと予想されています。

箱に詰められた氷の中から出てきたのは…。

北海道根室市で水揚げされたというサンマ。今年初めて広島に入ってきた初物です。

広島中央卸売市場ではおよそ400kgを仕入れたということですが

今年も記録的な不漁に悩まされています。

【都築亮輔記者】

「今年の初物のサンマなんですがサイズは私の手のひらよりも大きいぐらいです。

しかしそれでもまだ小さいということです」。

すでに3年続いているというサンマの記録的な不漁。

今年もこの時期のサンマとしては小ぶりで身も少ないといいます。

【広島魚市場 村上祐介さん】

「背びれのところが普通盛り上がってるんですね。痩せてますからあまり盛り上がってないですけど、

(本来なら)横のお腹のところも肉厚ですし、この時期でこれぐらいのは大漁のころとは違いますね。1カ月ぐらい遅れてる」。

また水揚げされる数も少ないため、

卸値も高くなっていて1匹500円ほどでスーパーなどに並ぶ値段だということです。

広島魚市場によりますと、

不漁の原因は温暖化の影響でサンマが南下してくる時期が遅れていることや

南下する前に中国や台湾が乱獲してしまうことが考えられるということです。

【広島魚市場 村上祐介さん】

「庶民の魚ということでずっと扱ってきましたけど。大衆魚とは言えないようになりましたね」。

また仲卸業者は、サンマの不漁の他にも頭を悩ます問題があります。

【仲卸業者 吉文曽我敬一さん】

「まん延防止になって今度あす(27日)から緊急事態になるでしょ。

また(飲食店が)閉めるところ多くなるんじゃないですかね。(売り上げが)がくっと減りますよね」

不漁に加え、新型コロナで飲食店が休業している影響で、

サンマを買い付けにくる人も減っているということです。

不漁により高級魚となってしまったサンマ

再び大衆魚として私たちの食卓に並ぶ日は来るのでしょうか。