【ヒストリックカーでジムカーナ】レジェンド・ドライバーも参加 第64回SHCC大磯ミーティング
大磯ミーティングが開催text & photo:Hidenori Takakuwa(高桑秀典)
屋外でのイベントだが万全の感染症対策を施し、去る2021年5月30日に恒例となっている湘南ヒストリックカークラブ(SHCC)主催のSHCC大磯ミーティングが開催された。
【画像】第64回SHCC大磯ミーティング【写真で振り返る】 全13枚
第64回目を迎えた当イベントは、大磯ロングビーチ駐車場内の特設コースで行われるタイムトライアル(ジムカーナ)を中心としつつ、クラブミーティング等も楽しめる内容だ。
クラスBで5位となったアウトビアンキA112アバルトのベストタイムは59秒194。走っている姿が妙にカッコよかった。 高桑秀典
毎年、初夏と晩秋に実施されている伝統のイベントで、ヒストリックカーによるモータースポーツを堪能したいエントラントが遠方からも参加している。
タイムトライアルに出場できるのは1969年までに生産された車両およびレプリカを含む同型車で、主催者が認めた車両も参加OKだ。
今回はオートモビル・クラブ・ジャパン(ACJ)のメンバー有志が参加し、愛車を展示するとともにタイムトライアルにも挑んでいる。
また今回は、日本屈指のロータス・スペシャリストであるテクニカルショップ・ハッピーがクラブとしてエントリーし、イベントを盛り上げてくれた。
公平なクラス分け
SHCC大磯ミーティングは、車種や排気量、チューニング内容に応じて、参加者がイコールな条件で楽しめるようにクラスが分けられている。
簡単に説明すると、クラスA(排気量1000cc以下のノーマル車両および500cc以下の軽自動車)、クラスB(1300cc以下のノーマル車両および1000cc以下の改造車両)。
ACJ枠でコースインしたロータス・エランS1は59秒296というベストタイムをマーク。見事、同クラスの1位を獲得した。 高桑秀典
クラスC(1800cc以下のノーマル車両および1300cc以下の改造車両)、クラスD(1801cc以上のノーマル車両および1301cc以上の改造車両)と分けられる。
最速カテゴリーとしてクラスR(レーシングカーおよびスーパーセブンの同類車)も用意されている。
人気のクラシックミニによるワンメイクのクラス・ミニA(1300cc以下のノーマル車両および1000cc以下の改造車両)と、クラス・ミニB(1000cc以上の改造車両およびSHCCが参戦を認めた車両)を用意。
このほかクラシックモデルによるクラスK(戦前車および、これに準ずる車両)、クラブ参加したACJメンバーに向けたACJクラスが特別枠として用意された。
今回は女性ドライバーの勇姿を確認できなかったが、排気量および改造の制限がないレディース・クラスも存在している。
レジェンド・ドライバーを招待
参加した各車は、それぞれの走行枠で2回走り、トップタイムを狙った。常連のエントラントもいるため、各クラスともハイレベルな戦いとなり、ギャラリーも大いに楽しめた。
スペシャルゲストとしてレジェンド・ドライバーが招待され、デモランなどを披露するコンテンツもSHCC大磯ミーティングの魅力だ。
ガンさんこと黒澤氏は、フォード・エスコートRS1600 Mk-1でデモランを披露。現役時からタイムトライアルの経験はほぼないと話していた。 高桑秀典
今回は「ガンさん」のニックネームで親しまれている黒澤元治氏が、はるばる大磯まで駆けつけてくれた。
黒澤元治氏は日本を代表するレーシング・ドライバーで、かつて高橋国光氏、北野 元氏と共に日産自動車追浜ワークスの三羽ガラスと呼ばれた。
黒澤氏は長年ジャーナリストとしても活動しているだけに根強い人気は衰え知らずで、この日も朝の挨拶時から、その一挙手一投足が注目された。
敷居が低いモータースポーツ
街乗りで使用しているヒストリックカーのヘッドライトとテールランプに飛散防止用のテープを貼れば参加できるタイムトライアルは、参加への敷居が低く、安全性が高いモータースポーツのひとつといえよう。
大磯がジムカーナの聖地であったことを後世に伝える貴重な動的コンテンツであるSHCC大磯ミーティングは、これからも若いエントラントを増やして、さらに発展していってほしいものだ。
精悍なアルピーヌ・ルノーA110はクラスBで参加。ベストタイムは2回目にマークした1分6秒780。1回目は1分14秒975だった。 高桑秀典
大磯ミーティングは、愛車を思う存分に走らせることはもちろん、自動車愛好家によるミーティングやスワップミートも楽しめる場でもある。
エントリーしてみたいと思った方は、一度ミーティングを見学してみるといいだろう。次回は、2021年11月7日に開催が予定されている。