刺繍の第一人者、久家道子氏が創業、「プチポアン」を展開していた久家道子エンブロイダリーが事業停止
(株) 久家道子エンブロイダリー(TDB企業コード:982751824、資本金7000万円、東京都中野区弥生町5-26-9、登記面=東京都中野区弥生町5-17-4、代表五十嵐一嘉氏)は、4月30日に事業を停止し、事後処理を大塚陵弁護士(東京都港区虎ノ門5-11-1、森原憲司法律事務所、電話03-5405-2220)に一任、自己破産申請の準備に入った。
当社は、1956年(昭和31年)5月に創業、76年(昭和51年)1月に法人改組。商標登録がなされた自社ブランド「Petit Point(プチポアン)」「Michiko Kuge」「久家道子」などを擁し、中高年層向けに刺繍を施した婦人用のかばんやハンドバッグなどの袋物を主体に、スリッパやエプロン、インテリア小物など繊維商品を販売していた。
前代表の五十嵐道子氏(通称:久家道子氏)は、2003年に秋の叙勲にて旭日双光章を受章するほか、2005年に(財)日本手芸普及協会の名誉会長に就任するなど、長年にわたって手芸品の指導に携わり、同業界では第一人者として高い知名度を有していた。各種商品は当社が企画し、繊維業者から材料を仕入れ、製造は国内の協力工場を中心に一部ベトナムなど海外業者に外注委託。全国の卸問屋や専門店などに販路を築き、百貨店やホテル内のインショップ形態にて直営店舗の運営なども手がけ、2006年9月期には年売上高約11億6400万円を計上していた。
しかし、近年は得意先である地方専門店の販売不振や廃業などに加え、前代表の五十嵐道子氏が死去したことでファン離れも見られ、売り上げの落ち込みを余儀なくされ、2019年9月期の年売上高は約1億3000万円に減少。この間、赤字決算が続き厳しい運営を強いられていた。こうしたなか、2020年に入り、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に伴い、百貨店の休業や営業時間の短縮などにより売り上げがさらに減少。このため、金融機関から新型コロナウイルス対策の緊急融資などを受け、経営の改善に努めたものの、今年に入り緊急事態宣言が再発出されたことで、先行きの見通しが立たなくなったことから、今回の事態となった。
負債は債権者約40名に対し約2億円。
当社は、1956年(昭和31年)5月に創業、76年(昭和51年)1月に法人改組。商標登録がなされた自社ブランド「Petit Point(プチポアン)」「Michiko Kuge」「久家道子」などを擁し、中高年層向けに刺繍を施した婦人用のかばんやハンドバッグなどの袋物を主体に、スリッパやエプロン、インテリア小物など繊維商品を販売していた。
しかし、近年は得意先である地方専門店の販売不振や廃業などに加え、前代表の五十嵐道子氏が死去したことでファン離れも見られ、売り上げの落ち込みを余儀なくされ、2019年9月期の年売上高は約1億3000万円に減少。この間、赤字決算が続き厳しい運営を強いられていた。こうしたなか、2020年に入り、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に伴い、百貨店の休業や営業時間の短縮などにより売り上げがさらに減少。このため、金融機関から新型コロナウイルス対策の緊急融資などを受け、経営の改善に努めたものの、今年に入り緊急事態宣言が再発出されたことで、先行きの見通しが立たなくなったことから、今回の事態となった。
負債は債権者約40名に対し約2億円。