「断れない」「意見が言えない」気弱さんでもうまく伝わる話し方
意見を言うのが苦手、お願いを断われない、人前に出ると頭が真っ白になる……。そんな経験はありませんか?
会議やプレゼン、商談、友達との会話などで、自分の考えを誰かに伝える場面は日常的にあります。しかし、そんな場面で自信を持って発言できる人はそう多くありません。とくに話すことが苦手な人にとって、そうした場面は大きなストレスになっているでしょう。
どうにかしようと話し方の本やネット記事を参考にしても、いざ本番になると言葉が出てこなくなってしまう。「こういう性格だから……」とあきらめてしまうこともあるかもしません。
『「気弱な人」の失敗しない話し方』(蔭山洋介著、WAVE出版)では、そんな「気弱さん」の生きづらさをなくす、コミュニケーションのコツを教えてくれます。本書によると、気弱さんとは、「自分に自信がないことが原因で、生きづらさを強く感じている人たち」のこと。気弱さんは自信がないためにいつも他人優先で、無茶なお願いを引き受けたり、逆にお願いや提案ができなかったりします。
でも、そんな気弱さんもコミュニケーションのコツさえわかれば、その場の空気に負けず、思いを伝えることができるのです。絶対的な自信も会話のテクニックもいりません。
ここでは本の中からいくつか、そのポイントを紹介します。
■言いづらいときは「数字」で断る
コミュニケーションにおいて、気弱さんが特に苦手なのが「断る」こと。
忙しいのに仕事を頼まれる、早く帰りたいのに飲み会に誘われる、など断りたいときでも、気弱さんは「断ったら嫌われるかも」と考えてNOと言えません。
それとなく伝えようとしても、感情が伝わりづらい(空気を読むのが苦手な)相手であれば、くみ取ってもらえません。
例えば食事をしているとき、そろそろ帰りたいというタイミングで「明日仕事早いんだ」と帰りたいことを暗に伝えてもくみ取ってもらえず、「そうなんだ〜私もだよ」で終わってしまうこともあります。このように曖昧に伝えても、断ったことにならないのです。
そんな時に使えるのが「数字」です。言葉だけでは曖昧になってしまうものも、数字を使えばはっきりと伝わります。
具体的にいうと、早めに帰りたいときは事前に「明日早いから21時には帰りたい」と何時までに帰りたいかを伝えておくこと。これだけで相手にはっきり伝わるので、かんたんに断ることができます。
気弱さんが断るときに気を付けるべきなのは、曖昧に伝えてしまうことです。断わるときは数字をつかってはっきり伝えると良いでしょう。
■原稿は「間違えていい」と考える
人前に立って何か話すとき、緊張して頭が真っ白になることがあります。
気弱さんの場合、この緊張の原因は「原稿を間違えずに読まなければならない」というプレッシャーによるものです。
でも、原稿は間違えてはいけないものなのでしょうか?
もし本当に「間違えてはいけない」のであれば、それはつまり「正解がある」ということ。
そうして正解を求めてしまうと自分を苦しめることになります。正解を大切にすると、間違えてしまうことへのプレッシャーを生んでしまうのです。そうなると、そのプレッシャーで緊張が高まったり、途中で間違えてひどく焦ってしまったりします。
原稿にも話し方にも正解はありません。たとえ完璧に原稿どおり読み上げたとしても、必ず相手に伝わるわけではないのです。
原稿を間違えたかどうかの結果ではなく、そこまで努力しようとした思いを大切にすれば、プレッシャーからも解放されます。
■自信はあるフリだけでいい
会議で企画を出すときや、人に何かプレゼンするとき、「本当にこれでいいのかな」と自信がなくなってしまうことがあります。
一方で堂々と自分の意見を話している人もたくさんいて、「あんな風に話せたら」と思うこともあるでしょう。でも、自信があるように見える人も、本当に自信を持っているのかはわかりません。
政治家でも大企業の社長でも、日々悩み、これでいいのかと不安いっぱいの中で話しているもの。一見、自信満々に見えるあの人たちも自信を持って話しているわけではないのです。
それは、「正解のない提案」をしようとしているからです。
どんな企画も、サービスも、絶対に「これが正しい」という正解はありません。正解がないのですから、自信は持てなくて当然なのです。
だからこそ、自信が持てないときは自信があるフリをするだけで大丈夫です。
自信があるように見せる話し方としておすすめなのが、「モノマネ」。YouTubeなどで自分が良い話し方だなと思ったものを真似する方法です。
その人の声とリズム、間、身振り手振りをそのまま真似する練習をしてみてください。最初は全く寄せられなくても、続けていると自然と似てきます。
そうすると自然に自信があるように話せるようになるのです。
◇
コミュニケーションの苦手さは、性格のせいにしてあきらめてしまうことも多いかもしれません。でも、気弱なままでも自分の意思を伝えられる方法を知ることで、今までストレスになっていた場面も自然と対応できるようになっていきます。
この本ではほかにも、気弱さんの特徴から、営業やプレゼンにも役立つ失敗しない提案方法、気弱さんを克服する方法まで紹介しています。困ったときに力になる、気弱さんのお守りになる知識が満載です。
まずは、気弱な自分を知ることからはじめてみると良いでしょう。
(新刊JP編集部)
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ここでは本の中からいくつか、そのポイントを紹介します。
■言いづらいときは「数字」で断る
コミュニケーションにおいて、気弱さんが特に苦手なのが「断る」こと。
忙しいのに仕事を頼まれる、早く帰りたいのに飲み会に誘われる、など断りたいときでも、気弱さんは「断ったら嫌われるかも」と考えてNOと言えません。
それとなく伝えようとしても、感情が伝わりづらい(空気を読むのが苦手な)相手であれば、くみ取ってもらえません。
例えば食事をしているとき、そろそろ帰りたいというタイミングで「明日仕事早いんだ」と帰りたいことを暗に伝えてもくみ取ってもらえず、「そうなんだ〜私もだよ」で終わってしまうこともあります。このように曖昧に伝えても、断ったことにならないのです。
そんな時に使えるのが「数字」です。言葉だけでは曖昧になってしまうものも、数字を使えばはっきりと伝わります。
具体的にいうと、早めに帰りたいときは事前に「明日早いから21時には帰りたい」と何時までに帰りたいかを伝えておくこと。これだけで相手にはっきり伝わるので、かんたんに断ることができます。
気弱さんが断るときに気を付けるべきなのは、曖昧に伝えてしまうことです。断わるときは数字をつかってはっきり伝えると良いでしょう。
■原稿は「間違えていい」と考える
人前に立って何か話すとき、緊張して頭が真っ白になることがあります。
気弱さんの場合、この緊張の原因は「原稿を間違えずに読まなければならない」というプレッシャーによるものです。
でも、原稿は間違えてはいけないものなのでしょうか?
もし本当に「間違えてはいけない」のであれば、それはつまり「正解がある」ということ。
そうして正解を求めてしまうと自分を苦しめることになります。正解を大切にすると、間違えてしまうことへのプレッシャーを生んでしまうのです。そうなると、そのプレッシャーで緊張が高まったり、途中で間違えてひどく焦ってしまったりします。
原稿にも話し方にも正解はありません。たとえ完璧に原稿どおり読み上げたとしても、必ず相手に伝わるわけではないのです。
原稿を間違えたかどうかの結果ではなく、そこまで努力しようとした思いを大切にすれば、プレッシャーからも解放されます。
■自信はあるフリだけでいい
会議で企画を出すときや、人に何かプレゼンするとき、「本当にこれでいいのかな」と自信がなくなってしまうことがあります。
一方で堂々と自分の意見を話している人もたくさんいて、「あんな風に話せたら」と思うこともあるでしょう。でも、自信があるように見える人も、本当に自信を持っているのかはわかりません。
政治家でも大企業の社長でも、日々悩み、これでいいのかと不安いっぱいの中で話しているもの。一見、自信満々に見えるあの人たちも自信を持って話しているわけではないのです。
それは、「正解のない提案」をしようとしているからです。
どんな企画も、サービスも、絶対に「これが正しい」という正解はありません。正解がないのですから、自信は持てなくて当然なのです。
だからこそ、自信が持てないときは自信があるフリをするだけで大丈夫です。
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その人の声とリズム、間、身振り手振りをそのまま真似する練習をしてみてください。最初は全く寄せられなくても、続けていると自然と似てきます。
そうすると自然に自信があるように話せるようになるのです。
◇
コミュニケーションの苦手さは、性格のせいにしてあきらめてしまうことも多いかもしれません。でも、気弱なままでも自分の意思を伝えられる方法を知ることで、今までストレスになっていた場面も自然と対応できるようになっていきます。
この本ではほかにも、気弱さんの特徴から、営業やプレゼンにも役立つ失敗しない提案方法、気弱さんを克服する方法まで紹介しています。困ったときに力になる、気弱さんのお守りになる知識が満載です。
まずは、気弱な自分を知ることからはじめてみると良いでしょう。
(新刊JP編集部)
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