危険タックルの上海申花MFチン・ションが主審から注意を受けている【写真:Getty Images】

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中国人MFチン・ション、足裏を見せてD・オリヴェイラに飛びかかる悪質プレーで物議

 FC東京のFWディエゴ・オリヴェイラは、27日に行われたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)グループステージ第4戦・上海申花(中国)戦で悪質なタックルを受け、無念の負傷退場。

 海外紙も上海申花の危険なプレーについて、「“キラーキング”の異名が付け加えられた」と伝えている。

 新型コロナウイルスの影響で、カタールでの集中開催となった今季のACL。日本勢はグループステージ第3戦からの再開となり、FC東京は24日に上海申花に0-1で敗れていた。

 3日前のリベンジを期して臨んだこの日、負ければグループステージ突破が厳しくなるなかで、FC東京は集中力を切らさずにプレー。0-0のまま迎えた後半16分にFWレアンドロ、同37分にMF安部柊斗がゴールを決め、相手の反撃を1点に抑えて2-1で勝利した。

 会心の勝利を飾った一方で、アクシデントも発生した。前半からファウルの多い試合展開となっていたなかで、後半3分に目を疑うようなラフプレーが飛び出す。

 敵陣右サイドで相手を振り切ったD・オリヴェイラが加速したところで、斜め後ろから上海申花のMFチン・ションが突進。ボールではなく足に向かって、それも足の裏から飛び掛かるという信じがたい危険タックルにより、D・オリヴェイラはその場で倒れ込んだ。退場処分が妥当なプレーであることは誰の目にも明らかだったが、主審が提示したのはイエローカード。D・オリヴェイラは担架に乗せられて負傷交代となった。

 香港英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」は、「上海申花はチン・ションの振る舞いが物議を醸した。無謀なチャレンジ(タックル)により、FC東京のディエゴ・オリヴェイラはピッチから退いた」と触れ、チン・ションのプレーが波紋を呼んでいることを伝えている。

「モハナド・サレー主審の目にはレッドカードに値しないチンのタックルは、試合後最大のヘッドラインとなった。ウィキペディアの中国語版では、“キラーキング”(殺人王)の異名が付け加えられた」

 また、サッカーのスカウトコンサルティング『ProScout』の共同編集者で、ブラジルや中国のサッカーをカバーするジャーナリストのレオナルド・ハルトゥング氏も、ツイッターで「チン・ションは新たな“犠牲者”を生み出した。ブラジル人のディエゴ・オリヴェイラだ」と言及。チン・ションは2017年の中国1部リーグ戦で、天津権健に所属していたベルギー代表MFアクセル・ヴィツェル(現ドルトムント)の足を意図的に踏んだとして、4万ユーロ(約500万円)の罰金を受けた過去があることを間接的に示唆している。

 D・オリヴェイラの状態は公式に発表されていないが、大事に至らないことを祈るばかりだ。(Football ZONE web編集部)