兄殺害の罪 男が起訴内容認める 宇都宮地裁で初公判
今年5月、日光市で同居する兄をナイフで刺すなどして殺害した事件の裁判員裁判の初公判が18日、宇都宮地方裁判所で開かれ、男は起訴内容を認めました。
殺人の罪に問われているのは、日光市手岡の会社員、齊藤 新三被告(56)です。
起訴状などによりますと、齊藤被告は今年5月20日の夜、日光市の自宅やその近くの民家の敷地で、同居する兄・博さん(当時58)を持っていたナイフで複数回刺し、首を絞めて殺害したとされています。
初公判で齊藤被告は「間違いありません」と起訴内容を認めました。
冒頭陳述で検察側は「20年ほど前に兄の精神的な障害の疑いから病院を受診させようとしたが暴力をふるわれたためナイフを準備していた」と述べ「保管していたナイフで強固な殺意をもって帰宅した兄の腹部をいきなり複数回刺した」と指摘しました。
一方の弁護側は「兄は家庭などでたびたびトラブルを起こしていた」と述べ「被告は責任感から周りに迷惑がかかると思い心理的に追い詰められていた。突発的な兄弟げんかや恨みからではない」と情状酌量を求めました。
判決は今月25日を予定しています。