「力士がモテる理由」が明らかに? 世界初の相撲ドキュメンタリー映画

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世界初の相撲ドキュメンタリー映画『相撲道〜サムライを継ぐ者たち〜』。監督を務めたのは、テレビ番組『マツコの知らない世界』をはじめ、長年演出家として活躍してきたTBS社員、坂田栄治さん。この作品は坂田さんにとって初の映画監督作品になる。

社外活動になるため制作費は協賛を募った。約半年間、2つの相撲部屋に密着し、本場所の熱い土俵はもちろん、激しい朝稽古や筋トレ、部屋での日常生活など、普段は見ることができない力士たちの姿も映像に収めた。部屋でちゃんこをおいしそうにかっこんだり、焼き肉店で気持ちいいくらい次々に肉を平らげていく様子など、食事の場面も見どころの一つ。

力士たちの映像の合間には、初心者でも相撲の歴史や、「番付」といわれる階層などを簡単に理解できるよう、解説動画なども挟んでいる。

「作品を作る上で大事にしたのは、相撲好きに『おもしろい』と言ってもらえることはもちろんですが、相撲をまったく知らない人や外国人でも、最後まで飽きずに楽しく観られる作品にすることです」

バラエティ番組制作で培ったストーリーの組み立て方、カット割り、効果音などで、あちこちに飽きさせない仕掛けを盛り込んだ。大画面で音響が良い、映画館の環境を活かして、目の前で当たり合う力士同士、大歓声があがる満員の国技館なども、迫力と臨場感で満ちている。

「密着していると、お相撲さんって365日戦っていて、本当に頑張っているということが身に沁みてわかるんです。みんな体のどこかしら痛めながらも、必死で稽古をしないと強くなれない世界ですから。そういう、普通では知り得ない隠れた部分を伝えたいと思いました」

大怪我で大幅に番付を落とした後、再び這い上がってきた竜電関が語る相撲ができる喜び、豪栄道(現・武隈親方)がどんなことがあっても弱音を吐かない理由など、力士や親方たちの言葉も胸を打つものが多い。

「お相撲さんってモテる人が多いんですけど、この映画を観ればその理由がよくわかると思います。サムライのように男気があってカッコいい、お相撲さんたちの姿をぜひスクリーンで観てください!」

『相撲道〜サムライを継ぐ者たち〜』 境川部屋と高田川部屋の稽古場に密着。相撲の魅力をさまざまな角度から解き明かしていく。ナレーションは遠藤憲一さん。10/30より東京・TOHOシネマズ 錦糸町ほか全国順次公開。©2020「相撲道〜サムライを継ぐ者たち〜」製作委員会

※『anan』2020年11月4日号より。取材、文・古屋美枝

(by anan編集部)