実写版ティンカー・ベル役に決定したヤラ・シャヒディ
 - Frazer Harrison / Getty Images

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 米ディズニーが製作する実写版『ピーター・パン』のティンカー・ベル役に、俳優のヤラ・シャヒディ(20)が決定したと、Deadlineほか各メディアが報じた。

 アニメーション版の『ピーター・パン』(1953)は、大人にならない少年ピーター・パンが、ダーリング家の三姉弟(ウェンディ、ジョン、マイケル)と共に、夢の島ネバーランドで繰り広げる冒険を描いたファンタジー。実写版は『ピーター・パン&ウェンディ(原題) / Peter Pan & Wendy』というタイトルで、ピーター・パンを子役のアレクサンダー・モロニーが演じるほか、ウェンディ役をミラ・ジョヴォヴィッチの娘エヴァー・アンダーソン、フック船長役を『ファンタスティック・ビースト』シリーズのジュード・ロウが務めるとされている。

 ティンカー・ベルは、ピーター・パンのパートナーの妖精で、ディズニーでは彼女を主人公にしたアニメーション映画も製作されている。1991年に公開された、スティーヴン・スピルバーグ監督の実写映画『フック』では、ジュリア・ロバーツがこの役を務めた。アフリカ系アメリカ人の母親と、イラン系アメリカ人の父親を持つヤラは、有色人種の俳優として初めてティンカー・ベルを演じることになる。

 ヤラは、子役としてCMなどに出演し、2009年に『エディ・マーフィの 劇的1週間』で映画デビュー。『4デイズ』(2010)、『ソルト』(2010)などでキャリアを重ね、近年は、人気シットコム「ブラッキッシュ(原題) / Black-ish」やスピンオフの「グローンイッシュ(原題) / Grown-ish」などに出演している。

 ディズニーの実写化で、白人のキャラクターに有色人種の俳優がキャスティングされるのは、『リトル・マーメイド/人魚姫』の実写版で主人公アリエルを演じる、黒人歌手のハリー・ベイリーに次ぐ抜擢。同作をめぐっては、一部でアリエル(アニメでは赤毛で白人)のイメージに合わないという不満の声も上がるなか、オリジナル版でアリエルの声を担当した女優ジョディ・ベンソンが「映画にとって最も重要なのは、物語を語る能力です。わたしたちはストーリーテラーになる必要があります。外見、人種、出身国、肌の色、方言、身長、体形は関係ありません」とファンイベントで訴え、称賛を浴びたことが報じられている。

 『ピーター・パン&ウェンディ(原題)』でメガホンを取るのは、『さらば愛しきアウトロー』『A GHOST STORY/ア・ゴースト・ストーリー』などのデヴィッド・ロウリー監督。脚本は『ピートと秘密の友達』のトビー・ハルブルックスがデヴィッド監督と共同で執筆し、『8 Mile』などのジェームズ・ウィテカーが製作を務める。動画配信サービス「Disney+」ではなく、劇場向けに製作される予定。(編集部・入倉功一)